新書野郎 -96ページ目

外交官の父が伝える素顔のアメリカ人の生活と英語

外交官の父が伝える素顔のアメリカ人の生活と英語 (携書024)外交官の父が伝える素顔のアメリカ人の生活と英語 (携書024)
小原 雅博

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-05-18
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ディスカヴァ-携書っていうのも初見だが、「新書」と違いを出したつもりなのかな。まあ、これだけ新書も乱立していると、何か色を出す必要もあろう。で、タイトル通りの中身なのだが、著者は現役のアジ大局参事官とのこと。まずは日本語を読んで、次は英語を読んで、そして英語で何が語れるか試す為に3回読めとか書いてるんだけど、「携書」にそんな酔狂な時間を使うのは、当の息子さんと娘さんくらいだろう。子どもはアメリカ育ちだし、嫁はアメリカ人(の様なことを書いている)し、キリスト教徒の一家っぽいしで、子どもは英語にも、アメリカ人の生活知識にも、そんな不自由してないんじゃないの。むしろ日本語の方が怪しそうな感じもするのだが、息子と娘に薦める書の1位は「歴史の終わり」って。フクヤマと何か付き合いがあるのだろうか。次が「君主論」、「論語」だし。自分の本はキッシンジャーの次の17位か。いすれにしても、日英混在文は読みにくいな。3回読めっていうのも横暴な気がするが、キャリア外交官には、読者や一般国民へのサービス精神など期待してはいけないというもの。英語も漢字みたいに視覚的に捉えらればいいのだが、どうも学校英語の弊害で「読んでしまう」クセが抜けない。スペイン語とかマレー語みたいに発音で支えない言語なら、日本語と並列にされても違和感がないのだが。ということで、英文も日文もあまり印象に残るものがなかたtけど、アメリカ人の初夜の37%はセックスなしというのは、やはりそうかという気がした。実のところ、日本でもそんなもんなのじゃないかな。昔は文字通り「初夜」だったケースも多々あったのだろうが、結婚式は疲労困憊するはずだし、今はデキチャッタ婚もそのくらいの割合だろう。アメリカ人でパスポートを持っている人は3割程度というのも、よくアメリカ人の国際的無関心、果てはイラク戦争の一因みたいにまで言われるのだが、著者はそれは日本人のパスポート保持者の割合とあまり変わらないとしている。外務省参事官が言ってるのだから、間違いないのだろうが、実際、「先進国」はどこでもそんなものなのじゃないかな。「第三世界」はもっと低いだろう。キューバとか中国では限られた人しかパスポートを持てない訳だが、国民の「国際的無関心」というのは、ある意味、「国内的満足感」を意味しているのではなかろうか。

岡潔

岡潔―数学の詩人 (岩波新書 新赤版 1154)岡潔―数学の詩人 (岩波新書 新赤版 1154)
高瀬 正仁

岩波書店 2008-10
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この人も変人だったのか。
★★

伝説の日中文化サロン 上海・内山書店

伝説の日中文化サロン上海・内山書店 (平凡社新書 436)伝説の日中文化サロン上海・内山書店 (平凡社新書 436)
太田 尚樹

平凡社 2008-09
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この著者は東京水産大学を卒業した東海大の名誉教授なのだが、スペイン文化の本を多く出していたと思ったら、最近は近代史ノンフィクション作家みたいになっていて、よく分からん履歴。上海を舞台にしたゾルゲ事件のノンフィは前に読んだのだが、その延長みたいな内山書店物語。ゾルゲにしても、内山にしても史料にも評伝にも事欠かないから、物語としてまとめるにそれほど苦労はないんだろうが、やはり書き慣れているというか、「研究者」ではなく、「作家」の仕事みたいなものを感じる。内山完造と魯迅の交流だけで新書ならいっぱいいっぱいになってしまうところなのだが、そこに尾崎やスメドレー、郭沫若といった重要人物の半生までちゃんと絡ませた大河ドラマを新書の枠内で仕上げてしまうのはさすが。ちなみに郭と魯迅は直接接点がなかったとのこと。谷崎をはじめ、上海を訪れる日本人の中国文人との橋渡しとなっていたのが内山という人なのだが、その人間的スケールの大きさにはあらためて驚かされる。当然ながら、魯迅が内山のその「中国熱」に辟易した様に、内山自身で「脚色」した部分もあるのだろうが、日本で丁稚をしていた時には、手のつけら様がない問題児であったとは意外。キリスト教信仰と出会ってそれが一変したというのも、何かブッシュみたいな話なのだが、「日貨排斥」の埒外にあったという大学目薬の話はどうなのだろう。これについては軍のスパイ任務であった可能性も取り沙汰されているのだが、多かれ少なかれ、在留日本人がそうした世界とは無縁ではなかっただろう。となると、後年の内山は「覚醒」したのか。それとも「義侠」だったのかという疑問も残るのだが、延安派の共産党との関係が全く出てこないのも妙な気がする。帰国した後、新中国に遇され、50年代の北京で客死した訳だが、とりあえず、中共としては「中日友好人士」の象徴として祭り上げておく方針は変わっていない様だ。
★★

「次の首相」はこうして決まる

「次の首相」はこうして決まる (講談社現代新書 1964)「次の首相」はこうして決まる (講談社現代新書 1964)
柿崎 明二

講談社 2008-10-17
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それは「次の選挙に勝てる人」。
当たり前過ぎるか。小泉を説得しろよ。
★★

中国ビジネスとんでも事件簿 

中国ビジネス とんでも事件簿 (PHP新書 542)中国ビジネス とんでも事件簿 (PHP新書 542)
範 雲涛

PHP研究所 2008-08-19
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この著者は前にも似たような本を出していたのだが、中国批判書かと思いきや、其の実、日本人に責任転嫁というスタンスは変わらない。まあ生き馬の目を抜く様な中国ビジネスの世界では、騙される方が悪いというのが中国の常識ではあるのだが、騙された事にしておいた方が都合が良いという日本の事情もある。上海で「駆け込み寺」を主宰する著者が、こういう本を出すのもビジネスの上でのことであり、その辺はかなり宣伝臭は濃い。日本人同士の保険金殺人事件を最初にとりあげているのも「愛国的」な事由なのだろうが、こんな事件、全く聞いたことがなかった。フィリピンとかのヤツは大きく報道されるのに、上海で起こった事件が全く記憶にないというのはどういうことだろう。国交回復後初の日本人が日本人を殺した殺人事件とのことだが、その昔、北京の友誼賓館で、青年協力隊かなんかが、殺してしまったガイシャは中国人だったけ。あと、中国のビジネス習慣は欧米型で、契約書を重視するが、日本はそうではないからトラブルが起こるという指摘があるが、この辺は現場の感覚とは違う。とんでもない大企業とかは知らんが、書類はアリバイ的なものに過ぎず、末端は電話一本の口約束というのが結構多かった。もちろん、そこには一族とか、積年の付き合い、その紹介といった「関係担保」がある訳だが、欧米みたいに「契約書」なんて野暮なことは言わないのが中華世界。そんなことを書いてしまうと、著者の「ビジネス」の損失になるんだろうが、ある程度、取引があってイキナリ騙されたのであれば、それは「日本人」だから最初から狙っていたと思ってもいいかもしれない。

高校生のための精神分析入門

高校生のための精神分析入門 (ちくま新書 749)高校生のための精神分析入門 (ちくま新書 749)
清田 友則

筑摩書房 2008-10
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高校生のためのならプリマーで出せばいいのに、内容上、却下されたのかな。
★★

森の力

森の力―育む、癒す、地域をつくる (岩波新書 新赤版 1153)森の力―育む、癒す、地域をつくる (岩波新書 新赤版 1153)
浜田 久美子

岩波書店 2008-10
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さすがに「森林力」ではないか。
まあ、お得意の「市民賛歌」だけど。

「相続」の落とし穴

相続の「落とし穴」―親の家をどう分ける? (角川SSC新書 47)相続の「落とし穴」―親の家をどう分ける? (角川SSC新書 47)
灰谷 健司

角川・エス・エス・コミュニケーションズ 2008-09
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自分のことを書いていた訳ではないのか。

さらば「受験の国」 

さらば「受験の国」 高校生ニュージーランド留学記 (朝日新書 112)さらば「受験の国」 高校生ニュージーランド留学記 (朝日新書 112)
池部 敦

朝日新聞出版 2008-05-13
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「高校生ニュージーランド留学記」なのだが、中身はそんなヤワなものではなく、「私は人と共感し、知的で理性的な思考をしようと努力する、リベラルなアクティヴィストだ」という1988年生まれの敦君の「青年の主張」が延々と続く。まあオトナとしては、こういう若者に共感して、知的で理性的な思考するのが筋なんだろうが、少年が精一杯、背伸びしている様な微笑ましいものは感じられない。最後になって分かったのだが、どうもこの文章は両親に向けて英語で現況報告されたものらしく、両親が大部分を「翻訳」したとのこと。両親のバイアスがかかった「作文」ということなら納得いくような、いかないような。巻末に証拠資料の如く、奨学金試験の英文エッセイとその日本語訳が載っているのだが、これをみても、英語と日本語の世界観の違いといったものを感じさせられる。「世界市民」である敦君はそうした「世界」を跨いでいるのだろうが、「受験の国」を批判したいのなら、こんな優等生の試験論文みたいなものではなく、「日本語」で、「高校生ニュージーランド留学記」を書いた方が「共感」する人が多いのではなかろうか。それにしても、出てくる人物のほとんどが女性っていうのはどういうことなのだろう。「フェミニスト」である敦君にとっては、それが当然なのかもしれないが、ケータイ小説でも読んで、コイバナの書き方でも勉強した方がいいんじゃないかな。

変貌する民主主義

変貌する民主主義 (ちくま新書 722)変貌する民主主義 (ちくま新書 722)
森 政稔

筑摩書房 2008-05
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暇つぶし読書の感想など、ラーメンが上手いか不味いかということと変わらん。