新書野郎 -97ページ目

アメリカ人の政治

アメリカ人の政治 (PHP新書 554)アメリカ人の政治 (PHP新書 554)
吉原 欽一

PHP研究所 2008-10-16
売り上げランキング : 5250

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


これから、オバマ本が怒涛の如く発売されるんだろうが、これは決戦投票にあわせて先手を打ったヤツか。ほぼオバマで読みきれた頃に書いたのだろうが、マケインよりもヒラリーが論点になっている。ヒラリーが2004年をパスしたのは、民主党には勝ち目がないと踏んでいたからだそうだが、そのツケがこんな形で廻ってくるとは思いもしなかったのだろう。国務長官就任要請は事実上、将来の大統領選撤退勧告だそうだが、オバマ嫁も8年もすれば候補にまでなって来るかな。とにもかくも「アメリカ人の政治」がどの様な政治力学で動いているかを知るテキストは、巷に溢れている様で、実はそんなになかった事を思い知らされた。ハリウッド型のポピュリズムと集金能力が、従来の人種や思想、経験といった必要要素を超えて重要になってきていることはオバマ当選でも証明されたのだが、ヒラリーはその点において相当な自信があった為、撤退が遅れたのだという。例のマクドナルドのコーヒー火傷訴訟から話が始まるのだが、アメリカ人がどの様な「政治力学」で動いているかは、訴訟、ロビー、献金という段階でシュミレーションしているので分かりやすい。「正義」という名目を立たせれば、物事が政治化し、カネが動き出すというのが「アメリカ人の政治」ということなのだろうか。理想や現実を語るのではなく、「正義」のごり押しが、悪しき結果を世界中に植えつけていることは、アメリカ人の行動原理の弊害と言えるのだろう。
★★

女装と日本人

女装と日本人 (講談社現代新書 1960)女装と日本人 (講談社現代新書 1960)
三橋 順子

講談社 2008-09-19
売り上げランキング : 2629

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


かなり力入った啓蒙書。
★★

新しい中国人 

新しい中国人 ネットで団結する若者たち (ソフトバンク新書 86)新しい中国人 ネットで団結する若者たち (ソフトバンク新書 86)
山谷 剛史

ソフトバンククリエイティブ 2008-09-17
売り上げランキング : 20770

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


著者は中国IT専門のライターらしい。「中国通」も専門分野がないと単なる居酒屋談義に終わってしまうものだが、その意味では現実に近い事情説明であると感じた。ゲームやインターネットを身近に育った世代であるから、チャーズのオバサンの様な憶測に頼った分析ではなく、仮想空間の中国人を皮膚感覚で捉えることができるのだろう。逆に、リアル中国人との付き合いが長い人はバーチャルな中国人と現実の中国人の間に生じる矛盾を理解することができずに、自分がよく知っている(と思っている)中国人の公式に当てはめるしかない。反日を叫ぶ中国人が日本製品や日本のアニメが大好きなことは別に不可思議でもなんでもない。日本の「ネット右翼」もラーメンやキムチを拒否している訳ではなかろうし、留学生などとは親しく接しているのではなかろうか。急速に「反日風」が衰えたのも、政府が「反日」を是としなくなったからで、改革開放で日本ブームが起きた時がそうであった様に、「公式見解」に沿う形で、「世論」が形成されるというのが中国である。日本の事情など知らない中国人は、日本もそういう国だと思っているので、日本の「親中派」を極右独裁政権下の反体制勢力として応援しているのであろう。それは、日本のフリチベ勢力と同質の「正義感」でもあるのだが、「日本」のチャンネルが多角化したのも、そうした「日本」に興味津々の連中の功績であるとも言えよう。日本側では特にAV女優の貢献度が高いのも、香港の例に準じたものであるから当然かと思われるが、オタク化したコアな日本マニアが登場しているのも順当な話である。中国のネット利用者は高額所得者という俗説が間違っていることは、私も感じていたことなのだが、先日観た「黄牛田」の映画でも、ホームレスのペットボトル拾いが、ネットカフェに通うシーンがあった。中国の少なからずのネット人口は日本の「ネットカフェ難民」と同様に格差社会の犠牲者によって支えれているのだろう。若者にとってネットカフェは一番、カネのかからない娯楽である。「新しい中国人」は、かつての「新中国人」の様な単一化されたものではない。「ネットで団結する若者たち」にそう目くじらを立てる必要はないだろう。
★★★

科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている

科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている [宝島社新書] (宝島社新書 275)科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている [宝島社新書] (宝島社新書 275)
丸山茂徳

宝島社 2008-08-08
売り上げランキング : 7593

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


科学者は科学だけ語ってリャいいんだよ。

NPOを考える

NPOを考える (創成社新書 29)NPOを考える (創成社新書 29)
伊佐 淳

創成社 2008-09-10
売り上げランキング : 40042

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


なんか凡庸だな。

「月光仮面」を創った男たち

「月光仮面」を創った男たち (平凡社新書 435)「月光仮面」を創った男たち (平凡社新書 435)
樋口 尚文

平凡社 2008-09
売り上げランキング : 166524

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


さすがにこれは話に付いていけない。
★★

下流大学が日本を滅ぼす!

下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書 192)下流大学が日本を滅ぼす! (ベスト新書 192)
三浦 展

ベストセラーズ 2008-08-09
売り上げランキング : 59955

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


なんちゅうカス。
この評論家ゴロが。

実は見かけないアラブの大富豪

実は見かけない、アラブの大富豪 (ヴィレッジブックス新書 12)実は見かけない、アラブの大富豪 (ヴィレッジブックス新書 12)
トニー 高橋

ヴィレッジブックス 2008-08-30
売り上げランキング : 18872

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


新潮新書の「アラブの大富豪」に対する反論本という訳ではないのかもしれんが、偶然ということでもないのだろう。たしかに新潮の人は庶民とは縁遠い世界の話だったが、こちらはドバイ社会に根付いた人の様だ。現地で何をしているのかはよく分からんのだが、こういう「アラビア浪人」が最近、ドバイに集結している様で、「大陸浪人」が「支那通」でなかった様に、「アラビア浪人」もアラビストではなく、英語世界からの転進組で占められている様だ。もっとも、ドバイにいる限り、必要なのは英語であって、アラビア語は「マイノリティー言語」である。世界中から一旗組が集結している現状は、その社会構造は全く異なるが、古の上海に通じるものもあるのだろう。ドバイの人口が120万というのは「さいたま市」と同じくらいであることを考えれば、その世界的インパクトの大きさに改めて感じ入るのだが、その9割が外国人ともなれば、「アラブの大富豪」どころか、地元の人間を見かけるのも稀ということになってしまう。ドバイの人間は言わば大家さんとして、外国人に軒先を貸して暮らしている訳だが、元々は王様の土地であるし、不動産デベロッパーが寡占状態にあることは知られている通り。実質、一部の王族以外に「アラブの大富豪」はいない訳で、「アラブの大富豪」と思われているのは、実は平均的な「大家さん」稼業のドバイ人であるらしい。日本では年収300万の下流でも、世界平均で見れば大変な富裕層に当たる訳で、それと同じ構図が日本からみた「アラブの大富豪」だという。最近多い怪しい投資屋のドバイ話などより、地元感覚に溢れた内容かと思うのだが、その「怪しさ」に躊躇してしまわないのフットワークの軽さが、ドバイで成功する秘訣だとしている。「日本人」という身分が相当なアドバンテージである世界で、「会社」という身分に固執してしまうのは、確かにもったいない感じはする。
★★

オイルマネーの力

オイルマネーの力 世界経済をリードするイスラム金融の真実 (アスキー新書 78) (アスキー新書 78)オイルマネーの力 世界経済をリードするイスラム金融の真実 (アスキー新書 78) (アスキー新書 78)
石田 和靖

アスキー・メディアワークス 2008-09-10
売り上げランキング : 75307

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


しかし、イスラム金融モノは何故にここに来て頻発しているのか。ただ、こちらは新書で、著者は海外投資専門TVチャンネル代表という人だから、この前の櫻井秀子さんのみたいな重厚なヤツではなく、ドバイやサウジに数回行ったことがあるというイスラム知識の人の様だ。スーダンに行ったことがあるというのはポイント高いが、イスラム金融というより、ドバイ投資の方に関心があるらしい。とはいえ、「何となくドバイ派」は戒めていて、ドバイにも一攫千金の日本人が集まり出してきていることは窺える。そうした連中を食い物にするのが著者の仕事なのだろう。もはや「オイルマネーの力」とは言えないドバイの躍進だが、アメリカに流れるはずのオイルマネーが、国際情勢の変化から枠内に流れる様になったという意味では、ドバイも石油に支えられていると言えよう。その本丸がサウジアラビアであることは言うまでもないのだが、ドバイというのは、ある意味サウジの実験場であるのかもしれない。地政学的にクウェートやバーレーンには問題があったのだろうが、「中東の香港」だったベイルートの末路を思えば、ドバイも「「サウジの香港」のままでいる方が安泰かもしれない。

おまえが若者を語るな!

おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)
後藤 和智

角川グループパブリッシング 2008-09-10
売り上げランキング : 20339

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


評論家芸者はマトモに批判などせず、ネタとして扱えばよろし。