M資金もどきの体験談 4
5月13日
いよいよ,資金が本当に存在し、インチキ話ではないとことを証明する資金の送金の日を迎えました。
午前中には、X頭取の都市銀行に開いた個人口座に送金するということでしたので、
X頭取の紹介者Y氏から入金確認の連絡を、今か今かと待ちました。
この入金確認と同時にX頭取は上京し、正式な契約を締結する運びとなっていましたので、
正午くらいまでに入金を確認できないと、この日の契約はできないので、
正午を過ぎても確認の電話がなく、時間は刻々と過ぎていくと、
だんだん焦っているのが自分でも分かりました。
私は弊社社長とともにZ氏と一緒に連絡を待っていたのですが、
時間が過ぎていく中、このZ氏の表情もだんだん険しくなり、
とてもインチキを承知で待っている表情ではありませんでした。
結局午後3時を過ぎて、入金を確認できなかった旨、Y氏から連絡が入ると、
Z氏は血相を変えて、資金者と称する人に電話をかけ、
真剣に怒り、入金されなかった理由を詰問していました。
電話では埒が明かないと思ったのか、資金者に会って確認してくるからと行って、
どこかに消えていきました。
私と弊社社長は、Z氏の連絡を待っていたのですが、連絡が来ず、
Y氏からはX頭取が怒っているから、なんとか状況を確認して欲しいと、10分位おきに電話が入り、
今から思えば、馬鹿馬鹿しく笑い話なのですが、当時は真剣に神経をすり減らしたものでした。
確か、次の日が金曜日で、金曜日のお昼になってやっとY氏から電話が入り、
昨日は、送金手続の直前になって、X頭取の開いた口座の都市銀行が、
X頭取の銀行の大株主であったため、秘密保持の点で見送られ、
至急、他の銀行、X頭取の銀行内の支店でも構わないから口座を開くようにして欲しいということでした。
お読みいただいている方もそうだと思いますが、私も今ならおかしいと思います。
まず、何兆円という桁外れの資金を扱う、もし本当の話であれば、
この資金を担当する部署が、
X頭取が送金先として指定した都市銀行がX頭取の銀行の大株主なんて基本的な情報を、
あらかじめ審査段階でチェックしていないことことなんてあり得ないと思いますし、
百歩譲って、送金直前になってこのことに気付いたとしても、
通常の神経を持つ人間がこの資金をオペレーションしているのなら、
送金予定であった日のうちに、Z氏にこの旨連絡があって当然ですし、
Z氏が血相を変えて怒っている間か、少なくともこの日のうちには分かるはずです。
であるのに、翌日のお昼になって、とって引っ付けた言い訳のような形で、
非常に単純な手続き上の不備が連絡されてくるのですから、
この時点で99%本物の話ではないと思わないといけなかったと恥じ入るところです。
ところが欲の皮を突っ張った状況に置かれている私達は、
X頭取も含めてこの段階でこの話を、誰も止めようとは思わなかったのです。
この日のうちに、頭取は自分の銀行の某支店に口座を開き、
またまた、私は飛行機に乗って、この口座のカラーコピーを取るために遠い○○に行き、
夜までにZ氏経由資金者と称する人に渡すことになりました。
この点も今から考えると滑稽なことをしていますよね。
別にY氏に航空便で送ってもらって、羽田まで取りに行けば良いのであって、
わざわざ飛行機に乗って東京と○○を往復する意味なんてありません。
しかし、とてもこの時は、もし紛失したら大変と、他の選択肢は考えられず、慌てて羽田に行きました。
歩積両建について
5月12日
「歩積両建」は、中小企業経営者の方であれば、
多くの方が、苦々しい思いを持つ言葉だと思います。
歩積両建とは、正式な定義は分かりませんが、
銀行から融資を受ける時に、融資額の一部を預金として銀行に預けることで、
この預金のことを歩積預金と言っています。
銀行から融資の条件として要求され、預金は実質上拘束されている場合がほとんどです。
歩積両建は、独占禁止法において、「不公正な取引方法」とみなされ禁止されていることと、
私は解釈していますが、
業界保護のためか、過当な場合は抵触する恐れがあるくらいの縛りのため、
弊社の案件でも、さすがに都市銀行ではあまり見受けませんが、
地方銀行では恒常的に行われているのではないかと思われるぐらい、見受けることができます。
もちろん、全ての地銀がやっているということではないと思いますが、
明らかに歩積両建だと思って、銀行名を確認すると、地銀であることがほとんどであるというのが実感です。
この歩積両建は顧客にとって、何かメリットがあるのかといえば、
私には顧客のメリットと思えることを見つけることができません。
融資してもらうために、仕方なく承諾している訳で、まったく腹立たしい商習慣と思います。
銀行にとっては、融資の一部を、定期預金などで拘束するのですから、
保全にもなり、預金金利ゼロに近い現状では、実質的に高金利で貸すことになる訳ですから、
明らかに有利であることは間違いありません。
リスクがあると思うのなら、それに見合う高金利を取る。
これなら道理に合っていますし、むしろリスクに見合った融資をするのですから、
私はむしろ良いことだと思います。
しかし、歩積両建の場合は、表面金利が3%の場合でも、
融資額の半分を預金させるのであれば、実質金利は6%になりますし、
預金に回す、不要な金額まで借入をすること=負債が増える=総資本も増え、
最初から6%の金利で、必要額を借りたほうが、自己資本率は低下せず、
顧客にとっては明らかに有利です。
この銀行との付き合いに限れば、当面は問題がないのかもしれませんが、
違う銀行と新規で取引をするにあたっては、
自己資本率の低下によって、融資の可否や条件の悪化を招くことになる可能性が高くなります。
なぜ日本の銀行は、このような顧客のメリットを無くすようなことを、
平気で顧客に求めるのか、顧客無視のJR西日本と同一の体質を垣間見てしまいます。
他にも、会社を設立しようと思って保管証明書を取ろうとすると、
「実績がないから」といって断わる銀行。
何を考えているのかと思います。
以前に比べれば、都市銀行も地銀も、
顧客のニーズに応じたサービスをする銀行が増えてきたことは認めますが、
歩積両建・保管証明・連帯保証人・根保証などの問題はまだまだ手付かずの状況です。
もっともっと顧客重視の経営戦略を持つ銀行が出てくることを、仕事柄、本当に望みます。
極論ですが、私は顧客のメリットよりも銀行自体のメリットのみを追及するような銀行なら、
こんな銀行には早く退場してもらって、たとえ外資であっても、
顧客のメリットに軸足を置いた理念の基、
サービスを提供する銀行に取って代わってもらったほうが、よほどマシだなと痛切に感じています。
仕事として見た資金調達コンサル業 3
5月11日
ネットワークビジネスをお手伝いする過程で、
当初計画していたビジネスマッチングに事業の内容をシフトすべく、
今だから書けますが、できた人脈の中から、
この事業に参加できそうな方、そうでない方を見極めることをしていきました。
とっても失礼なことかもしれませんが、
いつまでも、ネットワークビジネスのお手伝いをしているわけにはいきませんでした。
なぜなら、このネットワークビジネスサポート業は、
初期の人脈構築には有効なのですが、正直なところ収益は上がりません。
ネットワークビジネスを成功している方をサポートしているのではなく、
うまくいかない方をサポートするわけですから、
当然ながら、儲かっている方をサポートしている訳ではなく、
将来の可能性のために、新たな出費を強いているのですから、
一人辺りから得られる収益は非常に限られた額になります。
その頃の平均的な会員からいただく料金は5千円から1万円(年)、
多くて3万円でしたから、大体年収に換算すると600万円ぐらいでした。
これがネットの収益であれば、贅沢は申しませんが、
毎月説明会を様々なところで開くための旅費、
この頃はまだ今のようにメールを使用する方が少なかったので、
通信手段として使用する携帯電話やFAXを含めた通信費、
この二つが大きな出費でしたが、
この出費を差し引くと200~250万円なってしまい、
とても事業とは言えないものでした。
また、もう一つ私がいつまでも続けてやっていられないと感じたのは、
ネットワークビジネスはこの頃が最盛期で、多分衰退していくのではないかと言う印象でした。
前職の時、不動産の価格が暴落することを若干は感じながら、
撤退が遅れ、大変なことになった経験あったため、
この自分の感じる印象を非常に重視しました。
実際はこの業界がどのような状態かは存じませんが、
自分の感じる印象を大切にしました。
このブログは忌憚なく書いていくのをモットーとしていますので、
失礼なことをしたわけですが、誤解を恐れず、
どのような基準で次のビジネスとして考えていたビジネスマッチングをするにあたって
参加していただきたい方、そうでない方を選別していったかと申しますと、
正直なところ、次のような選別の基準で、人脈の再構築を考えました。
選別に際し基準としたことは次のようなものでした。
1.ネットワークビジネス原理主義者でない方
ネットワークビジネスをあくまでも一つのビジネスとして考えられる方でなければ、
柔軟な対応のできる組織にならないと考えました。
2.独立心の強い方
ネットワークビジネスのサポートと言う性格上、どうしても依頼心の強い方が多かったので、
この中でも比較的自己完結型でビジネスができそうな方を選びました。
3.ご自身で事業をされている方、あるいは過去にされていた方を重点的に選びました。
まず時間の自由がないと、ビジネスは難しいと考えましたし、
私の経歴から考え、会社にお勤めの方よりは、
ご自身で事業をされている方や、されていた方のほうが価値観などが合うと考えました。
4.金払いのきれいな方
このことはビジネスをする上にとって、必要不可欠なことと考えていますので、
会費などの支払いが遅れたりすることが多い方は除きました。
5.時間の約束を守れる方
これも4同様、ビジネスをやる上で必要不可欠な要因と思いました。
6.俗に言う報(報告)連(連絡)相(相談)の小まめにできる方
今の資金調達コンサルの仕事でも、このことができない方だと、上手くいかないことが多く、
このことは今でもビジネスをやる上で大切なルールだと思っています。
7.地域性を重視
首都圏がどうしても中心になりがちですが、できるだけ全国をカバーできるように考慮しました。
このような、まあ言えば、勝手な基準で100名程度の組織を勝手に頭に描き、
お一人お一人、マンツーマンで、ビジネスマッチングのビジネスへシフトするために、
全国くまなく説明に歩きました。
そして、ネットワークビジネスのサポート業を、ある希望者にお譲りして、
いよいよビジネスマッチングのビジネスの立ち上げをすることになります。
ところが、このビジネスマッチングの仕事は見事に失敗することになります。
この失敗の理由は、今となってはお客様の会社のコンサルをするにあたっても非常に参考になり、
中核になるビジネスやコンテンツが独自性があって、しかもしっかりしていないと、
組織は機能しないという、考えてみれば至極当たり前な、初歩的なことを見失っていたと思います。
ところが、私は強運(悪運かもしれません)なのか、
この失敗が今の資金調達コンサル業に転進するきっかけになりのですから、
何が吉と出るか分からないものです。