銀行融資に対する常識との乖離 3
12月28日
もう少し銀行のビジネスローンについてお話を進めます。
このビジネスローンのイメージを次のようにお考え頂くと分かりやすいと思います。
たとえばオリックスのVIPローンのようなカードローンとか、
自動車のローンとかの審査を思い出していただきたいのですが、
所定の申込をして結果が出てきた時、その応えはOKかNGのどちらかで、
出た結果に交渉の余地がないのが実状だと思います。
一方今までの銀行融資は、審査の過程でも最終結論が出てからも、
顧客は行員と交渉がいろいろできたと思います。
現在の状況はこうだけど、大きな契約が決まって来期は飛躍的に業績がアップするとか、
今は赤字でも将来は非常に儲かるから、この融資が必要であると言ったエクスキューズが可能でした。
ところが、ビジネスローンのイメージは簡単に言えば、
前者のカードローンとか自動車ローンのイメージだとご理解いただくと分かりやすいと思います。
銀行から中小企業への融資が、このようなイメージになったことから、
OKの場合は非常に簡単に短期間で融資が実行されますが、
逆にNGであった場合、交渉の余地はなく、融資は諦めるしかないと言うことになります。
ではこの場合の審査の基準は何かと言えば、
これは簡単に言えば前期の決算書を中心に、直前期2~3期の決算書の内容です。
このため、決算書の内容がビジネスローンの基準に達していない場合は、
将来の展望とか、大きな契約が云々など関係なく融資はされません。
このことから、このブログでも何度もくどいほど書いてきたように、
決算書の内容が会社の資金調達の命運を握るようになったと言えるわけです。
ですから、たとえば、あなたの会社が6月決算だったとします。
今月、銀行に申し込んだビジネスローンの回答が仮にNGであったとした場合、
原則的には決算書ができる来年の6月以降、決算書作成には通常1ヶ月以上かかりますので、
現実的には、来年の8月以降まで、この銀行には融資の申込ができないと言うことになります。
大企業であるのならいざ知らず、中小企業で現在必要な資金が、
8ヶ月も9ヶ月も先になれば、これは大問題で、下手をすると倒産にもつながりかねません。
このように現在のビジネスローンでは、何よりも決算書の内容がとても重要になってきています。
ところが、弊社のお客様の場合もこのことが分からず、
何度も何度も融資を申し込んでもNGになったことから、弊社にお見えになる場合がよくあります。
お話を聞くと、社長は融資が不可になる原因がなぜか分からず、
銀行は中小企業へカネを貸さないと文句ばかり言う状態になっています。
でも現在、銀行は中小企業へ、決算書の内容が良ければ、本当に簡単に融資を行っています。
この事実はもはや常識と思えるぐらい広がっている状況なのですが、
テレビを見ていると、コメンテーターや経済評論家と称する人までが、
銀行は中小企業へは貸さないとか、担保がないと貸さないとか、
全く現状と乖離した的外れなことを言っているので、
この人達本当に取材や情報収集をしているのかと思ってしまい、
経済評論家なんて信用できないと思ってしまいます。
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構造計算偽造事件の怖い話
12月27日
今日、怖い話というか、懸念していた話を聞きました。
現在弊社に不動産案件を紹介する立場にいるA氏ですが、
彼は元々大手ゼネコンの下請けの現場監督をしていた経験があります。
彼曰く一連の姉歯問題は、実は氷山の一角も一角、
日本の建設業界に恒常的に根付く手抜き問題だと言うのです。
さらに中小の木村建設のような会社だけではなく、
大手ゼネコンでも1社を除いて全社で、検査が真剣に前頭検査ならぬ全棟検査がなされると、
特に2社(掲載された2社と言う意味ではありません)については、
相当数耐震構造が基準に達していない建物が出てくると言うのです。
これは建築に関わる者で、裏情報を知っている者とかでなくても、ほぼ常識だと言うので、
これは大変な問題だと思いました。
昨日のテレビタックルと言うタケシがやっている番組上でも、
確か私の記憶では、民主党の議員が、
今入って来ている情報がもしも本当なら、大変なことがあると言っていたことを、
思い出して、この彼に自分が思いつく有名な建物を列挙すると、
私が思わず最初の方にあげた建物の一つ、とても有名な建物が、
実は平米単価を何分の一にも抑えられたことが原因で、
いわゆる手抜き工事になり、
耐震構造がかなりヤバイと言うのです。
もちろんこの彼は嘘をつくような性格ではないので、
この話の信憑性はかなりあると思いますが、
彼の話で最も懸念することは、バブル以後のデフレの時代になってから建築された建物は、
想像を絶するゼネコンの過当競争によるコスト削減で、
手抜き工事が恒常的に行われていると言うのです。
手抜き工事の内容が、耐震構造のような建物の根本に関わるようなものも、
上記大手ゼネコンの1社を除き、
またビル会社でも、ある特定の会社の建物、
また無駄の極地のように言われていた、
公的機関の建物、公的機関の関わる建物、住宅公団の建物を除いて、
相当数基準に達していないものがあると言っていました。
ただ古い建築物で、それこそ耐震構造が震度3程度の地震でも危ないと懸念される建物でも、
実際は倒れていないから、震度5以上の地震が来ても、
耐震構造の基準に達していない建物が全棟崩壊するわけではないとも言っていました。
ただ今日聞いた話でこの記事を書いたのは、
必要以上に怖い話を助長するためではありません。
この時期株価が上がって、不動産投資も今が買い時というようなイメージを抱かせる記事や報道が、
増えて来ている中、この雰囲気に後押しされて、簡単に不動産投資をしていただきたくないと思ったからです。
この問題は、絶対にと言うことではありませんが、
かなり不動産市況が悪化するリスクが今回の耐震偽造問題によって、
内在されたことをお話したかったのです。
特に無茶なローンを組んで、手抜き工事の温床のようなマンションは、
現時点ではリスクが大きすぎるので、
慎重にも慎重に検討されることをお薦めいたします。
最後にこの彼が言っていたのは、
バブル以降建築されているマンションだけは絶対私は買わないと言っていました。
なぜなら本当に物凄い過当競争で、考えられないコスト削減を余儀なくされ、
危険な建物が非常に多いからだと言っていました。
そういえば、現在資金のお手伝いで抱えている弊社の案件の中にも、
売り方を失敗した1棟マンションを買い取って、再販する不動産会社の件でも、
この会社が買取った、かなり有名なゼネコンが設計管理から施工まで関わった物件なのに、
瑕疵が物凄く多く、
この理由がどうやらコスト削減のための手抜きによるものだと聞いていたので、
やっぱりと思わざるを得ませんでした。
また最後の最後に、戸建は、規模が小さいため、コスト削減がしてもあまり意味がないから、
有名どこのハウスメーカーの建てたものであれば、
大丈夫だと思うとも言っていました。
以上何かのご参考になれば幸いに思います。
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銀行融資に対する常識との乖離 2
12月26日
今日は一昨日書きました「銀行融資に対する常識と乖離」の2回目で、
ビジネスローンのメリット、デメリットなどについて、書いていきたいと思います。
先日も書いたように、多くの銀行が、中小企業に対する融資を、
ビジネスローンで対応するようになっています。
このビジネスローンができたことによって多くの中小企業が融資を受けやすくなったことは事実ですが、
デメリットもあり、この辺りをご案内したいと思います。
まず、メリットですが、これは融資のスピードが早くなったことと、担保が不要になったことに尽きます。
融資の可否は申込後数日で分かりますし、
融資に必要な書類が完備し、手続を迅速にやれば、
申込後1週間程度で融資実行が可能となっています。
また、ビジネスローンは、直近2期の決算書の内容を元に審査され、
この内容が良ければ、担保は全く不要です。
むしろ担保になる不動産を借入金で購入しているような場合、
自己資本比率などの点で、逆に融資が難しくなる場合もあるくらいで、
不動産担保の有無はほとんど融資に関係なくなりました。
これらのことから、以前の融資と比較すると、
融資を受ける銀行との預金上の取引実績が必要であったり、
銀行とコネとか、このようなことが全く関係ありませんので、
一般顧客にとっては非常にやりやすくなったと言えます。
ところが、このメリットが会社によっては逆にデメリットになることもあります。
ともかくビジネスローンは2期の決算書の内容が全てと言っても過言でないので、
決算書の数字以外の、会社の将来性、状況、
数字に表れない会社の特徴や強みなども、ほとんど考慮されず、
数字が悪ければ、問答無用にNGになることです。
ですから、以前の融資のように、
会社の財務内容以外に審査の対象になっていた、
会社の現況や将来性、あるいは経営者の力量や人柄などと言った要素は全く関係なく、
NGになった場合、そこを何とか・・・・と言った交渉の余地がまったくなくなったので、
決算書の内容が悪いと融資の可能性はゼロとなっとご理解いただいて良いと思います。
このため、たとえば圧倒的な競争力のある商品を開発した会社がビジネスローンを申し込んだ時、
以前なら、今後の将来性などが考慮されることもあって、
今までは赤字だったけれども、高額の契約や販売予測から今期は黒字転換して、
塁損も一掃されるような場合、支店長の決済で融資が可能となったと言うような話もありましたが、
ビジネスローンでは、このようなことは皆無になったとご理解下さい。
スコアリングと言うのですが、
決算書上の数字を審査ソフトにインプットすると、
融資額、金利、融資期間などが自動的に判定されるシステムなので、
行員の裁量の入る余地が全くないようなシステムになっています。
情実やコネなどの入る余地がないので、
銀行にとっては、確かに馴れ合い融資や不正融資を防げ、
融資を扱う行員やセクション間の格差をなくし、省力化により銀行のコストも削減されると思いますが、
一方では、原石のような磨けば光る、つまり大化けするような会社をすくい上げて、
ビジネスチャンスにするような、本来バンカーとしての醍醐味であったような、
逸話はこのビジネスローンでは対応できなくなりました。
このように、新規取引の中小企業をほぼビジネスローンで対応するようになった銀行に対して、
顧客の会社も考えを変えていかないで、従来の考え方で銀行に対応した場合、
まったく融資を受けることができなくなったことは事実です。
何が重要かと言えば、もうお分かりのように、決算書の存在が非常に大きくなったということです。
今までのように、決算書は税務署に届けるための資料と言う考え方で、
顧問の税理士に一任していたような会社は融資が受けにくくなったとお考え下さい。
では、決算書がどうあれば良いのかについて、明日以降もご案内していきたいと思います。
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