思うように資金調達ができない方へ -2318ページ目

阪急、阪神経営統合について 4

6月25日

 

                

 

バブル崩壊後、百貨店が軒並み不調になって、

いずれはなくなってしまう等と暴論を吐かれるような時期もあったのは、

何よりもバブル崩壊で消費が冷えたこと、

またその消費傾向がデフレ傾向であったことが大きいと思いますが、

その仕入れ形態にも問題があったことは確かです。

 

長い間デパートは圧倒的なブランド力と、その優先的な立場からその地位に安住し、

物を販売することより、販売する場所を提供する、いわばデベロッパー的なビジネスモデルに、

実質的なっていました。

 

ところが前述した景気動向と、

もう一つ重要なことは、今までデパートでしか、買えなかった物が、

他の業態の、たとえば量販店とかディスカウントショップでも購入できることになったことも、

経営不振になった大きな原因と思います。

 

今デパートは他店で販売していない魅力ある商品の開発や探すことに躍起になっています。

それは、利益を上げる商品=付加価値商品=独自性差別化できる商品と言うことで、

このような他店では買えない物ばかり売れれば良いのですが、

実際問題としては不可能で、俗に言う一流ブランドの普通の商品については、

同じ土俵で勝負こととなり、対面販売、委託仕入れ(消化仕入等)が原則であった百貨店では、

同じものを売るにあたっても量販店などと比較すると、その販売コストは当然ながら高くなっていました。

 

どこでも売っている一流ブランド商品も、

以前はデパートの独壇場で、量販店などでは扱っていませんでした。

同じメーカーでもデパート用と量販店用と別のブランドを作り、

デパートの差別化をアシストしていた時期がありますが、

量販店の売上規模の増大と、イメージアップによって、

デパートの優位性が崩れたことと、

デパートの仕入れ方式が、完全な買取ではなく、委託仕入れであったため、

メーカーはデパートと量販店に同じものを販売した時、

条件の良い量販店の方へ売った方がメリットを感じたはずです。

ですから売れ筋の商品も、支払条件の悪い百貨店なら、

支払条件の良い量販店の方に優先的に販売され、

量販店よりデパートの方が品揃えが悪くなるようなこともありました。

水島体制末期のそごうや、堤体制間末期の西武百貨店は、

このような状況であった思います。

 

更にデパートは量販店のように、

仕入れの権限が本部集中のような形態でなく、

各店に仕入れを任せていることもあって、(この部分は百貨店のにとっては大切な部分ではありますが・・)

俗に言う一流ブランドについては、

量販店の方がスケールメリットがあり、この意味でもメーカーへのメリットは大きかったと思います。

デパートにしても、このようなことから、コストが高くなり、

更には、返品の習慣で仕入れが甘くなったり、仕入れ担当者が成長しなかったりし、

バブル崩壊後数年前までの、デパートは、

消費の冷え込みプラス、このような仕入れ形態の問題点と高コストな販売コストで、

大変な苦しみを味わってきたわけです。 

 

ところが経済が復活して、消費も戻ってきた上に、

デフレ志向の消費傾向も緩和され、デパートの売上も伸びてきています。

また苦難の時期に、

単なる場所貸し、ブランド貸しのようなビジネスモデルでは儲からないことを知ったことから、

各店の個性は生かしながら、可能な部分はスケールメリットを追求する仕入れ、

つまり返品をしない完全買取方式+大量仕入れを部分的には取り入れ、

収益率を高める方向で努力してきた結果、

デパートの収益性はかなり高まってきたと言えます。

もちろん独自の商品開発や、

他店に先行して魅力ある商品を探すことにも懸命になっています。

 

前振りが長くなりましたが、

このような観点からも、デパートもスケールメリットが以前よりは重視さるるわけで、

阪急と阪神の経営統合もこの点では双方に大きなメリットが出てくると思います。

阪急百貨店の顧客にしてみれば、

デパートの収益性が高まることは、その還元も可能となり、期待できますし、

阪神百貨店にしてみれば、今まで阪急と言う大きなライバルが近くにあることで、

扱えなかった商品を顧客に販売することが可能となり、

阪神の顧客のメリットになるわけです。

 

そごうと西武百貨店がミレニアムグループの同じ傘下であっても、

銀行のように「そごう西武百貨店」としないのは、

デパートの顧客はその暖簾を非常に重視する傾向があるからで、

多分阪急と阪神の場合も、「阪急阪神百貨店」とはならず、

ミレニアムと同様のスタイルになると思います。

 

こうなると、阪神の顧客は、今まで阪急で買わざるを得なかった商品を、

馴染みのある阪神で買えることになりますし、数は少ないでしょうが、その逆のケースも出てきます。

もちろんそれぞれ独自の商品もあってよく、

収益性が高まれば、仕入れも冒険ができるので、

顧客にしても、オリジナリティ溢れる商品を購入できるメリットを期待できるのではないでしょうか。

 

更に、顧客の住むところが重なる両デパートにとって配送と言う点では、

大幅なコストダウンが可能になると思われますので、

この点では、配送費無料などのメリットも出てくると思います。

あるいは駐車場の双方利用とか、ポイントの統一とか、

今回の経営統合も、ことデパートで考えると、

両会社のメリットはもちろん、顧客のメリットもかなり期待できるところです。

 


 

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デパートの全商品をこのような他店ではないものでそろえることは不可能で、

どうしても、他店でも扱っているがファッション性があって需要の高い商品の品揃えも必要です。

いわゆる一流ブランドと称する商品をお考え頂ければ良いと思います。

阪急、阪神経営統合について 3

6月24日

 

              

 

阪急と阪神の経営統合が鉄道だけでは、

顧客にとってのメリットがイマイチ分からないと書きましたが、

デパート事業やホテル事業まで考えると、

私はこの経営統合も顧客にとってけっこう魅力的なことだと思います。

 

最近は殆ど大阪に行くことが少なく、

これから書くことは何年か前のイメージをベースとしていますので、

実態と合っていない部分もあるかもしれませんが、

あくまでもブログ、論文ではないので読み流してくださいね。

 

私の住んでいたころの記憶を辿れば、阪急百貨店はとても良い百貨店です。

元々大阪は多くの百貨店が発祥している街で、

私が大学を卒業して数年だけ勤務した、現在業界規模一番の髙島屋、

業界で常にトップレベルの位置にある大丸、

今はミレニアムグループのそごう、

そして電鉄系百貨店として阪急、阪神、近鉄、京阪などがあります。

この中で、阪急だけは大手百貨店のレベルにあり、

私的には大阪最高のデパートと思っています。

そして今、日本最高のデパートとも言える伊勢丹と業務提携をしています。

 

そして阪神百貨店は最近行ったことがないので、

確実なことは言えませんが、

以前はどちらかと言えばデパ地下だけのデパートと言うイメージだったのですが、

最近は阪神タイガースの躍進とともに、このデパートも頑張っているとは聞いています。

 

しかしながら、阪神というイメージ自体、

阪神タイガースは別にして、特に強いブランドとは言えない気がします。

阪急のスマートでファッション性の高いイメージと比較すれば、

ダサい、古い、庶民的というイメージで、

どちらかと言えば、大阪の中心地梅田にあるものの、

下町の百貨店的なイメージがあります。

 

下町の百貨店があったって言いじゃないかと、言う方もいるかもしれませんが、

これだけ量販店が規模的な拡大とともにイメージも良くなってくると、

コストの高くかかる販売業態である百貨店方式では、

庶民的かつ下町のイメージ戦略では収益を上げていくのは非常に難しいところがあります。

 

かなり阪神百貨店のイメージはアップしていると聞きますが、

東京の方に分かりや言うなら、私もその沿線なので悪口ではないのですが、

梅田を新宿にたとえるなら、阪急は伊勢丹で、

阪神百貨店は京王百貨店というイメージで捉えていただくと良いと思います。

阪神タイガースのショップが京王百貨店内にあるのも偶然ではないかもしれません。

 

梅田に話を戻すと、

今梅田にはこの二つのデパート以外に、中規模の店舗ですが、JRの駅ビルの中に大丸があり、

確か2011年にJRの駅の逆側ですが、三越の大阪店が復活する予定です。

復活の書いたのは、阪神大震災のとき、大阪の北浜にあった店舗が被害にあって、

昨年閉店されたからです。

 

また阪急百貨店は、現在立替工事をしていて、確か2011年だったと思いますが、

売り場面積10万平米の日本最大級の店舗に生まれ変わる予定です。

 

確かに梅田という場所の集客力は大きいし、

阪神間や大阪の北摂地区と言う高額所得者の大阪のターミナルでもありますので、

市場としてはとても大きく魅力的なところであることは間違いありません。

 

でも、スーパー店舗に生まれ変わる阪急、

そして中規模店舗とは言え、業界トップレベルの大丸

駅の逆側とは言え、業界2番手の三越、

このような状況下で阪神百貨店はどのようなビジョン持てば、

デパートとして生き残っていけるかというと、

まさか阪神タイガーズのデパートと言うだけでは生き残りは難しく、

今回の経営統合で、阪神百貨店の受けるメリットは小さくないと思います。

 

一方の阪急百貨店としても、本店のイメージは良くても、

大手百貨店の中では決してトップレベルの百貨店とは言いにくく、

本店の建替えや、2011年福岡進出の高額投資を控えてもいるので、

梅田本店の対面にある阪神との提携は、過当競争を防ぐ意味でも、

この百貨店の収益の殆どを依存する梅田本店の経営基盤の強化にもなり非常にメリットがあります。


百貨店と言うレベルで考えると正解なのかについて、明日も続けて書きたいと思います。

 

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阪急、阪神経営統合について 2

6月23日

 

               

 

昨日はお休みさせていただき失礼しました。

 

さて阪急、阪神経営統合について書いた翌日の日経に、丁度関連の記事が載っていました。

 

それは、関東の私鉄と違って、

関西の私鉄は、90年代に顧客数のピークを迎えた後、

ずっと低下傾向にあり、

村上ファンドの件がなくても、

私鉄の再編は避けられなかったのではないかと言うことと、

事実阪神の社長も京阪の社長と、

何らかの形で、提携というか経営統合も視野に入れて話し合っていたし、

近鉄も阪神との経営統合を考えていたと言うものでした。

 

私も関西出身ですが、私鉄の利用客にも、

関西の経済収縮と言うか、衰退傾向が見えると実感しました。

そうであれば、今回の阪急と阪神の経営統合は、

顧客の利便性向上のためと言うより、会社存続のための方策として、

仕方のないことだったのかもしれません。

 

本当に長い期間で考えると、冗談で書いた、

大阪・神戸間については、どちらか一方の鉄道路線を廃止して、

JRと私鉄(阪急、阪神)の2本になることだってありうる話だと思いました。

 

同列で話すことではないかもしれませんが、

プロ野球だって、近鉄と阪急(オリックス)の経営統合があったわけですし、

関西って、経済的衰退への危機感が強く、

強みを生かした提携よりも、

マーケット自体が小さくなっているのであれば、

そのマーケットのサイズに合わした数の削減、

つまり経営統合を選択する現実的合理主義な傾向(?)があるのだとも思いました。

 

以前一度故郷の大阪について、「頑張れ大阪」というタイトルでも書いたのですが、

東京への一極集中が進み、経済的規模の格差は益々大きくなってきているようで、

ミニ東京とかでなく、大阪独自の発展を考えていかないと、

たとえば香港のような都市にするとか言った大胆な発想でやらないと、

大阪など関西の衰退は止まないと思います。

 

大阪市と横浜市とでは、既にかなり前に、その人口は逆転していましたが、

確か、今年の5月には大阪府と神奈川県の人口まで逆転したと記憶しています。

 

私は東京への一極集中は、大地震でもない限り、

もっと加速していくと思いますので、

確かに、阪急、阪神、京阪、近鉄、南海という5つの大手私鉄の存在は、

東京の、京急、東急、京王、小田急、西武、東武、京成、相鉄と比較して、

あるいは名古屋の名鉄、近鉄と比較しても、

その人口比から考えると、恐ろしく競争が激しいこと事実で、

前回は、阪急と阪神の経営統合は、顧客にとってメリットが少ないから、

イマイチピンとこないなんて書きましたが、

そんな脳天気なことを言っている場合ではないぐらい、

関西の私鉄の危機感は強いのだとも思いました。

 

そうであれば、経営破たんして顧客が被るデメリットよりは、

経営統合で会社の財務体質を強化してもらった方が、顧客のとっても正解かもしれません。

 

確かにプロ野球の球団だって、

近鉄とオリックス(旧阪急)が合併しただけでなく、

南海だってダイエー⇒ソフトバンクになっているわけですから、

私鉄の数だって減るのは当然なのかもしれないと感じました。

 

なんとなく大阪出身の私からすれば、

寂しい気もしますが、今回の経営統合は当然の帰結で、

その意味では村上ファンドの役割も少しはあったのかもしれないと、

釈然としないものの感じたところです。

 


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