阪急、阪神経営統合について 4 | 思うように資金調達ができない方へ

阪急、阪神経営統合について 4

6月25日

 

                

 

バブル崩壊後、百貨店が軒並み不調になって、

いずれはなくなってしまう等と暴論を吐かれるような時期もあったのは、

何よりもバブル崩壊で消費が冷えたこと、

またその消費傾向がデフレ傾向であったことが大きいと思いますが、

その仕入れ形態にも問題があったことは確かです。

 

長い間デパートは圧倒的なブランド力と、その優先的な立場からその地位に安住し、

物を販売することより、販売する場所を提供する、いわばデベロッパー的なビジネスモデルに、

実質的なっていました。

 

ところが前述した景気動向と、

もう一つ重要なことは、今までデパートでしか、買えなかった物が、

他の業態の、たとえば量販店とかディスカウントショップでも購入できることになったことも、

経営不振になった大きな原因と思います。

 

今デパートは他店で販売していない魅力ある商品の開発や探すことに躍起になっています。

それは、利益を上げる商品=付加価値商品=独自性差別化できる商品と言うことで、

このような他店では買えない物ばかり売れれば良いのですが、

実際問題としては不可能で、俗に言う一流ブランドの普通の商品については、

同じ土俵で勝負こととなり、対面販売、委託仕入れ(消化仕入等)が原則であった百貨店では、

同じものを売るにあたっても量販店などと比較すると、その販売コストは当然ながら高くなっていました。

 

どこでも売っている一流ブランド商品も、

以前はデパートの独壇場で、量販店などでは扱っていませんでした。

同じメーカーでもデパート用と量販店用と別のブランドを作り、

デパートの差別化をアシストしていた時期がありますが、

量販店の売上規模の増大と、イメージアップによって、

デパートの優位性が崩れたことと、

デパートの仕入れ方式が、完全な買取ではなく、委託仕入れであったため、

メーカーはデパートと量販店に同じものを販売した時、

条件の良い量販店の方へ売った方がメリットを感じたはずです。

ですから売れ筋の商品も、支払条件の悪い百貨店なら、

支払条件の良い量販店の方に優先的に販売され、

量販店よりデパートの方が品揃えが悪くなるようなこともありました。

水島体制末期のそごうや、堤体制間末期の西武百貨店は、

このような状況であった思います。

 

更にデパートは量販店のように、

仕入れの権限が本部集中のような形態でなく、

各店に仕入れを任せていることもあって、(この部分は百貨店のにとっては大切な部分ではありますが・・)

俗に言う一流ブランドについては、

量販店の方がスケールメリットがあり、この意味でもメーカーへのメリットは大きかったと思います。

デパートにしても、このようなことから、コストが高くなり、

更には、返品の習慣で仕入れが甘くなったり、仕入れ担当者が成長しなかったりし、

バブル崩壊後数年前までの、デパートは、

消費の冷え込みプラス、このような仕入れ形態の問題点と高コストな販売コストで、

大変な苦しみを味わってきたわけです。 

 

ところが経済が復活して、消費も戻ってきた上に、

デフレ志向の消費傾向も緩和され、デパートの売上も伸びてきています。

また苦難の時期に、

単なる場所貸し、ブランド貸しのようなビジネスモデルでは儲からないことを知ったことから、

各店の個性は生かしながら、可能な部分はスケールメリットを追求する仕入れ、

つまり返品をしない完全買取方式+大量仕入れを部分的には取り入れ、

収益率を高める方向で努力してきた結果、

デパートの収益性はかなり高まってきたと言えます。

もちろん独自の商品開発や、

他店に先行して魅力ある商品を探すことにも懸命になっています。

 

前振りが長くなりましたが、

このような観点からも、デパートもスケールメリットが以前よりは重視さるるわけで、

阪急と阪神の経営統合もこの点では双方に大きなメリットが出てくると思います。

阪急百貨店の顧客にしてみれば、

デパートの収益性が高まることは、その還元も可能となり、期待できますし、

阪神百貨店にしてみれば、今まで阪急と言う大きなライバルが近くにあることで、

扱えなかった商品を顧客に販売することが可能となり、

阪神の顧客のメリットになるわけです。

 

そごうと西武百貨店がミレニアムグループの同じ傘下であっても、

銀行のように「そごう西武百貨店」としないのは、

デパートの顧客はその暖簾を非常に重視する傾向があるからで、

多分阪急と阪神の場合も、「阪急阪神百貨店」とはならず、

ミレニアムと同様のスタイルになると思います。

 

こうなると、阪神の顧客は、今まで阪急で買わざるを得なかった商品を、

馴染みのある阪神で買えることになりますし、数は少ないでしょうが、その逆のケースも出てきます。

もちろんそれぞれ独自の商品もあってよく、

収益性が高まれば、仕入れも冒険ができるので、

顧客にしても、オリジナリティ溢れる商品を購入できるメリットを期待できるのではないでしょうか。

 

更に、顧客の住むところが重なる両デパートにとって配送と言う点では、

大幅なコストダウンが可能になると思われますので、

この点では、配送費無料などのメリットも出てくると思います。

あるいは駐車場の双方利用とか、ポイントの統一とか、

今回の経営統合も、ことデパートで考えると、

両会社のメリットはもちろん、顧客のメリットもかなり期待できるところです。

 


 

お願い!

お一人でも多くの方にお読みいただけますよう、ブログランキングに参加しています。

大変お手数ですが、次の二つのランキングをクリックしていただけると幸いです。


       人気ブログランキング       有名ブログランキング

 

            ☆クリックありがとうございました。

 

CDのご案内!

このブログの内容とリンクしたCDです。

詳細は次のアイコンをクリックして下さい。

                    CD

 





デパートの全商品をこのような他店ではないものでそろえることは不可能で、

どうしても、他店でも扱っているがファッション性があって需要の高い商品の品揃えも必要です。

いわゆる一流ブランドと称する商品をお考え頂ければ良いと思います。