遠交近攻
いま福田首相は中国を訪問しています。
今後の日本の外交の問題で重要なことは、
アメリカと中国と今後どのように付き合っていくかと言うことではないでしょうか。
日本が平和を愛する限り、
世界のどの国とも理解し合え、仲良くできると言うことであれば良いのですが、
こんなことを言うこと自体、平和ボケしている証拠かもしれません。
北朝鮮問題の6カ国協議を見ていても、
世界平和と言う理念だけではとても片付けることができず、
各国それぞれの利害を最優先で動いています。
だからアメリカを一番の同盟国と思っていても、
この会議におけるアメリカの態度を見ていると、
日本の味方とはとても思えないようなことをしているし、
アメリカ自国の事情や利害を優先しているのは明らかです。
何十年か先は分かりませんが、少なくともここ十年くらいのスパンで考えると、
日本は外交の選択肢を誤ると、けっこうやばいことになる懸念を、
私のような、ど素人でも感じてしまいます。
私は中国人の友人もいるし、決して中国のことは嫌いではなく、
普通の人は良い人もいっぱいいるとは思います。
また東西冷戦時代の考え方から抜けていないと嘲笑されるかもしれないけれど、
でも中国のものすごい軍事費の増加や、
不足するエネルギー確保のため、アフリカや南アメリカのどちらかといえば、
専制的な政治体制の国家と、なりふり構わず手を結んでいる様子や、
あるいは、中国の潜水艦がアメリカの空母に対して、艦長の独断で攻撃訓練を行ったり、
衛星攻撃システムの実験を北京の中央政府の許可を得ずに行ったり、
どうも中央政府が軍部を完全に掌握しているとは思えず、
軍部の暴走に対する恐怖感を覚えないわけにはいきません。
ここで中国の戦国時代の兵法で、「遠交近攻」と言う言葉があります。
遠方の国と親しくして、近い国を攻め取る外交戦略のことで、
これを現在の日米中の3カ国の関係に置き直すと、
日本はアメリカと仲良くして中国をけん制することになりますし、
アメリカは両方とも離れているので、
日中を分断することで、日中それぞれをけん制することができるし、
中国もアメリカと仲良くして日本をけん制することになります。
現在の3カ国の関係を見ると、まさにこの「遠交近攻」政策を、
米中2国は取っているのではないでしょうか。
一方日本は、確かにアメリカと親しくはしていますが、
特に戦略的に、「遠交近攻」を考えて親しくしていると言うよりは、
アメリカに戦争で負けたため仕方なく、おとなしくアメリカに従っているだけで、
決して中国をけん制するために取っている戦略とは思えません。
だから、日本はアメリカの言うことに盲目的に従うだけで、
アメリカとの関係も、とても戦略的パートナーのような対等なパートナーとは言えず、
日本の潜在的な反米意識とともに、アメリカの不信を買っているような気がします。
あれだけ思いやり予算を出したり、基地を提供していても、
とても感謝されているようには見えません。
以前も書きましたが、アメリカはイラク戦争がうまくいかないことや、
サブプライムローン問題などで景気も減速し、かなり弱ってきていて、
今までのように世界の警察なんてことは考えず、
かなり内向きになってきているように思います。
だから自国のことに軸足をシフトしているから、
この戦略への利害で日本のことも見るようになっていて、
ソ連と対決していた時代ならともかく、
最優先で日本のサポートをすることなどあり得ないと思います。
だから、今後北朝鮮からの核攻撃やテロ集団への核の売買さえ懸念がなければ、
日本への核の脅威などなくならなくても、熱心になることはなく、
まして自国に影響のない拉致問題などに熱心になるはずがありません。
むしろ北朝鮮を中心とする東アジアのことには不熱心で、
中国に任せているような気がしてなりません。
だから6カ国協議で拉致問題の解決も忘れるなと日本がいくら言っても無視され、
むしろ邪魔もの扱いされている現状があるのだと思います。
本当ならアメリカは同盟国の日本に、東アジアのことや、アジアのことは、
任せるようなことにならないとおかしいと思いますが、、
日本は一国平和主義みたいなことから抜け切れていず、
北朝鮮の拉致問題のように、明らかに日本の国民の生命と尊厳を奪われているのに、
何もできないで、ただ遠吠えしているような状況を見ると、
そりゃ、アメリカが何を考えているか分かりにくい中国を、
アジアについての戦略的パートナーと思うのも仕方がないように思います。
正直言って、アメリカから見れば、
日本は役に立つし利用価値はあるけれど、
頼りないからパートナとしての付き合いはできないなと思っているのじゃないでしょうか。
でもこの状況は非常に危険で、
本来なら、ここ10年くらいはアメリカと対等なパートナーとなり、
本当の意味の同盟関係を築き、
軍部を完全に把握できていない中国の危険な部分をけん制しながら、
中国と親しくしていくことが一番安全保障上はベターで、
北朝鮮との拉致問題も解決できるように思います。
今のように、アメリカにはしぶしぶ盲従し、
中国の気に障らないようなことばかりに終始するようなことだと、
本当に日本は外交上、孤立してしまい、極めて危険なことになるような気がしてなりません。
それなのに、今の外務省の官僚を見ていると頼りないとしか言いようがありません。
とにかくアメリカを怒らせず、中国を刺激しないで穏便にやっていくことしか頭にない様で、
これも、外務官僚も官僚社会主義の中で、どっぷり甘い汁を吸える立場だから、
穏便にトラブルを起こさず、自己保身を中心に、
この特権を捨てるような危ない橋は渡らないでやっていこうとするからでしょうね。
また政治家もこのような官僚をうまく使えず、リスクを取ろうとはしないから、
本当に日本の外交は事なかれ主義で戦略的ではなく、
世界から馬鹿にされてしまうのだと思います。
今の官僚と仲良しの福田政権では難しい気がしますが、
本当に、リスク覚悟の上、外交上の問題を処理していく政権が必要で、
この意味でも、今まで外務省の官僚と癒着状況にある自民党政権では困難だと思うので、
危ういところもありますが、一度は民主党政権への政権交代が必要なのだと思います。
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今日で仕事収め
私も多くの方と同様、今日で今年の仕事は終了です。
今年を振り返ると、ファイナンスのアレンジの仕事については、
ここ数年で一番資金調達がしんどい年でしたね。
昨日、新しい顧客の会社に一緒に行った、
都心のメガバンクの法人営業部の部長代理の行員も言っていましたが、
今年は融資に対して銀行の姿勢が厳しく現場サイドは大変だったそうです。
おまけに来年からメガバンクも、テリトリーについて、
できるだけ顧客のところに近い場所の拠点が担当するよう、
金融庁の方針が出ているようで、
ますます営業は大変になると言っていました。
確かに銀行の競争は、他行との競争も激しいですが、
行内の競争も激しく、必ずしも顧客にとって便利な銀行の拠点が取引をしていないことは事実です。
でも顧客にとっては、場所が近いと言うことよりも、
積極的な姿勢を持つ拠点と取引をしたいと言う方が本音なので、
このテリトリーをあまり厳しくルール化することは、
顧客にとってあまり歓迎することではないかもしれません。
多分地方都市の会社にとっては、ますます資金調達が難しくなる懸念があります。
それは、過去で何度か取り上げていますが、
同じ銀行の中の拠点間でも地方間格差があるからです。
いまいち積極的でない拠点としかお付き合いがしにくくなる懸念もあるし、
拠点間の競争でも、競争が激しいと言う事は、
顧客によって良い条件の取引を引き出しやすかった訳ですから、
顧客にとって本当は歓迎すべきことではないかもしれませんね。
まあこの問題はさておき、もう一つの事業である不動産事業ですが、
不動産は仲介の現場だけでなく、ファイナンスのアレンジの現場から見ても、
大きな状況の変化を感じています。
それは、明らかに都心の一等地の物件でも、
今までずっと本当に売り手市場で、上昇基調にあった価格が、
ここに来て、本当に価格が下がってきたし、
買い手市場にもなってきたような気がします。
特に売買契約を結んでいたのに、買い手が決済できず、
流れた物件の話は多く、その原因は買い手の資金調達が難しくなったことに尽きます。
10億円台後半の銀座の物件なども、
ここ4ヶ月ほどで毎月1億円ずつ売買希望価格が下がっている例もあるし、
収益物件も今年の春くらいなら、グロス3%台でも買う客がいましたが、
最近はグロスなら6~7%、最低でも5%でないとと言ったように、
より買い手市場になりつつありますし、
明らかに取引される不動産価格は下がってきたように思います。
ある意味市場が正常化、沈静化してきたのかも知れません。
投資家もここに来て、買い一辺倒の状況から、
かなり冷静になったように見受けます。
実際このような中で、中堅以上の不動産会社の中でも、
資金繰りが厳しくなっているところが多くなってきていますね。
投売りまでの状況ではありませんが、つい最近まで考えられなかった、
損切り物件もでてきているし、購入価格と同じ価格なら売却する物件も出てきています。
特に来年の3月の決算期を超えると、
とにかく利益を確保しなければならない状況が一時的になくなるから、
資金調達が厳しくなった分、
一気に損切りしてでも流動化(現金化)に走る会社は増えると思います。
この流れは付き合いのある中堅以上の、
あるいは上場している不動産会社でも、実際このような流れが起きているので、
まずは間違いはないと思います。
このような事だけ見ても、来年はすこし厳しい年になるかもしれません。
特に財務内容のよろしくない会社や、
借入金依存の高い不動産会社や投資家にとっては、
めちゃくちゃ大変な年になる可能性が高いでしょうね。
それと、高金利の貸付が多かったノンバンクも厳しく、
不動産と金融の中で、エッと驚くような破綻があるかもしれません。
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経団連会長もお仲間?
昨日の記事ですが、御手洗経団連会長の記者会見の談話の記事を読みました。
この人物はキャノンの経営者としては、本当に超一流の経営者だと思いますが、
経団連の会長としての発言には、いつも疑問を覚えます。
実務者的、かつ財界のメリットと言うミクロ的なことしか興味がない様で、
日本の国家や国民や社会をどのような方向に行けば良いかと言った、
マクロ的なビジョンなどにはまったく興味のない人のように見受けます。
だから、いつも経団連会長としては小さい人物だなと思ってしまいます。
記事の内容は次のとおりです。
読みにくいかもしれないので、問題の部分を箇条書きに書くと、
1.国政の停滞への不満を示した。
2.衆院に解散について「あんまり早い解散は誰も望んでいない」。
3.08年度予算案で基礎的財政収支(プライマリーバランス)が5年ぶりに悪化したことについて、
「歳入側に改革がない結果だ。プライマリーバランスの黒字化は死守すべきだ」と語り、
税制の抜本改革を改めて求めた。
このオッサン、参議院での与野党逆転がよほど嫌なようで、
今年の参院選前までのように、与党の圧倒的な数の優位の中、
議論もくそもなく強行採決で決まっていた状況を望ましいと思っているようで、
私は信じられません。
議論も尽くさず、日本の今後の根幹を揺るがすような重要法案を、
ただ片っ端から強行採決の連発で法案を通し、
これを実績だと威張っていた安倍迷総理を懐かしんでいるようで、
この人、どこかが少し変なんじゃないかと思います。
さらに衆院の解散を誰もが望んでいない?????ヽ((◎д◎ ))ゝ
「誰もが望んでいない」ではなく、「私と私の仲間は望んでいない」じゃないですか?
そりゃそうだと思います。
国政の停滞に不満を持っているわけですから、
ここで与野党逆転と行かないまでも、
少なくとも与野党拮抗の結果が予想される衆院選を望まないのは、
この人物にとっては当然です。
でも、望もうが望むまいが、
今の衆議院は小泉政権時代、
郵政民営化の是非をめぐって行われた解散総選挙の結果であって、
安倍政権や福田政権が国民から信任されている訳ではありません。
民意がまったく反映されていない状況になっているのだから、
早期の解散総選挙は日本が民主国家と言うのであれば、
絶対不可欠なことだと思います。
経団連会長は経済界の総理と言われる重要なポジションだと思うのですが、
この人はまったく日本の未来や社会や国民のために、
経済界はどうあるべきかなど、長期的な展望には全く眼中にない様で、
眼中にあるのは近視眼的な、今の大企業の経営者が経営しやすくなることだけのようです。
小粒と言うか、自分だけが良ければ良いという、
まさに今の日本の大きな問題点の一つをそのまま投影したような人物に思えます。
そして何よりもこのオッサンを支持できないのは、
昨日まで書いた話と重なりますが、
国家予算の問題点については、日経と同じで、
特別会計などの無駄を徹底的に洗い直すことには触れない、
シンプルな消費税増税論者でしかないところです。
キャノンを世界の超一流企業に育て上げた名経営者が、
日本の財政がひどい状況になった原因がどこにあるかを知らないはずもないのに、
巨額の無駄がありそうな特別会計の問題に触れることなく、
ただ歳入側に問題があるというところは、
明らかにバイコクドさんの一味なんだと、超ムカつきます。
そもそも日本のように会計が二つある国で、
一般会計におけるプライマリーバランスだけを見て、
ギャーギャー言うこと自体ナンセンスではないかと思います。
キャノン製品だけは買わないようにと思っていましたが、
つい最近、キャノンのプリンターを買ってしまいました。( ´(ェ)`)
こんな記事が出るのなら、エプソンにすれば良かったと悔しがっているところです。
なおご存知のことと思いますが、プライマリーバランスとは、
国債の発行や利払いの部分を除いた財政収支のことです。念のために。
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