気まぐれ厨房「親父亭」 -56ページ目

気まぐれ厨房「親父亭」

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男の料理レシピ「ちゃんぽん」・・・麺とダシが決め手の長崎風

ちゃんぽんと名のつく料理は全国各地にあります。でも何と言っても「長崎ちゃんぽん」が代表格。
「ちゃんぽん」の名前の由来は諸説ありますが、沖縄の「チャンプルー」同様に「あれやこれやを混ぜ合わせる」という意味合いが一番ぴったりくるように思います。
ご承知のように長崎ちゃんぽんは、肉、魚介、野菜がたくさん入っていて、それが混ぜこぜになった料理です。
九州では「ちゃんぽん玉」と称して、うどん、そば、やきそばと同じコーナーに、ちゃんぽん専用の茹で麺やダシを売っていますが、東京ではなかなかお目にかかれません。
今回、博多に行った際に「ちゃんぽん玉」とダシを買ってきましたので、早速調理しました。

<材料 3人分>

ちゃんぽん玉 3玉、豚肉 150g、シーフードミックス 100g、キャベツ 2枚、玉ねぎ 1/2個、ニンジン 1/3本、白ネギ 1/2本(青ネギなら 2本ほど)、モヤシ 1袋、生椎茸 2枚、竹輪 2本(カマボコや練り物があれば何を入れてもいい)、酒または紹興酒 大さじ 3、専用ダシ 3袋、お湯 900cc、塩&コショー 少々、サラダ油 大さじ2

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<作り方>
キャベツ、玉ねぎ、ニンジン、ネギ、椎茸、竹輪は細長く切っておく。

中華鍋にサラダ油を熱してまず豚肉を入れて少し酒をふって火を通した後に、シーフードミックスを凍ったままの状態で入れる。

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さらにモヤシ以外の材料を入れて、軽く塩&コショーをして炒める。
全体がしんなりしたら、モヤシを入れてからお湯を注ぎ、ちゃんぽんのダシを入れる。
※ちゃんぽんダシが入手できない場合は、顆粒の中華ダシを大さじ1.5入れて塩と隠し味程度の醤油、酒で味付けする。
最後にちゃんぽん玉を入れて、3分ほど煮込んで出来上がりです。
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家庭用の中華鍋では、3人分が限度です。
肉と魚介類の旨味に野菜の甘味がプラスして、それが柔らかい麺にからんで何ともいえない美味しさです。
普通の中華麺では、この味が出ないんですよね。
デパートや長崎県のアンテナショップで見かけたら、挑戦してみてください。

男の料理レシピ「生タラコの煮付け」


   寒さが厳しい時が、タラやスケソウダラの安くて旨い時です。
   オスの白子、メスの鱈子も大きくて美味しいですよね。

正式にはマダラは鱈子といい、スケソウダラの卵は助子と呼ぶそうですが、見た目はほとんどわかりません。
鱈汁をしようとスケソウダラを買ったら、立派なタラコ(助子)がありましたので煮付けにしました。


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<材料>
タラコ 1尾分、生姜 半片、ダシ 200cc(お水同量に顆粒ダシ小さじ1でもOK)、砂糖 大さじ1、酒 大さじ2、醤油 大さじ2、みりん 大さじ1


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左が1尾分のスケソウダラの身です。右の写真がタラコ(助子)と下にあるのが肝です。

お皿の直径が18cmありますので、大きさがお判りいただけると思います。

<作り方>
タラコはキッチンペーパーなどで軽く拭いて、酒(分量外)を軽くふりかけて10~20分置いておく。
鍋にダシと調味料を入れて火にかけ、沸騰したらスライスした生姜を入れた後にタラコをそっと入れて、弱火にして煮る。

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タラコが大きくて全体が煮汁に浸からないので、一度途中で裏返し、その後時々煮汁をかけながらゆっくり煮ます。
※火が強いと中まで味がしみないで、外側が固くなってしまいます。
全体に火が通ったところで、できあがりです。


BENのブログ   ご飯のおかずなら4人分くらいはあります。


さて、肝はどうしましょう。

茹でて冷水にさらして、おろしポン酢でいただきました。これがまた美味です。

寒い時季、鍋をするときに一度タラやスケソウダラを1尾買ってみてください。

オスなら白子、メスはタラコ・・・鍋に入れてもいいのですが、ちょっと手を加えるだけで1品増えて楽しめますよ。

男の料理レシピ「サツマイモとリンゴのコンポート」

    さっぱりしたさわやかな甘さ・・・まったく芋っぽくありません


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サツマイモは焼く、蒸す、揚げるなど調理法は様々です。

そのままでも糖度が高いのですが、水分が少ないので胸がつかえるような芋っぽさがあります。

リンゴと一緒に煮ると、うんと食感が変わってとてもフルーティになります。


<材料>

サツマイモ 2個(リンゴとほぼ同量になるくらい)、リンゴ 1個、

砂糖 大さじ3、塩 小さじ0.5、レモン1/4個分の搾り汁、水 500cc、白ワイン 大さじ2
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<作り方>

サツマイモは皮のままよく洗い6~7mmの幅にスライスし、軽く水にさらす。

リンゴは皮をむき種を取って、同じく6~7mmにスライスする。

サツマイモとリンゴを隣同士になるように鍋の中に並べ、砂糖、塩、レモンの搾り汁を入れた後に、水と白ワインを入れる。


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落とし蓋と蓋をして弱火で約20分ほど煮る。

その後落とし蓋と蓋を外し、中火で煮汁が1/3~1/4程度になるまで煮詰める。

火を止めてそのまま冷ます。
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BENのブログ   さっぱりした甘味です。美味しいですよ。



男の料理レシピ「ちょっぴりおこげ風のあんかけ」

      冷やご飯を利用した焼きおにぎり風おこげを作ります。


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<材料 3人分>

冷やご飯 茶碗3杯分、豚肉 150g、白菜 2枚、キャベツ 2枚、ピーマン 1個、ニンジン 半分、モヤシ 半袋、生椎茸 1枚、竹輪 1本

~調味料等~

片栗粉 大さじ3、紹興酒または酒 大さじ2+大さじ1、サラダ油 大さじ2+大さじ6、塩&コショー 少々、砂糖 大さじ1、塩 小さじ0.5、醤油 大さじ1、中華ダシ(顆粒) 大さじ1.5、お湯 600cc、水溶き片栗粉 大さじ3
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<作り方>

下準備として茶碗半分のご飯をまず丸く握り、それを平たく強く抑えて丸餅のようなものを6個作る。

野菜や椎茸、竹輪はそれぞれ細長く切っておく。

餅のようにしたご飯の両面に片栗粉をまぶしておく。
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中華鍋もしくはフライパンにサラダ油(大さじ2)を熱して、豚肉を炒め紹興酒をふり軽く塩コショーをする。

豚肉の赤味がとれてある程度火が通ったら、モヤシと椎茸以外の材料を入れて炒める。
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その時点で別のフライパンにサラダ油(大さじ6)を熱して、片栗粉をまぶしたご飯を焼き始める。

もう一方は野菜が少ししんなりしたらお湯と中華ダシを入れてからモヤシと椎茸を入れ、砂糖、塩、醤油、紹興酒で味付けをする。最後に水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
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両方が同時に仕上がるように、手早く調理します。

ご飯の両面が程よくこげたら器に2個ずつ並べ、あんをかけて出来上がり。
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熱いうちに、さあいただきましょう。






男の料理レシピ「タラのホイル焼き」

      

魚偏に雪と書くくらいですから鱈の旬は産卵期の冬場・・・今がもっとも美味しい時季です。

高蛋白で低脂肪、身離れがよいので食べやすく、美味しくて調理も簡単なホイル焼はいかがでしょう。
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<材料 3人分>

タラ切り身 3枚、長芋 6cmほど、玉ねぎ 1/2個、春菊 少量、ピーマン 1個、生椎茸 1個、塩昆布 適量、バター 大さじ3、塩&コショー 少々、白ワインまたは酒 小さじ3

※野菜やキノコはジャガイモ、里芋、ネギ、モヤシ、えのき、エリンギ、しめじ等、余ったものがあればそれを使いましょう。

※食べるときに、レモンまたはカボスなどの柑橘系果汁を加える。
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<作り方>

タラ切り身はお酒をふって(分量外)軽く塩&コショーをしておく。

長芋は5mmほどにスライスし、玉ねぎと椎茸も5mm幅ほどで縦にスライスしておく。

春菊は3cmほどに切り、ピーマンは種を取って輪切りにしておく。

アルミホイルを横幅と同じにカットして正方形のものを3枚用意する。

それぞれの中央にバター(大さじ1)を塗って、その上に玉ねぎを敷き並べてタラの切り身を置く。

他の野菜をその周りや上に体裁よく並べて白ワイン(小さじ1)をふりかけて、最後に塩昆布を適量散らす。


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それぞれのアルミホイルを隙間がないように上と横を閉じてくるみ、フライパンに蓋をして中火よりやや弱い火で焼く。

タラの大きさや具材の量によって焼時間は変わりますが、目安は1015分程度。

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お皿に載せてアルミホイルを開け、熱いうちにレモン汁などをかけていただきます。

好みで大根おろしにお醤油を少したらして一緒にいただくのもいいでしょう。

男の料理レシピ「レンコンとジャガイモのガレット」
       ・・・休日の昼食などにいかがでしょう。


ガレットというとフランスの田舎料理で、一般的にはそば粉を使ってクレープみたいに焼いて、卵やソーセージやチーズなどを包んだものです。
最近は「ジャガイモのガレット」が結構人気で、多くのレシピが掲載されています。
確かにポテト独特のサクサク感が楽しめて簡単にできますが、芋っぽさを抑えるために、今回は「レンコンとジャガイモのガレット」を紹介します。
サクサク感とモチモチ感とが合わさった新しい食感を楽しめます。


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<材料 2人分)
レンコン ジャガイモ 各250g程度、人参少々、ソーセージ 適量、卵 1個、小麦粉 大さじ2、塩&コショー適量、オリーブオイル 適量
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<作り方>
レンコンは皮をむいて酢水にさらした後、千切りに(細切りにするスライサーを用いると便利)して、水にさらさない。
ジャガイモはタワシでよく洗い、レンコン同様に千切りにして、これも水にさらさない。
人参も細切りに、ソーセージは小口切りにしておく。
ボウルにそれらと一緒に、卵、小麦粉、塩&コショーを入れて、よくかき混ぜる。


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フライパンにオリーブオイル(サラダ油でも可)を少量入れて熱し、かき混ぜた材料をお玉にとって乗せて両面を焼く。
火が強すぎると焦げていても中まで火が通らないので、中火からやや弱火で時々フライ返しで抑えながらじっくりと焼く。


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レンコンのモチモチ感とジャガイモのサクサク感のコラボレーション・・・意外にあっさりしています。
塩味がついていますので、そのままで食べられますが、好みでマヨネーズやソース、ケチャップなどをつけてもいいですね。

男の料理レシピ「気まぐれ七草粥」

      ・・・残り物の青野菜を有効利用!

      ・・・ときどき食べたいヘルシーメニュー


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明治新政府がグレゴリオ暦を採用し、明治5年12月3日が明治6年1月1日になっています。

日本の伝統行事は元来旧暦の日付で行われていましたので、新暦の正月七日では少し季節感が異なりますが、七草粥の風習は今日の暮らしに根をおろしているようです。

八百屋やスーパーでは寒さ厳しい頃ですが、「春の七草」がセットになって売られています。

旧暦では早春にあたる正月頃に芽吹く若菜を食べることで、野菜不足を補うと同時にお正月にご馳走をたくさん食べて疲れた胃腸を休めるという目的があります。
平安時代に始まった風習といわれていますが、現在のように7種の野草で作るようになったのは鎌倉時代からだそうです。
当時の『河海抄』という書物に「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」と詠まれています。
それらの野草には、それぞれが胃腸を整え、体を温め、粘膜を強化する作用があり、カロリーオーバー気味の人はこの日に限らず常食したほうがよいヘルシーフードといえます。

さて、その七草の効用はというと・・・
セリ~精気を養い、保温効果や高血圧予防に優れています。
ナズナ~カルシウムやカロテンが豊富で風邪の予防なります。
ゴギョウ(母子草)~咳・痰に効きます。
ハコベラ(ハコベ)~昔から腹痛薬とされ、産後の浄血に用いられています。
ホトケノザ~胃腸の働きをよくします。
スズナ(蕪の葉)~カロテンやビタミンCの多い緑黄色野菜で、腹痛薬としても使われています。
スズシロ(大根の葉)~スズナ同様にカロテンやビタミンCが豊富な緑黄色野菜で、風邪予防や美肌効果に優れています。
いずれもビタミンやミネラルの貴重な摂取源となる野草で、粘膜を強化する作用に優れています。

これら7種が揃わなくても、旬の野菜(春菊、ネギ、白菜など)を使ったお粥を作って食べるのは、胃腸にやさしくて、お財布にもやさしいのでおススメです。

そこで親父亭では無手勝流の「気まぐれ七草粥」を紹介します。


今回そろえた七草とは・・・「ねぎ、三つ葉、春菊、白菜、ほうれん草、すずな、すずしろ、これも七草」ってのは、いかがでしょう。
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※青菜はこれといってこだわる必要はまったくありません。余っている青菜がありませんか?

水菜、小松菜、チンゲン菜、クレソン、ルッコラ・・・7種揃えばOK。
動物性蛋白を入れずに、野菜を加えておかゆを作ればいいと考えましょう。

<作り方>
野菜は洗ってそれぞれ1cm幅くらいに切る。
といでザルにあげておいた米(1.5合)と水(600cc)を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら青菜と塩(小さじ2)を加えてとろ火にし40分ほど煮ます。

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気長にとろ火で煮ることが、唯一のコツです。
火が強いと、お粥特有のやわらかさや程よい歯ざわりがなくなって、糊のようになってしまいます。

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出来上がったら、熱いうちに奈良漬、梅干、海苔の佃煮などを少し添えて、ゆっくり味わってください。

今回は白菜漬、奈良漬、鯛味噌を添えました。

刻んだ青菜が少し多かったので、それらを塩をふって水が出たらよく絞り、おせちの残りの松前漬を少し加えてレモン汁と醤油を加えて浅漬け風のものを作りました。

これも添えて美味しくいただきました。
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今回の材料・・・3人分は
ネギ、三つ葉、春菊、白菜、ほうれん草、蕪の葉、大根の葉・・・各少量
米 1.5合、塩 小さじ2

男の料理レシピ「博多雑煮」

   あごダシと具だくさんが特徴~忘れられない味、守り続けたい味


雑煮は地方の食文化を最も表すものだといえます。

親父亭の雑煮は筑前博多流。

子供の頃からずっと食べ続けてきた「博多雑煮」を関東に移り住んでも、頑なに守り続けているのです。


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博多雑煮の大きな特徴は、主としてトビウオを干して焼いた「焼きあご」をダシとして用います。

そして具だくさんで、「ブリ」や「勝男菜(かつおな)」を入れます。

餅は丸もちで焼かずに柔らかく煮たものを使うのが、一般的です。


「あごダシ」や「ブリ」は関東でも入手できますが、「勝男菜」はさすがに入手困難です。

我が家ではホウレン草もしくは小松菜で代用します。


材料と作り方を簡単に説明します。

(大人数分作るので忙しくて、プロセスの写真がありませんが、ご容赦ください)


<材料>

鶏モモ肉、ブリの切り身・・・いずれも一人分が一口大と思ってください。

里芋、レンコン、ゴボウ、ニンジン、大根、筍(水煮)、青菜(今回はホウレン草)

餅、かまぼこ、干椎茸・・・これらもそれぞれ一人分はほぼ一口分くらいの大きさ

~調味料など~

ダシ(焼きあご以外に、カツオ、昆布、椎茸の戻し汁など)、醤油、酒、みりん、塩


<作り方>

椎茸は水で戻し、里芋、レンコン、ゴボウ、大根、小松菜は下茹でして一口大に切っておく。

ニンジンは梅の花に切る。

鶏肉とブリは切って、酒をふっておく。

ダシに調味料を加えて好みの味に整えたら、小鍋に分けただしに鶏肉、ブリを入れて煮て別皿にとっておく。

その小鍋のダシのアクをすくい、その中に他の具材を入れて一煮立ちさせ、これらも別皿に分けておく。

煮たてた後の小鍋のダシは大鍋に戻しておく。

※その間に餅を焼いておく・・・小生が煮たお餅が苦手なので、親父亭では焼餅を入れる。

大きい鍋のダシも温めておいて、餅が焼きあがる頃を見計らって、お椀に一つずつお餅と具材を入れて、一番上にに青菜とニンジンの梅の花が乗るようにして、温めたダシを加えて出来上がりです。


BENのブログ   梅の花に切ったニンジン
BENのブログ   孫2名分も含めて9人分の完成です
BENのブログ   親父亭風「博多雑煮」です









年の暮「男子厨房に立つべし」

     男が活躍すべきは年越しの厨房なり


 包丁を研ぐ音冴えて去年今年(こぞことし)  竹帚


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落語「芝浜」を聴くと、かつて大晦日というと本当に大変だった様子がよくわかります。

とくに商人にとって年の暮は一年で最も忙しいときで、大晦日までに仕入れ先には支払いを済ませると同時に、お客さんに対しては掛け取り(集金)に走り回っていたようです。

除夜の鐘が鳴って新玉の春を迎えると、ほんのしばらくの間だけですが、のんびりとした気分を味わえるものでした。

昔は「ハレ」と「ケ」・・・いわゆる日常(普段)と非日常がはっきりと区別されていました。

したがってお正月やお祭り、その他お祝い事があるときに「ご馳走」を食べていたものです。

おせち料理というのはまさにその代表で、お正月三が日はどこのお店も閉まっていましたので、作り置きした「ご馳走」をみんなでのんびり食べて過ごすのが常でした。

今では大晦日も元旦も、スーパーやコンビニはもちろん、ファストフードのお店もやっていますので、「明日は正月だから」といって、そんなに大騒ぎをすることはないのかもしれません。

でも、年越しそばやお雑煮などを食べることで「ああまた新しい年を迎えられる・・・」という感慨にふけることができるものです。


こんなに狭い日本でも、北海道から沖縄まで大きく違う食文化を最も色濃く感じられるのが、おせち料理だと思います。

土地土地の気候風土が育んだ、食文化がだんだん薄れていきつつあります。

当「親父亭」の厨房では、主として博多流を継承すべく、毎年欠かさず手作りのおせち料理作りに励んでおります。


親父亭で、まず暮の買い物で忘れてならないものは「ブリ」です。

九州から関東に移り住んで、年越しの食文化で大きな違いを感じたのが「ブリ」の存在です。

子供の頃、暮も押し詰まると、いつも母親が大きなブリを買ってさばいていました。

大晦日に刺身とアラで作ったブリ大根を食べ、年が明けると照り焼きや塩焼きがおせちの中に入り、お雑煮にもブリの切り身が入ります。

関東に越してきた最初の年の暮、天然もののいいブリを求めて12月30日に築地市場の場外の魚屋をくまなく回りましたが、まるまる1本のブリを売っている店はありませんでした。

その年はスーパーで養殖物を買ってしのぎ、翌年からはいろいろと情報収集に努めて、関東でも年末に天然物のブリが買える店を知りました。

また、最近は餌や飼育環境の改善で、養殖物でも天然物と遜色のないいいブリができるようになったそうです。
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(左)もちろんブリのお刺身です。       (右)刺身と一緒に並んでいるのはカマの塩焼き。


当ブログですでに紹介した「ブリ大根」や「ブリしゃぶ」などもいいですね。

石川県を中心に北陸地方では、なれ寿司の一種「かぶら寿司」にブリが使われます。

塩漬けにした薄切りのカブとカブの間に、やはり塩漬けにしたブリの薄切りを挟み込み、細く切った人参や昆布などと米麹(糀)で漬け込んで醗酵させたもので、なかなかの珍味です。

大晦日といえば「年越しそば」・・・その由来は諸説あり「細く長く生きる」という意味が一般的です。                          
他に金銀細工師がそば粉を団子にして散らかった金粉を集めていたそうで、「金が集まる」・・・すなわち、金運に恵まれるように縁起を担いで食べるようになったともいわれています。
そばはブツブツと切れやすいので「1年の苦労を切り捨てる」とか、そばは風雨に打たれて倒れても陽に当たるとすぐに立ち直るので「打たれ強くなる」という説などもあります。

いずれにしても、忙しく働いた年の瀬に暖かいおそばで締めくくるというのは、悪くないものです。

当「親父亭」の定番年越しそばは、いたってシンプルです。

ダシはカツオと昆布が主で、おせちに使う椎茸の戻し汁なども加え、醤油、酒、みりん、塩をほどよく加えます。

こだわりは具材に鶏肉を一片加えます。酒をふっておいた鶏肉を沸騰したダシの中に入れると、鶏肉からまた深い味わいが出てきます。

茹でたおそばを水でさらしてぬめりを取ってもう一度熱湯をくぐらせて湯切りをし、かまぼこやネギなどをのせた後に、煮た鶏肉と一緒に熱いダシをかけて出来上がりです。


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さて、年が明けてからはほとんど前日までに作ったおせち料理を重箱に詰めることと、雑煮作りで作業を終えます。

「親父亭」では嫁いだ娘たちも、1~2品何か作って持ち寄り、親父亭の亭主および細君とで手分けして作ったものとを加えて、亭主が雑煮を作っている間にお重に詰める作業が行われます。


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当ブログですでに紹介した「がめ煮」「トリブタボール」「鶏肉チャーシュー」なども並んでいます。

「博多雑煮」については、改めて紹介します。
BENのブログ   具だくさんの「博多雑煮」


最後に、エビを茹でるときのコツを紹介します。

エビは茹でると丸くなって、見栄えが悪くなります。そこで、下準備として串を1本お尻から差し込んでおいて、塩ゆでした後に抜き取るときれいに茹であがります。


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ご覧のとおりです。

ちなみに茹で汁は漉して取っておきます。。

冷蔵庫に入れておいて、おせちが飽きたときの味噌汁のダシとして利用しましょう。





落語に見る食の風景~ねぎま鍋

      ・・・「ねぎま」は焼鳥屋で食べるものと思っていませんか?


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「ねぎま鍋」とは、葱鮪鍋のこと。

マグロの脂とネギの甘さとがマッチして、寒い日には最高です。

        

落語「目黒のさんま」は、以前当ブログでも紹介しましたが、サンマは下魚(げうお)といって庶民の食べ物で、お殿様の口にするようなものではありませんでした。

ところがひょんなことから目黒の百姓家で焼いたサンマを口にしたことから、その味が忘れられなくて屋敷に帰ってもサンマに恋焦がれる殿様のお話です。

ストーリー展開がそれとよく似た「ねぎまの殿様」という落語があります。

「目黒のさんま」は舞台は秋の目黒ですが、「ねぎまの殿様」のほうは冬の上野広小路で、家来の三太夫を引き連れて向島に雪見に出かけたときのお殿様の話。

三太夫が「下々の者の食するものゆえ・・・」と止めるのも聞かずに、「ねぎま鍋」の匂いにつられて一軒の煮売り屋(屋台のようなもの)に入っていき、醤油樽に腰掛けて酒を飲みながら食べた「ねぎま鍋」がたまらなく美味しかった・・・結局雪見には行かずに屋敷に戻ります。

お殿様は「ねぎま鍋」の味が忘れられず、係の留太夫に昼の膳に作らせるように命じます。

料理番は驚きますが、脂が障ってはいけないと気を遣って、マグロは賽の目に切って蒸して脂を抜き、ネギは茹でてふにゃふにゃの状態になっています。

そんな「ねぎま鍋」が美味しいはずはありません。

「こんなものじゃない!」と駄々をこねますと、やっとブツのマグロとネギの入った本物が出てきます。

満足ついでにダリ(灘の生一本の符丁)を所望し、やっとご満足の殿様です。

そこで最後に 「留太夫、座っていては面白くない。醤油樽をもて」・・・というのがサゲになっています。


さてどんなものか紹介します。


<材料 5人分>・・・いつも多くてすみません。

マグロ (中落ちなどがあれば最高) 500g、ネギ 2本、生椎茸 大2枚

~調味料など~

ダシ 800cc、醤油 80cc、みりん 80cc、酒 15cc、塩 一つまみ、七味 適量
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マグロは一口大のブツ切り、ネギは1cmほどの斜め切り、椎茸は5mm幅ほどにしておきます。

土鍋などにダシをいれて(今回は昆布とカツオのダシ)火をつけ、沸騰したらマグロを入れて赤味がとれて少し火が通ったら調味料を入れて、後からネギ、椎茸の順で入れます。

アクをすくいとってネギがしんなりしてきたら、火を止めて出来上がりです。


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煮すぎてネギが柔らかくなり過ぎないように注意しましょう。

澄んだおだしにきれいな脂が輝いています。七味をかけていただきます。


締めは、これまたうどんがおいしいのです。
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残ったおだしに、うどんとダシを取った昆布を刻んだものを入れて煮込み、最後に刻みネギと溶き卵を入れて熱いうちにいただきます。

いやあ、これが実に旨いんです。