"Help!" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Help!" 

Writers : credited Lennon-McCartney  ( by John Lennon )

Artist : The Beatles

Recorded : Tuesday1965/04/13, EMI Studios

Released : 

 singleA Monday1965/07/19(US) B-side "I'm Down" 

 singleA Friday1965/07/23(UK) B-side "I'm Down"

Friday1965/08/06(UK) 「Help!」A面 1曲目

Friday1965/08/13(US) 「Help!」A面 1曲目

1966/12/10(UK)1967/02/05(JP)「A Collection Of Beatles Oldies」(Compilation Album)                            1987年アルバムのCD発売に伴いビートルズのカタログから削除される

1973/04/01 「The Beatles 1962-1966」

1977/05/06(UK)「The Beatles at the Hollywood Bowl」1965年8月29日録音

996/03/18(UK) 1996/03/19(US) 「The Beatles Anthology 2」

                        (Live on Blackpool Night Out)

2000/11/13  「1」

2006/11/20 「Love」

2009/09/09 「Help!」[Remastered]

2023/11/10   「The Beatles: 1962-1966 (2023 Edition)」 

 裏 裏焼き

         1966年来日東京ヒルトンホテル(現キャピトル東急ホテル)での写真

 

 

2023年9月6日「ジョンの言葉」追記

   <歌詞和訳>"Help!" 邦題 "ヘルプ!"      

         助けてくれ!

[Intro]

(Help!) I need somebody

(Help!) Not just anybody
(Help!) You know I need someone
Help!

    (助けてくれ!) 僕はある人が必要なんだ

    (助けてくれ!) 普通の人ではだめなんだ

    (助けてくれ!) あなたにはわかるでしょ 僕にはある人が必要なんだ

     助けてくれ!

    

[Verse 1]

When I was younger, so much younger than today
I never needed anybody's help in any way
But now these days are gone and I'm not so self assured
Now I find I've changed my mind, I've opened up the doors

    僕が今よりもっとずっと若くて幼かったとき

    どんな道でも 誰の助けも必要としなかった

    だけど今 それらの日々は過ぎ去り 僕はあまり自信がなくなった

    今自分の考えが変わっていたことに気づいた 僕はそのドアを開け放っていた

 

[Chorus]

Help me if you can, I'm feeling down
And I do appreciate you being 'round
Help me get my feet back on the ground
Won't you please, please help me?

    あなたにできるなら僕を助けてくれ 僕は気分が沈んでいる

    あなたがそばにいることは 本当に認識しているよ

    僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを

    お願いだからどうか僕を助けてくれないか?

 

[Verse 2]

And now my life has changed in oh so many ways
My independence seems to vanish in the haze
But ev'ry now and then I feel so insecure
I know that I just need you like I've never done before

    今やとてもたくさんの道の中 僕の人生は変わってしまった

    僕の主体性は 薄霧の中で見えなくなったみたいだ

    でも時々 僕はとても不安を感じる

    僕は自分が今あなたを必要としているみたいだとわかった 今まで絶対しなかったのに

    
[Repeat Chorus]

Help me if you can, I'm feeling down
And I do appreciate you being 'round
Help me get my feet back on the ground
Won't you please, please help me?

    あなたにできるなら僕を助けてくれ 僕は気分が沈んでいる

    あなたがそばにいることは 本当に認識しているよ

    僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを

    お願いだからどうか僕を助けてくれないか?

 

[Repeat Verse 1]

When I was younger, so much younger than today
I never needed anybody's help in any way
But now these days are gone and I'm not so self assured
Now I find I've changed my mind, I've opened up the doors

    僕が今よりもっとずっと若くて幼かったとき

    どんな道でも 誰の助けも必要としなかった

    だけど今 それらの日々は過ぎ去り 僕はあまり自信がなくなった

    自分の考えが変わっていたことに今気づいた 僕はそのドアを開け放っていた

 

[Repeat Chorus]

Help me if you can, I'm feeling down
And I do appreciate you being 'round
Help me get my feet back on the ground
Won't you please, please help me?

Help me, help me Ooh

    あなたにできるなら僕を助けてくれ 僕は気分が沈んでいる

    あなたがそばにいることは 本当に認識しているよ

    僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを

    お願いだからどうか僕を助けてくれないか?

    僕を助けてくれ 僕を助けてくれ Ooh

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎goo辞書

(引用できない英辞郎goo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にしてあります)

somebody :  
not just any… : ただ普通の…ではない

just : 単に、ちょっと、ただ~だけ、たった~だけ

    例文 It's just my personal opinion. : 単なる[あくまで]私の個人的意見[見解]です。/ただの私見です。

anybody

someone

younger若い、若年の、幼い

in any way : 如何にもこうにも、如何とも、決して、如何にも、何らか、〈どのようにしても(…ない)〉・どうにも、何等
gone過ぎ去った、過去の

not soあまり~ではない、そうではなく
assured : 自信をもった、自信ありげな、厚かましい、保証つきの、確実性のある、(…を)確信して、確かめて、確信して、安心して

self assured自信のある

mind : 〔通例A's mind〕A(人)の考え,意見,気持ち

feeling : 感覚、触感、知覚、感じ、印象、予感、意見、(喜怒哀楽などのさまざまな)感情、気持ち、(個人間などで生じる)感情 

down : 〔精神的に〕落ち込んで、暗い気分で、元気がない、憂鬱な
・You look kinda down. : なんか元気ないね。
・What are you so down about? : 何をそんなに落ち込んでいるのですか?
feeling down : 落ち込んでいる 

do : Eゲイト英和辞典での意味 ((動詞を強調して)) 

    例文 Do I love you? I do love you.
       愛しているかって?もちろん愛しているとも
       I did enjoy the party.
       パーティーでは本当に楽しい時を過ごした
       I do hope that your mother will get well soon.
       お母さんがすぐに全快されることをお祈りしています

appreciate : よさがわかる、真価を認める、(…を)高く評価する、鑑賞する、おもしろく味わう、(的確に)認識する、察知する、識別する、認識する、わかる

'round : =around どこかそこらあたりに,近くで.

get back : (家などへ)帰る、(もとへ)戻る、(…に)あとで連絡する、政権に帰り咲く、(後ろへ)下がる

feet :  foot の複数形

foot 、足部、(靴下の)足の入る部分、歩み、足どり、徒歩、すそ、あし、台足、(山などの)ふもと

ground : 地面、地(表)、土、土地、海底、水底、(特定の目的のための)場所、用地、…場、運動場

Won't youませんか、まいか、ないか

please 

please : 〔[疑問文で] すみませんが,どうか.

and now : そして今

life 

so many : そんなにたくさんのもの、ある一定数、いくついくつ、そんなにたくさんの、同数の…、それだけの(数の)…

way : 道路、(古代ローマ人が造った)街道、(町の)通り、道筋、、行く道、通り道、行く手、進む、行く

independence 

seems to : ~するようだ

vanish : (突然)消える、見えなくなる、なくなる、消滅する、零になる

haze : 薄霧、もや、かすみ、薄煙、(精神状態の)もうろう、ぼやけ

but : [異議・不満を表わして] でも

every now and then : 時々、時折 

feel : 触ってみる、(…に)触れる、(…に)触って知る、触れて知る、手探りで進む、慎重に事を進める、(身体で)感じる、感じる、感覚がある、(…が)感じる

so : [強意的に] 《口語》 とても,非常に,大変.

insecure : 不安定な、危なっかしい、頼りにならない、不確かな、不安な、自信のない

feel insecure : 不安である

just : 

like : 《口語》 まるで…のように,あたかも…らしく 《★非標準的用法》.
It looks like he means to go. 彼は行くつもりらしい.

before : 

 

 

????

[Intro]

(Help!) I need somebody

(Help!) Not just anybody
(Help!) You know I need someone
Help!

    (助けてくれ!) 僕はある人が必要なんだ

    (助けてくれ!) 普通の人ではだめなんだ

    (助けてくれ!) あなたにはわかるでしょ 僕にはある人が必要なんだ

     助けてくれ!

 

"Love Me Do"の投稿でも書いたのですが、

ジョンやポールは自分達の中では特定している人を代名詞「somebody」「someone」で表現し、聴者にはわからないようにしていると思います。私がそう思ったのは、アルバム「Let It Be 」を訳した時でした。それは後期になって彼らの作曲・作詞能力が向上してきたからだと思っていましたが、デビュー曲の "Love Me Do" で、すでに代名詞「somebody」「someone」を使っていました。

そして、今回の "Help!"にもの「somebody」「someone」が出てきます。ジョンの中では特定している人だと思います。

 

 

[Verse 1]

When I was younger, so much younger than today
I never needed anybody's help in any way
But now these days are gone and I'm not so self assured
Now I find I've changed my mind, I've opened up the doors

    僕が今よりもっとずっと若くて幼かったとき

    どんな道でも 誰の助けも必要としなかった

    だけど今 それらの日々は過ぎ去り 僕はあまり自信がなくなった

    今自分の考えが変わっていたことに気づいた 僕はそのドアを開け放っていた

 

「僕が今よりもっとずっと若くて幼かった時、僕は自分の置かれる状況がどんな道になろうと、絶対だれの助けも必要としなかった。だけど今その日々は過ぎ去り、僕はあまり自信がなくなった。だれの助けも必要としないとずっと思ってきたが今気持ちがかわっているのに気がついた。僕は助けを求めてそのドアを完全に開いていた」と歌っていると思いました。

 

 

[Verse 2]

And now my life has changed in oh so many ways
My independence seems to vanish in the haze
But ev'ry now and then I feel so insecure
I know that I just need you like I've never done before

    今やとてもたくさんの道の中 僕の人生は変わってしまった

    僕の主体性は 薄霧の中で見えなくなったみたいだ

    でも時々 僕はとても不安を感じる

    僕は自分が今あなたを必要としているみたいだとわかった 今まで絶対しなかったのに

 

「今ビートルズとなり、他人が決める色々な道の中に置かれ、僕の人生は変わってしまった。僕の主体性は薄霧の中に見えなくなってしまったみたいに、自分がいない。目標であるポップの頂点を極めたというのに それでいいのかと時々とても不安を感じる。僕は分かった。僕はまさに今あなたが必要みたいだ。以前は誰かが必要だとは絶対言わなかったのに。 」

 

I know that I just need you like I've never done before」の訳に迷いました。

just」と「like」の訳迷いました。

ジョンの歌っている声を聞くと、「I know」「that I just need you like」「I've never done before」に分かれていると思いました。

 

like」を「I've never done before」に繋がる訳にはしないで、「自分が今あなたを必要としているみたいだと」としました。

just」には、「ただ~だけ」「本当に」などの候補もありましたが、「今ちょうど,今まさに,今にも」を使いました。

 

文法的に間違っていると思いますが、

「僕は自分が今あなたを必要としているみたいだとわかった 今まで絶対しなかったのに」と

意訳しました。

 

 

「My independence seems to vanish in the haze」(僕の主体性は 薄霧の中で見えなくなったみたいだ) は、

「independence」の訳を「自主性」と「主体性」の二択で迷いました。

independence: 1.独立(性)、独立心  2.自活、自立(性)、非依存性、主体性

independence : (…からの)独立,自立,自主from

ビジネススクーさんのサイトを参考にし「主体性」と選びました。ありがとうございます。

主体性とは、自らの意志や判断に基づいて、自らの責任のもとで行動することを言います。一方で、自主性は、ある程度決められていることを自ら率先して行う態度や性質のことを指します。やるべきことを決定するのが自分であるか、他者であるかが両者の明確な違いです。

 

 

[Chorus]

Help me if you can, I'm feeling down
And I do appreciate you being 'round
Help me get my feet back on the ground
Won't you please, please help me?

    あなたにできるなら僕を助けてくれ 僕は気分が沈んでいる

    あなたがそばにいることは 本当に認識しているよ

    僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを

    お願いだからどうか僕を助けてくれないか?

 

appreciate」(認識しているよ) は、わざと堅苦しい意味を選びました。

appreciate : よさがわかる、真価を認める、(…を)高く評価する、鑑賞する、おもしろく味わう、(的確に)認識する、察知する、識別する、認識する、わかる

ジョンは、イギリスの音楽ジャーナリスト「モーリン・クリーヴ」さんに「あなたはどうして1音節しかない単語でしか歌詞を書かないの?」聞かれ、2音節以上の単語を歌詞にもりこんだそうです。なので、あえて難しい意味「認識する」を使いました。

「完全版 ビートルズ全曲歌詞集」 スティーヴ・ターナー著 藤本国彦 日本語版監修 富原まさ江訳 

"Help!" 

『イヴニング・スタンダード』のジャーナリストで「ア・ハード・デイズ・ナイト」の歌詞のアドバイスをしたモーリン・クリーヴは、ジョンが 「ヘルプ!」に取り組んでいるころにケンウッドの家にシンシアを訪ね、ジョンにこう言った。 「あなたはどうして1音節しかない単語でしか歌詞を書かないの?」 ジョンはそれを聞いて 「self assured」 「appreciate」 「independence」 「insecure」 という言葉を歌詞に織りこんだという。後年、彼は「自信たっぷりで見せたんだけど、モーリンはまだ不服そうだったよ」

 

And I do appreciate you being 'round」(あなたがそばにいることは 本当に認識しているよ) は、"There's A Place" や "Yes it is" や "You've Got To Hide Your Love Away"で歌われているジョンの「mind」の中にいる母ジュリアのことを言っているのだと思います。

結局、私の妄想は「you」= ジョンの母ジュリアになってしまい、本当にすみませんアセアセ

 

"Yes it is" では似たようなフレーズがあります。

"Yes It Is"  [Bridge 1]

I could be happy with you by my side
If I could forget her, but it's my pride
Yes, it is, yes, it is

    僕は幸せになれただろう 僕のそばにいる君と一緒に

    彼女を 僕がもし忘れることができれば… だけどそれは僕の自慢なんだ

    そう そうなんだ  そう そうなんだ

 

 

Help me get my feet back on the ground」(僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを) は  

"You've Got to Hide Your Love Away"  でジョンは以下のように歌っています。

"You've Got To Hide Your Love Away"[Verse 1]

Here I stand, head in hand
turn my face to the wall
If she's gone, I can't go on
feeling two foot small

Ev'rywhere people stare
each and ev'ryday
I can see them laugh at me
and I hear them say

    ここで僕は動かないでいる 片手で頭を支えて  

     顔は壁に向けて

    彼女がいなくなったら 僕は続けていけそうにない

     2フィート小さくなった感じがして

    どこでも 人がじっと見る

     日々毎日

    彼らが僕を見て笑うのを 僕は見ることができる

     そして彼らが話すのを 僕は聞くことができる

 

ジョンは"You've Got to Hide Your Love Away"で「2フィート(約60センチ)小さくなった感じがして、僕は続けていけそうにない) と歌っています。

 

Help me get my feet back on the ground

(僕を助けてくれ そのグラウンドで僕の足が元に戻るのを)は、

「身長が60セン小さくなり僕は続けていけそうにない。足も小さくなってしまった。僕を助けてくれ。そのグランドで僕が続けていくために、その足が元の大きさに戻すのを助けてくれ」と言っていると思いました。

 

 

アコースティック・バージョンは テンポがゆっくりだった

とっても下手ですが "Help!" が作られるまでのビートルズの経緯を書いてみます。

 

1956年 ジョンが高校生の時スキッフルバンド、クォリーメンをに結成する。

 

1960年8月から2回に渡り、ビートルズとしてドイツハンブルグのステージで演奏を行う。

 

1961年11月にリバプール、キャヴァーン・クラブでマネージャーの「ブライアン・エプスタイン」に見いだされ、12月にはブライアン・エプスタインとのマネージメント契約にサインをする。

 

「ブライアン・エプスタイン」はレコード契約してくれるレコード会社を探し求める。

 

1962年5月9日「ジョージ・マーチン」というプロデューサーに出会う。

6月6日のオーディションを経て、ビートルズはEMIの傘下「パーロフォン・レーベル」とレコード契約を交わす。

10月ファーストシングル「"Love Me Do"/"P.S. I Love You"」でレコードデビューを果たす。

 

1963年3月イギリスで、ファーストアルバム「Please Please Me」をリリース。

10月スウェーデン・ツアー。

11月イギリスで、セカンドアルバム「With the Beatles」をリリース。

主にイギリスでの公演をこなし、国内での彼らの人気は不動のものとなった。

 

1964年1月よりフランスで公演。

その公演の時に、アメリカのビルボード誌で "I Want To Hold Your Hand" が1位になった知らせを聞く。2月7日に念願のアメリカ上陸を果たす。

3rdアルバム「A Hard Day's Night」のレコーディング開始。

映画「A Hard Day's Night」撮影。合間に豪華な休暇。

再びアメリカツアー。そして5か国を巡る世界ツアー

11月にはイギリス国内ツアー。

4thアルバム「Beatles for Sale」レコーディング。

世界に羽ばたきポップの頂点になった1964年だった。

 

1965年に入り5thアルバム「Help!」のレコーディング開始。

映画「Help!」の撮影が2月22日より始まる。バハマ、オーストリアのザルツブルクの撮影が終わり、3月末イギリス、トウィッケナム・スタジオに戻っての撮影。

その頃に、ジョンは"Help!" を書いています。

 

「ビートルズ・ダイアリー」バリー・マイルズ著 松尾康治訳 に以下がありました。

1965年4月13日
トウィッケナムでビートルズは「涙の乗車券(テイケット・トゥ・ライド)」の宣伝のためにBBCの 『ポ ップス・イン』で生インタビューを受けた。その後アビイ・ロードでの深夜のセッションで『HELP!四 人はアイドル』のタイトル曲をレコーディングした。 ジョンの元のアコースティック・バージョンはテンポがゆっくりだったが、ジョージ・マーティンは、きっとファンたちはもっと速いナンバーを好むだろうと思っていた。 ジョンはそのアイデアを受け入れたが、後に次のように語っている。「あんまりこの出来上がった曲は好きじゃないんだ。売ることを考えるあまり、テンポを速く演奏し過ぎている」


2023年9月6日 追記

ジョンの言葉

「ビートルズ・ダイアリー」バリー・マイルズ著 松尾康治訳 より

1965年7月23日
シングル「ヘルプ!/アイム・ダウン」がイギリス でパーロフォンより品番R5305でリリースされた。
ジョン:「" ヘルプ!" が1965年にリリースされた時、ぼくは本当に助けを求めて叫んでいたんだ。大体の人はこの曲はただのテンポの速いロックンロール・ソングだと思っているけどね。当時はぼくもそれに気づいていなかった。その時はただ映画のためにその曲を書いただけだった。でも後になって、ぼくは本当に助けを求めて叫んでいたことに気づいた。それはちょうどぼくがエルヴィスのように太っていた時期だったんだ。映画を観ると、彼 = ぼくは、どうしようもないデブで、とても情緒不安定で自分を完全に見失ってしまっているだ。そしてぼくが歌っているのは、もっと若かったころを振り返って、そのころはいかに物事が簡単だったかということについてなんだ。今ではぼくはとてもポジティブでいられるけど(そう、本当に)、でも深い絶望感に襲われて窓から飛び降りたくなってしまうときもあった。とにかくその時のぼくは太っていて絶望していて、助けを求めて叫んでいたんだ」

 

↑これは

デヴィッド・シェフ氏が『プレイボーイ』誌のバリー・ゴルソン氏からの依頼を受けて、1980年(ジョンが亡くなった年)にジョンとヨーコさんにインタビューした内容です。

 

2020年12月28日発行の

「ジョン・レノン&オノ・ヨーコ プレイボーイ・インタビュー1980完全版」デヴィッド・シェフ著 山川真理訳

にその原文があります。まだ発売されている本なので上記を引用しました。言い回しは少し違いますが同じ内容です。

 

でも少しだけ上の文章の前の部分を引用させてください。

ジョンが、その時期に苦しんでいたのがわかります。

「ジョン・レノン&オノ・ヨーコ プレイボーイ・インタビュー1980完全版」デヴィッド・シェフ著 山川真理訳 309ページ3行目~10行目

 あの頃のビートルズを取り巻く状況は、完全に理解を超えたものだった。ぼくはブタのように飲み食いし、ブタのように太って、自分自身に我慢がならなくて、無意識のうちに助けを求めていた。そういうことは、すべて作品に表れていると思うよ。一見何の意味もなさそうなポールの曲であってもね。筆跡を分析すると自分のすべてがわかるっていうのと同じだ。ディランだってそうさ。彼は巧みなヒッピー風の言いまわしを使って煙に巻き、本心を隠そうとしていたが、その言葉の奥にあるものを読み取ってみれば、言いたいことはいつもはっきりとわかる。それは怒りだったり、愛だったり、憎しみだったりする……あらゆる作品に表れてるよ。小難しい言葉を使っているから、わかりにくそうに見えるだけだ。