「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ -338ページ目

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。










  寒月光たまゆら蜜をささげん              掌














◆寒月・冬の月・冬三日月・冬満月・月冴ゆる


鏡のように澄んだ満月、

冴えて鋭い三日月など、

冬の月は冴え冴えと美しい。


冬の季語。


このところの月、畏いほど耿耿として。







芭蕉




コンサートのお知らせです。
2月27日(土)14:00~
前橋テルサ ホールにて。

箕作秋吉(みつくりしゅうきち)作曲の
「芭蕉紀行集」を歌います。

一句に一曲、
全10句からなる連作歌曲。



  ◆芭蕉紀行集           

野ざらしを心に風のしむ身かな

馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり

海暮れて鴨の声ほのかに白し

冬の日や馬上に氷る影法師

あらたふと青葉若葉の日の光

閑(しづ)かさや岩にしみ入る蝉の声

荒海や佐渡に横たふ天の河

五月雨(さみだれ)の空吹き落せ大井川

菊の香や奈良には古き仏達

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
        


メゾソプラノ:山本 掌
   
   ピアノ:中島章恵




















ワーグナー




「タンホイザー」NHKBSを録画で観る。
2014年のバイロイト音楽祭での上演。

音楽監督:カタリナ・ワーグナー(ワーグナーの曾孫)、
このところのバイロイトは演出に力をいれている由。
2011年からのバウムガルテン新演出は、
中世のお城はバイオエ場に変えられている(!?)。

NHKの説明によると
「舞台はワルトブルクという名の製造所。
ここでは農業、工業、酒造を一体化させ、
物質の循環サイクルを完成させることで、
製造所内での自給自足が実現されている。
『タンホイザー』は、この製造所でのセレモニーとして上演され、
歌手はワルトブルクでの通常業務を中断して、
オペラのために着替えをする」

「この循環システムは現代美術家ヨープ・ファンリースハウトの
開鎖型空間をテーマにしたコンセプチュアル・アートを
そのまま舞台に乗せたもの」とか。

読み替え演出も多々あるし、
それがそのオペラを新しい視座で観ることができたり、
その本質を焙りだすものもある。

この「タンホイザー」の演出意図の不可解さ、
<わからない>まま、
歌手たちの歌の凄さに
惹きつけられ、最後まで観た。
まさに「オペラは目を瞑って、聴く」状態。

ブーイングがすごかったのか、
カーテンコールに歌手と指揮者は出たが、
演出家のところはカットされていた(?)。



◆歌劇「タンホイザー」(全3幕)リヒャルト・ワーグナー

<出 演>

ヘルマン(チューリンゲンの領主): ヨン・グァンチョル

タンホイザー: トルステン・ケール

ヴォルフラム(歌手である騎士): マルクス・アイヒェ

ワルター(歌手である騎士): ローター・オディニウス

ビテロルフ(歌手である騎士): トーマス・イェザトコ

ハインリヒ(歌手である騎士): シュテファン・ハイバッハ

ラインマル(歌手である騎士): ライナー・ツァウン

エリーザベト(領主のめい): カミラ・ニュルンド

ヴェーヌス: ミシェル・ブリート

牧童: カーチャ・ステューバー


<管弦楽>バイロイト祝祭管弦楽団

<合 唱>バイロイト祝祭合唱団

<指 揮>アクセル・コーバー

<美 術>ヨープ・ファン・リースハウト

<衣 装>ニナ・フォン・メヒョウ

<照 明>フランク・エヴァン

<演 出>セバスティアン・バウムガルテン


収録:2014年8月12日 バイロイト祝祭大劇場(ドイツ)






















  殺気かなうすむらさきの背の雪             掌























  
 さまようて真夜のおおかたささめゆき            掌












◆籠城5日目。
道路は除雪されてきた。

家では屋根からの雪が落ち、
玄関と勝手口にどっと積もり、
出られず(!?)。




















 山は雪かよきのうと同じ大婆              掌













◆籠城4日目。
 除雪、市の中心部はまだのよう・・・
























 雪はいま新鮮な廃墟母の素顔             掌
  











◆籠城、3日目(!?)
 






















          ききょ 
 うすべにの欷歔のありけり雪の宿              掌















◆ 雪・粉雪・細雪・小米雪(こごめゆき)・綿雪・牡丹雪

  初雪・新雪・小雪・大雪・根雪・吹雪・地吹雪・雪煙

  雪晴・雪明り・雪の声・朝の雪・夜の雪・雪の宿

  雪国・雪見・雪見酒・雪見舟・雪達磨・雪兎・雪像

  雪丸下・雪合戦・雪礫


雪は「雪月花」のひとつで、
自然美の代表。

雪見は花見、月見とならぶ風流のひとつ。

雪塊を大きな塊にするのが雪丸げで、
その塊で雪達磨を作る。

雪兎は雪で兎の形を作ったもの。

雪礫を投げあうのが、雪合戦。


冬の季語。



◆昨日の雪はいかがでしたでしょうか?

前橋は積雪20センチ。
2年前の大雪は70センチでした。
それでも籠もっているしかない・・・



女王メディア




平幹二郎主演、田尾下哲演出
「女王メディア」をグローブ座で観た。

1977年、蜷川幸雄演出、
印象的な辻村ジュサブローの衣装・美術で、
数回観ている。

今回の田尾下演出は
2012年の高瀬久男からバトンタッチされたもの。
オペラ「金閣寺」での田尾下演出に魅せられ、
「女王メディア」をどのように創るかとても愉しみ。

メディアの平幹二郎を始め、
乳母、コロスすべて男優が女性を演じる。
子供たちは等身大の人形を男優が操る。

高橋睦郎の修辞は
言葉の美しさ、力強さが際立つ。
ドラマを織り成す膨大な言葉たち。

その科白、その朗誦が
内奥を抉り出し、
ドラマを形成し、
舞台空間を埋め尽くす。

平の<声>の響きに心身をゆだねる。

「今年の『王女メディア』は、
蜷川演出へのオマージュも含めて、
様式性を取り入れた多彩なアプローチを試みています」と
インタヴューにあるように
田尾下演出では、
「赤い布が女の絆・同盟を結ぶ」をあらわしたり、
女性たちの流れるような風の動きは
キミホ・ハルバートの振付による。


https://www.youtube.com/watch?v=2uZbaRztbq4


1月16日に東京公演を終え、
3月5日まで各地で上演。




◆「女王メディア」

妻  平 幹二朗

夫  山口 馬木也

乳母/土地の女  間宮 啓行

隣国の太守/土地の女  廣田 高志

守役/土地の女  神原 弘之

夫の家来/子供/土地の女  斉藤 祐一

夫の家来/子供/土地の女  内藤 裕志

領主/土地の女  三浦 浩一

女たちの頭  若松 武史





原作  エウリーピデース

修辞  高橋 睦郎

演出 高瀬 久男

   田尾下 哲

音楽  金子 飛鳥

美術  伊藤 雅子

照明  勝柴 次朗

衣裳  太田 雅公

音響  高橋 巖

振付  キミホ・ハルバート

ヘアメイク  Eita

















兜太

               講評中の兜太



「海程」の東京例会に参加。
ここ数年は大宮のソニックシティが会場となっている。
事前に句稿を提出、
当日全句の用紙を受け取り、四句選句をする。


兜太先生、今回は時間に見える。
自ずと拍手。
今年元旦に朝日賞を受賞したことで、
読売新聞の取材が入る。
すでにインタヴューをし、
結社の句会を取材したとかで、
記者のかたも選句をする。

惹かれたのはこの句。

  
  朝日出づ枯蓮に若き白鷺


11点と2番目の高得点。
海程の重鎮からは
「親しみはある」
「ひとつのパターン」
「朝日、枯蓮、白鷺と材料が多い」
司会からも「おめでたい句ですが、どうですか?」と聞かれる。

「確かにおめでたい句です(笑)。
なによりもくっきりと映像がうかぶ。
枯れた蓮、そして白鷺。それも<若い>。
その大気感まで伝わってくる。
一幅の日本画、墨絵のよう。
その輪郭線は力強い」

あとで、兜太の句とわかる。
朝日新聞に色紙を墨書したその句、とのこと。

1時から5時まで句会は続いた。