「タンホイザー」NHKBSを録画で観る。
2014年のバイロイト音楽祭での上演。
音楽監督:カタリナ・ワーグナー(ワーグナーの曾孫)、
このところのバイロイトは演出に力をいれている由。
2011年からのバウムガルテン新演出は、
中世のお城はバイオエ場に変えられている(!?)。
NHKの説明によると
「舞台はワルトブルクという名の製造所。
ここでは農業、工業、酒造を一体化させ、
物質の循環サイクルを完成させることで、
製造所内での自給自足が実現されている。
『タンホイザー』は、この製造所でのセレモニーとして上演され、
歌手はワルトブルクでの通常業務を中断して、
オペラのために着替えをする」
「この循環システムは現代美術家ヨープ・ファンリースハウトの
開鎖型空間をテーマにしたコンセプチュアル・アートを
そのまま舞台に乗せたもの」とか。
読み替え演出も多々あるし、
それがそのオペラを新しい視座で観ることができたり、
その本質を焙りだすものもある。
この「タンホイザー」の演出意図の不可解さ、
<わからない>まま、
歌手たちの歌の凄さに
惹きつけられ、最後まで観た。
まさに「オペラは目を瞑って、聴く」状態。
ブーイングがすごかったのか、
カーテンコールに歌手と指揮者は出たが、
演出家のところはカットされていた(?)。
◆歌劇「タンホイザー」(全3幕)リヒャルト・ワーグナー
<出 演>
ヘルマン(チューリンゲンの領主): ヨン・グァンチョル
タンホイザー: トルステン・ケール
ヴォルフラム(歌手である騎士): マルクス・アイヒェ
ワルター(歌手である騎士): ローター・オディニウス
ビテロルフ(歌手である騎士): トーマス・イェザトコ
ハインリヒ(歌手である騎士): シュテファン・ハイバッハ
ラインマル(歌手である騎士): ライナー・ツァウン
エリーザベト(領主のめい): カミラ・ニュルンド
ヴェーヌス: ミシェル・ブリート
牧童: カーチャ・ステューバー
<管弦楽>バイロイト祝祭管弦楽団
<合 唱>バイロイト祝祭合唱団
<指 揮>アクセル・コーバー
<美 術>ヨープ・ファン・リースハウト
<衣 装>ニナ・フォン・メヒョウ
<照 明>フランク・エヴァン
<演 出>セバスティアン・バウムガルテン
収録:2014年8月12日 バイロイト祝祭大劇場(ドイツ)