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「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

フローリアン・フォークトと

 

幻の指揮者と呼ばれたキリール・ぺトレンコ、

 

日本に登場したのは2017年10月。

 

そのあまりに印象的だった上演は

 

いまでも耳に残って。

 

 

 

◆こちらがそのブログ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリル・ペトレンコ指揮、

 

バイエルン国立管弦楽団。

演奏会形式の「ワルキューレ」第一幕を録画で観ました。

「NHK音楽祭2017」10月1日のNHKホール。

幻の指揮者といわれたキリル・ぺトレンコが

ついにバイエルン国立管弦楽団と来日。


ジークムントは美声にして、

 

端正な容貌のクラウス・フロリアン・フォークト。

強靭なヘルデンテノールでいて、叙情的な響き。

あの「ヴェルゼ!」、

ぺトレンコがどれほど歌い手に気を配っていたことか。



パンクラトヴァのジークリンデの劇的なこと。

フンディングのゲオルク・ツェッペンフェルトの深い声。

なんという声の饗宴。

細部まで作りこんだ緻密にして、

芳醇なワーグナーが鳴り響くこと。

全幕、観たい!



◆ 楽劇「ワルキューレ」第1幕 (ワーグナー作曲)

ジークムント:クラウス・フロリアン・フォークト

ジークリンデ:エレーナ・パンクラトヴァ

フンディング:ゲオルク・ツェッペンフェルト


管弦楽:バイエルン国立管弦楽団

指 揮:キリル・ペトレンコ


(2017年10月1日 NHKホールで収録)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  粗泪人魚に青き寒の月                掌

(あらなみだ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オペラ「ホフマン物語 Les Contes d'Hoffmann」は

 

詩人ホフマンと四つの恋物語。

 

ジャック・オッフェンバック作曲。

 

ハンブルク国立歌劇場(2021年9月)の

 

新演出です(ケイ/ケック版)。

 

その演出はD.F.パスカで、

オリンピック閉会式やシルク・ドゥ・ソレイユをやっているとのこと。

 

 

 

「ホフマン物語」の公式トレーラーはこちら

 

 

 

 


 
 


 

        

演出はまさにシルク・ドゥ・ソレイユですが、

 

読み替えはなく、音楽の流れに沿っています。

 

舞台を縦横縦横に使って、

 

宙に人が浮いて、舞っていたり。

 

舞台美術、衣装も凝っていて美しい。

 

2幕、3幕のオリンピア、アントニアの

 

ブルーの諧調がことのほか印象的。

 

 

 

そのオリンピア(自動人形)、

 

アントニア(胸を病む娘)、

 

ジュリエッタ(高級娼婦)、

 

ステッラ(歌手)、

 

この4役を歌いわけるのは至難の業。

 

4人のソプラノがそれぞれの役を歌うのがオーソドックスですが、

 

 

ペレチャッコのソプラノの

 

歌唱といい、演技といい素晴らしいこと!

 

その美貌は輝いています。

 

なかでもアントニアが魅せます。

 

美術はモルフォ蝶の採集箱が天井まで連なる室。

 

そこにアントニアも<囚われの蝶>という設定が

 

胸の病をやしなうアントニアを象徴して見事。


 

 

ミューズ/ニクラウスのA.ブラウアはいいですね。

 

ジュリエッタのペレチャツコとの

 

あの有名な重唱「ホフマンの舟唄」も聞きごたえがありました。

 

タイトルロールのB.ベルネーム

 

高音が伸びやかで、

 

酒場で歌うクラインザックもいい。

 

 


リンドルフ、コッペリウス、ミラクル、ダッペルトゥット

 

演じるL.ピザローニ、

 

かなり奇抜な顔のつくりと

 

長い爪でじつに個性的。

 

この役が存在が「ホフマン物語」を決めるかも。

 

 

充実した<声>と音楽、

 

綺麗な美術・衣装、

 

無理のない演出で楽しめたオペラ♪

 


こちらに舞台写真がたっぷり掲載されて。

 

新作オペラFLASH 2021/2022[ハンブルク州立歌劇場]ホフマン物語 | 月刊音楽祭 (m-festival.biz)

 

 


  
【出 演】
 ・ホフマン:バンジャマン・ベルネーム [Benjamin Bernheim]


 ・オランピア/アントニア/ジュリエッタ/ステッラ:オルガ・ペレチャツコ [Olga Peretyatko]


 ・ミューズ/ニクラウス:アンジェラ・ブラウアー [Angela Brower]


 ・リンドルフ/コッペリウス/ミラクル/ダッペルトゥット:ルカ・ピザローニ [Luca Pisaroni]


 ・アンドレス/コシュニーユ/フランツ/ピティキナッチョ:アンドリュー・ディキンソン [Andrew Dickinson]


 ・ルーテル/クレスペル:マーティン・サマー [Martin Summer]



【合 唱】ハンブルク国立歌劇場合唱団


【管弦楽】ハンブルク国立歌劇場管弦楽団


【指 揮】ケント・ナガノ [Kent Nagano]


【演 出】ダニエル・フィンジ・パスカ [Daniele Finzi Pasca]



収録:2021年9月19・22日 ハンブルク国立歌劇場(ドイツ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乙女椿、咲き始めました!

 

空は青空、

 

ですが赤城颪が、吹きまくっています。

 

 

いつもは白梅の後で、

 

昨年は3月にブログにアップしています。

 

 

返り花で咲いていたのは

 

昨年の11月!?

 

 

2ヶ月ごとに咲く<乙女椿>、

 

今回が初めて、

 

もうびっくり!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俳句誌「海原」は

 

金子兜太主宰「海程」の後続誌。

 

山本掌も属しています。

 

 

その「海原」1・2月号を

 

俳人の大井恒行さんのブログ

 

「日日彼是」での紹介されています。

 

こちら

 

大井恒行の日日彼是: 

木村リュウジ「風花に舟という舟やせてゆく」

(「海原」NO.35)・・ (ooikomon.blogspot.com)

 

 

 

若くして死を選ばれた木村リュウジさんへの追悼、

 

「海原」メンバーの俳句をアップされています。

 

(青い部分をクリック、ブログへゆきます)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金子兜太主宰「海程」の東京句会、

 

2016年のことです。

 

こちらのブログをどうぞ。

 

 

◆「海程」の東京例会に参加。


ここ数年は大宮のソニックシティが会場となっている。


事前に句稿を提出、


当日全句の用紙を受け取り、四句選句をする。




兜太先生、今回は時間に見える。


自ずと拍手。


今年元旦に朝日賞を受賞したことで、


読売新聞の取材が入る。


すでにインタヴューをし、


結社の句会を取材したとかで、


記者のかたも選句をする。

わたしが惹かれたのはこの句。

  
  朝日出づ枯蓮に若き白鷺


11点と2番目の高得点。


海程の重鎮からは


「親しみはある」


「ひとつのパターン」


「朝日、枯蓮、白鷺と材料が多い」


司会からも「おめでたい句ですが、どうですか?」と聞かれて、

「確かにおめでたい句です(笑)。


なによりもくっきりと映像がうかぶ。


枯れた蓮、そして白鷺。それも<若い>。


その大気感まで伝わってくる。


一幅の日本画、墨絵のよう。


その輪郭線は力強い」と。



あとで、兜太の句とわかる。


朝日新聞に色紙を墨書したその句、とのこと。



1時から5時まで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冬三日月」「身熱高し」俳句歌曲、

 

初演は2006年12月7日(木)

 

高崎演奏家協会 第26回定期演奏会でのこと。

 

この演奏、MDに記録して。

 

 

 

◆プログラムの曲目解説はこのようでした。

(かなり肩に力が入っています 笑)

 

 

冬三日月月の匂いの月を研ぐ

 

  冬三日月かの

 

 

(人形の盲いたる

   (ひとがた)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

)

  身熱高しシトロンの泡の連なり

 

  身熱高しえごの花散りつづけ

 

 

 

 

 

 この四句は山本掌の第二句集『朱夏の柩』から

 

作曲家野澤美香が選句したものである。

 

 俳句は<音>にするのに適さない定型である。

 

が、あえて歌うのは

 

なにか新しい表現を求めているからだ。

 

一句一曲でなく、

 

異なる世界をもつ句を

 

季語<冬三日月>・<身熱>  

                  

で一曲にしたものは前例のない試みである。

 

かつて俳句に熱中し、

 

言葉の感覚の確かな野澤ならでは、である。

 

 

 

 

 

 

)

 「難しい」と歌う私。「いい曲」と書く私。

 

 

 

◆野澤美香 

作曲を故入野義朗に師事。国立音楽大学作曲学部卒。

日本現代音楽協会新人賞入選。ICC国際作曲コンクール第二位受賞。

シビテッラ・ラニエリ財団からのフェローシップでイタリア滞在。

国内外で楽曲が演奏される他、

映像作品など活動は多岐に渡る。(当時)

 

 

◆山本掌

前橋生まれ。伊・仏にて研鑚を積む。

滝沢三重子、塚田佳男に師事。

二期会、藤原歌劇団でのオペラ、

フランス歌曲での演奏活動を経て

金子兜太師・自作の俳句によるオリジナル俳句歌曲を<花唱風弦>と題し、

上野奏樂堂、世界詩人会議日本大会など日本各地で公演。   

<音の過客>「おくのほそ道」を原文の語りと委嘱曲でを企画。

構成し演奏。二期会会員。

NHK・BS「俳句王国」出演。

「海程」同人、現代俳句協会会員。句集『漆黒の翼』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次数の制限があって、意が十分ではないが、

 

志向はわかっていただけるかな、と思っている。

俳句の歌曲はほんとうに少ない。


五・七・五という最短型式のもつ<ちから>ゆえといえる。

短歌は“うた”といわれるくらいであるし、

 

一首をとおしてながれている情緒・感情や感性が一貫して流れている。

が、俳句は上五から次の中七で、

 

あるいは中七から下五でぽーんと飛躍をしたり、

 

まるでちがうものをぶつける(二物配合、二物衝撃)。


句のことばの下に流れている世界を読み解くことなしに、

 

その感覚や感性にそうことなしに

 

<俳句>を読み込むとはいえないかもしれない。



そうしたことに答えてくれる

 

作曲家「野澤美香」は貴重な存在と確信している。


繰り出される<音>はつねに新鮮で意表をつく。

 

それでいて<この音>でなければならないと思わされる。その説得力。


句のつくりてであるわたしに新しい地平を示す。



音取り(譜面の音を実際にうたえるようにすること)に

 

たいへんな手間、エネルギー、時間がいる。


簡単にいうとムズカシイ。


が、

 

その見えてくる音の世界にには

 

うれしい驚きがあぶりだされてくる。


その初演。

作曲家は「初演とは迷いの産物を客観的に鑑賞する絶好の機会」

聴衆は「初演て聞くほうもドキドキするじゃないですか」

演奏者はもっとキンチョウする!?

(カオスのままでは人の前には立てない!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冬三日月」俳句歌曲は

 

現代音楽作曲家の野澤美香さんによる

 

書き下ろし作品。

 

山本掌の句、

 

 

冬三日月月の匂いの月を研ぐ

 

 

冬三日月かの人形の盲いたる

 

 

 

「冬三日月」をキーワードとして、

 

まったく異なる世界をひとつの曲にする、

 

という荒業。

 

 

俳句には<二物衝撃>という、

 

「ふたつのものを取り合わせて、

 

その二つが互いに触発し合って、


    ふたつが出あった以上の鮮烈な世界をつくる」

 

があります。

 

それを作曲で創った画期的な作品、

 

しかも美しい。

 

冬の月のひかりが、

 

しんしんとそくそくと迫ってきます。

 

 

 

俳句の曲は一句が一曲になっているがもっぱら。

 

この曲をまた歌ってみたい♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


    

 

 

 

 

 

 

 

 

冬三日月かの人形の盲いたる              掌

 

            (ひとがた)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬三日月月の匂いの月を研ぐ            掌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆冬三日月・冬の月・寒月・冬満月・月冴ゆる

 

 

冴えて鋭い三日月、

 

鏡のように澄んだ満月など、

 

冬の月は冴えて、美しい。

 

 

冬の季語。