前回の続きです。
カピトリー二美術館のこの像を見ることが出来ました。
五賢帝の一人、マルクス・アウレリウス・アントニヌスの騎馬像。
かつては別の場所に置かれていましたが、保存状態が悪くなったのでここに移され、元の場所にはレプリカが置かれています。
このマルクス・アウレリウス・アントニヌス帝は何と言ってもこの本で有名です。
「自省録」
ストア哲学を学んだアントニヌス帝が忙しい日々の合間に書いた文章。ノブレス・オブリージュとはまさにこの本に語られた文章に示されています。
この本はそれほど難しくないのでぜひお読みください。
せっかくなので私が読んできた古代ローマ帝国についての本を紹介しておきます。
ユリウス・カエサル「ガリア戦記」
名著のほまれ高いカエサルの本。
ただし事実を淡々と書いているだけなのでむしろ難しいかも。
ただ、カエサルの文章は美文とされているので読んでみる価値はあるでしょう。
タキトゥス「年代記」
ローマ帝国最初の王朝 ユリウス・クラウディウス家の皇帝たちの事績を歴史家タキトゥスが書いた作品。これも名著ですが、残念ながら欠落が多いのが難かも。
そして私が一番お気に入りの本がこちら。
エドワード・ギボン「ローマ帝国衰亡史」
19世紀のイギリスの歴史家エドワード・ギボンが表した名著。
ただし内容は現在では誤りが多いことが判明していますが、啓蒙思想に裏付けられたギボンの歴史観に振れる価値は現在でも高いと言えましょう。
ちょっと番外ですが、この本も紹介しておきます。
井上浩一「生き残った帝国ビザンティン」
先に挙げたローマ帝国衰亡史では散々にこき下ろされているローマ帝国の正統な継承者ビザンティン帝国を高く評価した名著。現在は講談社学術文庫で読めます。