続き。


そして、1番でまっすぐ立っている時は、上半身の左右のターンアウトがつり合った状態でまっすぐです。

単なる板のような平面のボディではありません。

これが「前を向いているのに平面じゃない感じ」という言葉の意味です。


↓上半身のターンアウトを後ろから見た絵。
左右のターンアウトがつり合っている。


そこから左右どちらの脚を動かすことにより、仙骨の縦ズレがおき、つり合いの取れていた左右の上半身のターンアウトが変化することにより、背骨が回旋します。


仙骨縦ズレと背骨の回旋はセットでおきます。


これは、筋肉による背骨の回旋とは違います。


脚からのターンアウトが上半身に繋がり、仙骨の縦ズレがおきていればすべての動きは螺旋になります。


直線はどこにもありません。


このように、ターンアウトによって引き上がり、ターンアウトによってみぞおちが閉まり、ターンアウトによって胸郭が広がり、ターンアウトによって踵が踏めたつま先重心になり、ターンアウトによって背骨が回旋し、ターンアウトによって踊りの質感が変わります。


だから形だけのターンアウトではなく、正しいターンアウトが必要なのです。


これが「バレエの生成」です。


床を踏むことにより、受動的にバレエの体が作られます。


全身に意識を張りめぐらせ、バレエのテンプレートに当てはめながら動く必要は無いのです。


いつも言っているように、バレエは「自然と○○になる、勝手に○○になる、結果として○○になる」ものなので、「みぞおちを閉めて」というような見たままの注意にはまったく意味が無いばかりかマイナスでしかないのです。