● ペテルブルクの光
正しいバレエで本当の上達を。
愛知県岡崎市のバレエ・ベーシック三井です。
急に寒くなりましたね〜
そして朝日が入るのが遅くなり
朝起きるのがつらい…
皆さんは起きられていますか?
朝起きるのが急につらくなる…
で思い出したのが
ペテルブルクの秋の朝。
私が留学した最初の年の
ペテルブルクの初雪が
10月3日だったことを
書きました。
初雪が降ったら
それから毎日雪…
というわけではなく
その年
本格的に雪が降り出したのは
10月18日だったようです。
本当は昨日このネタで書こうと思っていたが忘れた。
音楽院の寮の前の公園。写真中、左の建物が寮。
いよいよしっかり降り出したな…と
ロシアで冬を過ごす覚悟を決めるように
そしてこの時の気持ちと眺めを
記憶に残したくて
この写真を撮りました。
ツーリスト気分でなく
しっかりロシアで学ぼうと
覚悟した矢先、最初の挫折が!
朝、起きられない!
はぁ?と思われるかも
しれませんが(笑)
白夜が有名な
北の都サンクト・ペテルブルク。
夏に日が沈まないということは
冬の暗い時間がそれだけ長い。
そして10月は
急激に日が短くなり
夢のような夏の景色が
一変するのです。
朝、日が昇らない。
おまけに目には見えませんが
気圧も急激に低くなります。
朝、起きられない…
他にも色々挫折があったり
気晴らしにモスクワに行ったり
長い冬の間には色々あったので
またいつか書けたらと思うのですが
半年後、4月。
だったと思う。
友人の結婚式の帰り道。
衝撃的とも言えるほどの
眩しい光が差しました。
いえ、ただの日差しなのですが
暗くなった10月同様、
明るくなるのも急激なのです。
まるでペトルーシュカの音楽を
聞いているみたいな感じでした。
突然鳴り出す激しい音楽。
ストラヴィンスキーは
ペテルブルク育ち。
やっぱり街と芸術性が
リンクしますね。
日本人の留学仲間が現地で結婚した!
写真左手にはロシアとソ連の国旗…
一緒に歩いていた
オペラ歌手のスヴェータに
スヴェータは光という意味。偶然にも。
聞いてみました。
ー急に暗くなったと思ったら
急に明るくなる。
こんな激しさに
ペテルブルクの人は
気が狂わないのかしら?
ー狂うわよ、狂う!
だけどこの街が大好きなの!!!
ペテルブルクの人々は
多くの人がこの街が大好き。
運河に浮かぶ夢のような夏
繊細な秋
長い冬
悪臭さえ漂う雪解けの春
そして再び夢と狂気の入り混じる白夜…
全部含めて。
後に
厳しい気候や
あまりに崇高な芸術性について行けず
私は凡人なのです
モスクワに移るのですが
目や耳、肌、五感全てで
ペテルブルクの芸術を感じられた
この1年は
間違いなく私の財産です。
3月。寮を出てホームステイすることにする。
写真は寮を引き払うところ。射し込む日差しが眩しい。
疲れ切っている私。
…白夜だけがペテルブルクではない
チャイコフスキーばかりが
バレエ音楽ではない(?)
そんな話でした。
良い秋の日を
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感染拡大対策として全ての参加者に
マスク着用、入館時の検温と手指の消毒を
お願いしています。