暖房用エアコンの選定基準
冬の気温から必要な能力を計算
春秋の気温から必要な能力を計算
外気温による能力
暖房能力、消費電力は外気温が7度での測定結果になります。でも冬に外気温が7度の測定ってどうなん?って事で最近では低温暖房能力って表記がされるようになりました。
前回と違う機種になりますが
ダイキン AN22ZHS-W 6畳用 寒冷地用
能力 消費電力 COP
定格 2.2kW 550W 4.0
最小 0.7kW 120W 5.8
最大 6.4kW 1970W 3.24
低温暖房能力 4.7kW 1780W 2.6
今回は寒冷地用になるので最大能力が高く、COPも悪くなりますが寒い地域には大助かりです。
そして低温暖房能力のCOPは2.6と1番悪い数字になります。この結果は外気温が下がれば下がるほどエネルギー効率が悪くなるのと最大能力も下がると言うことです。
そして外気温が下がれば下がるほど霜取り運転(デフロスト運転)が行われることによって更に消費電力の増加、暖房能力が下がっていきます。
実際に外気温が5度下がるだけで最大能力が1.7kW約30%も下がっているんです💦でもこの機種は寒冷地用なので一般地だともっと下がるかもしれないですね。
5度以下で能力ダウン
上記で述べたように外気温が下がればデフロスト運転になる。
こちらの記事で詳しく解説しているのですが。
この図は外気温が下がれば能力が下がるのは外気の熱を利用して暖房しているので仕方がない結果であるが。外気温が下がれば暖房に必要な能力が高くなる。
そして外気温が5度になれば能力が下がっているのは室外機が0度に高いと言う状況なのでデフロスト運転になると言うことです。
上記では1.7kWも下がっているが機種によってもっと能力が下がり6畳用の定格能力ぐらい下がると言うことです。下位機種だも50%ぐらい下がるかもしれないですね
そしてファンヒーターなどの能力が変わらないのは外気の影響を受けないからです。
氷点下に近づいた時に必要な能力は?
外気温が下がればエアコンの能力が下がると説明させていただきましたが。それでは最低気温の時のエアコンの選定方法にも影響があるのか?ってことで調べてみます。
最低気温に必要な能力は4.6kWそして6畳用エアコン2台でしたら定格4.4kWになりますが、効率が落ちた時の低温最大能力が今回の機種では4.7kW×2で9.4kWなので暖房能力としては今回の機種では十分賄えると計算できます。
でもその時のCOPを気にするなら低温暖房能力のCOPが高いやつの方が良いだろう
そして今回は寒冷地用ですが、一般他用の6畳用でしたら低温最大能力が2.8kW×2で5.6kWあるので4.6kWあるのでCOPを気にしなければこちらの機種でも問題が無いことが分かります。
その他の影響
冬場は家電の発熱や人体からの熱があるので計算した数字より有利に働くことが多い。
エアコンによる乾燥
エアコンで暖房すると乾燥する!!って思いがちなあなた実は少しだけ違うんです。
正確にいうと空気中にある水分量は変わらないんです!相対湿度、絶対湿度の話になります。詳しくはこちら。
だから床暖房でも相対湿度は下がるんです。
それと直風による乾燥で、できる限り直風を避ける位置にエアコンを設置することをおすすめします。
(今時は暖気が直風で温める機能もありますが、24時間運転する人には必要のない機能かもしれないですね)
床暖房で乾燥を感じにくいのは風が起こらないからで、エアコンでも直風を対策するだけで全然変わります。
乾燥による対策
どうしてもエアコン暖房すると乾燥を感じてしまい、エアコンを敬遠される方居てると思います。対策として石油ストーブにすると燃焼の関係で同時に加湿もしますが、今時の高気密高断熱の家では一酸化炭素中毒の関係もありオススメしません。あとはランニングコストが悪いと言うことです
そこでダイキンからうるさらと言う無給水で、加湿できるエアコンです。結論から言うと買わない方が良いです
(COPは高いので普段使いは良いのですが、本体代が高いのと加湿の時の電気代が高いのがデメリットです。)
原理は外気の空気中に含まれる水分を取り込み室内は加湿すると言うことです。※詳しくはこちら
家の中を加湿したい時って外も乾燥してますよね?そーなれば加湿量が落ちるので無いよりマシってぐらいになるので、その場合だと気化式の加湿器を使う方が電気代も安くなるみたいです
一条工務店では水道直結の加湿システムがありますが、普通の工務店だと導入は難しいですので。ここでは割愛します
次回は具体的に湿度を上げる方法もやってみます