12:企画は振り幅
今日の語録:「企画は振り幅」
発言者:ボス
今回は、オリジナルで、かつ、斬新で、だから人に「おぉ」と思ってもらえるような、企画のコツのご紹介。
これも、難しいこと、というより、心がけ次第(+センス?)。
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ボスが、企画にオリジナリティと新しさを出すときの秘訣は、見ていても色々あるのだけれど。
新しいことを考える・・・といっても、それが空から降ってくるのに期待していては、多分プロではなくて。
プロはそのために考える武器を色々と持っていて、それを駆使する術を持っている。
そのうちの一つが、この「振り幅」。
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ボスは、Super Sweets というサイトをプロデュースしているのだけれど。
その中で、バレンタイン企画を考えているときのこと。
多分、バレンタインのキーワードを色々と並べては、考えていたのだと思う。
その中に出てきたキーワードの一つが、「義理チョコ」。
でも、普通の人だと、カッコイイ義理チョコを考えて、でも義理チョコなら安く・・・という風に。
既成概念に縛られたソリューションスペースの中で、考えてしまうのだと思う。
ところが、ボスは、その「義理チョコ」に、思いっきり反対の言葉、「高級」を結びつけた。
「高級義理チョコ」。
その瞬間に、企画の肝となるキーワードが、出来上がる。新しい匂いも充満。
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一度、そのキーワードさえ、出てくれば、その先の広げ方は、簡単。
ベースとなる発想さえ固まれば、その裏のストーリーは、ある程度考えれば、出てくるから。
その、キーワード作りが、大概、ゼロ→イチ、の作業だと思うけど。
今回の場合は、こうして、新しく企画が生まれた。
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この「高級義理チョコ」 。受け取った人は、義理なのか本命なのか分からないくらい、の一粒の重み。
さすが、世界トップパティシエ辻口さん、というおいしさなので。是非、トライを。
11:五手先女
今日の語録:「五手先女(男)」
発言者:ボス
今日は、ボスが、仕事を一緒にする人に求めている心がけを、端的にあらわす言葉をご紹介。
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ボスがこの言葉を例に出すとき、引き合いに出されるのは、
映画「プラダを着た悪魔」のAndy(アン・ハサウェイ)。
仕事に慣れたAndyは、常にミランダ(メリル・ストリープ)が求めることの先読み、先読みを重ね。。。
一手先どころか、五手くらい先を読んで、恐らく本人よりもミランダの欲求を的確に理解し、そして満たす。
秘書さんや、(業界的)マネージャーをはじめ、「誰かをサポートすること」が仕事の人は、
ただの「お手伝い」的に思ってしまったり、代替可能な仕事に思えてしまったりするけれど。
実は、依頼主がその時点で期待している以上のことを、想像力を働かせながらやれると、
それは、付加価値を生むこととイコールだし、その人自身の希少価値も高まっていく。
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Andyは、たまたま、編集長をサポートするアシスタント、いわば秘書的な役割だったのだけれど。
どんな職業の人でも、この、五手先想像力、は、実は必要とされている、と思う。
例えば、上司だったり、取引先だったり、消費者だったり、その相手は違うかもしれないけど。
自分が誰のために仕事をしているかを考えたとき、その人の期待値を上回るためには、
相手が望んでいることの五手先までを読んで、長期的なアクションを取る必要があることが多い、はず。
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この映画を観てから、五手先を意識するようにした私。なかなかうまくいかないけれど。
それでも、その後、嬉しい副産物が。それは、「目線が上がった」こと。
五手先を読むためには、常に相手の立場に立ち、相手よりもシミュレーションが必要。
そうすると、自分の中に、徐々に「相手目線の人格」が出てくるようになる。
何故かは分からないが、自分の中でその人格が、勝手に相手の言いそうなことを言ってくるのだ。
その結果、自分の中での思考のキャッチボールが格段に早くなり、思考の幅も広がるため、
相手に提案する第一案のレベルが飛躍的に上がる。
最初の2,3個の質問はすぐにクリアでき、その先から検討も進められるから、時間も効率的だ。
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この五手先マインド。意識するだけで、仕事のやり方まで変わってくるので。
騙されたと思って、一つ一つの仕事について、半歩先ではなく、五手先を行こうと、思ってみてください。
絶対、仕事の内容が変わってくるはず。
さらに、それでも結局、相手には、十手先のことを指摘されたりして、
そこで、その相手への「リスペクト」の念は、一層強まるはず。前よりも、難しさが分かるから。
10:珍・現・細
今日の語録:「珍・現・細」
発言者:ボス
今日の語録、なんと読むでしょう?答えは、「ちんげんさい」。
よく、「報・連・相(ほうれんそう)」と言うけれど。
今回は、そんな野菜のキャッチフレーズ、第一弾!取れたて、新鮮。
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珍→珍しいこと、イコール、人とは違うこと、を考えて、
現→でも、一方で実現に向けて、きちんと現実的なところは押さえて、
細→細部までこだわる
これが、ボス流の企画の法則。
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「珍」と「現」の両立って、実は難しい。どちらかがおろそかになりがち。真逆に見えるし。
でも、プロって、そこをきちんと両立させる。普通の人が難しい、と思うところに、意味があるから。
さらに、トップを走れる人って、細かい。その下の人より、時間は無いはずなのに、こだわる。
だからこそ、せっかくのアイディアが、大味にならないですむ。
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私の場合、「現」が強く出すぎて、なかなか、このチンゲンサイ、うまくできないけど。
あきらめずに、意識していきたい。いつかできるようになることを信じて。
9:会議は倍返し
今日の語録:会議は倍返し
発言者:ボス
何をやるのでも。会社で働いていたら、しょっちゅう直面するもの。
それは会議。でも、会議って、実はすごい難しい。
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ボスが社外の人と打ち合わせをする場面によく同席するのだけれど。
いつも、本当に脱帽だなあ、と思わされるのは、その、生産性の高さ。
ボスの発言で、どんどん、その場で色々なことが意思決定に向かって進んでいく。
なぜならば。それは、「じゃあどうするの?」というアイディアが、具体的に出てくるから。
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会議で誰かが発言すると、出席者はそれぞれ、その発言に対して、何かの感想を持つ。
それは、当たり前なのだけれど。えてして、その感想は、言葉になると、ネガティブになることが多い。
それを口に出すこと自体は、悪いことだとは思わない。発言しないのは、最たる悪だから。
後で、「あのとき、実はこう思ってたんだけど」とか、「あれ、実は全然よくないよね」とか、全然ダメ。
だから、発言は大事だけれど、誰かに対して、「ちょっと変えた方がよいのでは」と思ったら。
大事なのは、具体的にどこがダメなのか、どうしていけばいいのか、併せて言うこと。
これが、「倍返し」。ただの感想だけじゃなくて、元々発言してくれた人に、プラスアルファを付加すること。
会議は、「評論家」が参加していたらダメ。部外者的な批評だけならいらない。前に進まないと。
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もちろん。これは、会議を運営する、ということについての基礎事項は当然前提としてあって。
アジェンダセッティングに始まり、合意事項やネクストステップの確認、は必須。
会議の生産性って、参加している人全員の時間に影響してくるから。すごく大事。
その上での、究極の生産性向上、参加者の意見の「倍返し」。意識すると、難しいけど、何か変わるかも。
8:経営はPC操作
今日の語録:「経営はPC操作」
発言者:ボス
今日は、いつもと、ちょっと毛色を変えて。
おぉ、言い得て妙!と感動した、そんな言葉。
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企業の規模はどうであれ、経営って、長く続けていると、何故か上手くいかなくなることがある。
それは、事業が増えて多様化してきたり、そもそも人の数が増えていったり。
そして、誰もが、頑張ろうとしているのに、何故か、みんな上手くいかなくなったり。
それって、PCが、何も悪いことしなくても、アプリケーションが増えたら、
処理速度が遅くなったり、時に競合して固まってしまったり、と一緒ではないか。。。
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だから、PCが、時にアプリケーションのアンインストール/再インストールが必要だったりするように、
企業でも、事業の整理や見直しが必要な時がある。立ち止まって。その間は何も進まなくても。
時には、フォーマット化も必要かもしれない。でも、新しい、組織は、快適な速さで物事がうまくいく。
おかしいな、と感じたら、立ち止まって手を打った方が、結果的にハッピー。
面倒なのだけれど。「まだいけるかな?」って思ってしまいがちなのだけれど。
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あまりにも、ぴったり合致するアナロジーなので。
考えに行き詰ったら、PCのアナロジーで考えると、何かヒントになるかも。