与那国フィールドノート -495ページ目

与那国島固有のカマドウマ

夜の沢へと出かけました。

森の中の沢沿いは、湿度がとても高い。

このような場所をカマドウマは好み、今晩は与那国島固有の2種を観察するのが目的です。


カマドウマって何?

沖縄に住む人には馴染みがないかも知れませんが、本土では人家に侵入することも多い馴染みの虫で、かまど周辺でよく見られ、発達した後脚でピョンピョン飛び跳ねることから竈馬の名前があります。

俗に言う“便所コオロギ”ですな!


沖縄に分布する種は、まず人家に侵入しませんが、洞窟性の種も多く、大きな亀甲墓の中が絶好の住処になっていることもあるようです。

グソーウマ(あの世の馬)と呼ぶ地域があるそうですが、その由来はこんなところから来ているのでしょうか?



最初に見つけたのはヨナグニアメイロカマドウマ。

しかし、結局、この一頭のみ。

たいていの場合、各齢の幼虫から成虫まで同時に見られます。おそらく周年発生だと思われますが、今は少ない季節なのでしょうか。


次に見つけたのはヨナグニハヤシウマ。前種に比べてかなり大型です。

こちらはいくつも見つかりますが、すべて成虫で♂は一頭のみ。

沢沿いからやや離れた場所でも見つかるので、前種よりも乾燥に強いのかも知れません。

両種とも詳しい生態については調べられていません。


日本ののカマドウマは2003年に分類学的な成果が発表され、一度に38種4亜種もの種が新種として記載されました。
それまで、よく知られた昆虫でありながら、誰も詳しく調べようとしなかったのです。

生態面についてはこれからの課題となっています。

オオゴマダラは何してる?

細い枯れ枝にオオゴマダラが3頭集まっています。

薄暗い森の中でのこと、白く大きな翅が遠くからでも目立ちます。

いったい何をしているのだろう。

近づいてもオオゴマダラは逃げる気配なし。

彼らをそんなに夢中にさせるものとはいったい・・・

枯れ木から生えたキクラゲにストロー状の口吻を伸ばし、何かを吸っています。

昨夜の雨に濡れておいしいダシというか、エキスが浸みだしているのでしょうか。

翅に触れても逃げないなんて、よっぽど魅力的な味のようです。

これは雄。

別の巣のオオジョロウグモです。


さて、じっくり観察してみるとまた居候が。

なんと主の背中に乗る横着ぶり。

食事だけでなく、移動さえも主の背に乗りすまそうという魂胆でしょうか。

実はこれ、オオジョロウグモの雄です。居候でも子供でもありません。

雌は雄の数十倍?もの体の大きさがあります。


オオジョロウグモは8月中旬頃からよく見かけるようになり、特に宇良部岳へ上る道沿いでは多いようです。

ちょっと不気味だけど、勇気を出して観察すれば、クモにも親しみを感じられるようになるかも知れません。


恐怖は無知から来る!

ぜひ、おためしあれ。