
ステロイド薬を内服した場合の副作用とは?
こんにちは。橋本です。
ここでは、「ステロイド薬を内服した場合の副作用」について、全体的にまとめたいと思います。
全身に効くステロイド薬、部分的に効くステロイド薬
ステロイド薬の全身的な投与には、
・ 内服
・ 注射
・ パルス療法(点滴)
という3つの方法があり、ステロイドが全身に作用します。
飲み薬 |
注射 |
点滴 |
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ステロイドを塗り薬の状態にした、いわゆるステロイド外用薬。
「ステロイド外用薬」は内服などとは違い、血液中にはほんど入っていきません。
そのため、ステロイド外用薬は、ランクの強いものを大量、長期に使用しないかぎり、全身には作用しません。
つまり、ステロイド外用薬では、服用した場合におこるような、全身的な副作用もおこらないわけです。
ステロイドの入った、点鼻薬、点眼薬、点耳薬、座薬、ぜんそくに使う吸入薬も、同じように全身には作用しません。
アトピーの標準治療では、ステロイドは塗り薬のみですが、重症度によっては、飲み薬でステロイドを服用することもあります。
ステロイド薬を治療に使う病気はたくさんある
なかなか、患者サイドからは見えませんが。
じつは、ステロイド薬は、医療の現場では、ものすごく広い領域で使われます。
ステロイド薬を使うことで、いちじるしく症状が改善する、症状がよくなるという疾患は、細かいものまで含めると、ざっと500以上にのぼります。
たとえば、
・ 呼吸器系の病気(気管支喘息など)
・ 消化器系の病気(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
・ 腎臓の病気(腎炎など)
・ 血液の病気(急性リンパ性白血病など)
・ 膠原病(こうげんびょう:全身性エリテマトーデスなど)
・ 皮膚の病気(皮膚炎など)
・ 妊婦への投与(新生児RDSなど)
など、難病といわれるものも、多くあります。
ステロイド薬がないと困ってしまう、命を落としかねないという病気も多いんですね。
ステロイド薬は奇跡の治療薬?
突然ですが。
関節・骨・筋肉に痛みやこわばり、変形がおきる、リウマチという病気を聞いたことはあるでしょうか?
1948年、13歳の少女に世界で初めて、ステロイド薬が使われました。
身動きが取れないほどの重症リウマチの患者に、ステロイドを使用したら、翌日にはダンスができるようになった
アメリカでこのニュースが新聞の一面を飾り、世紀の大発見、奇跡の治療薬として絶賛されたのがステロイド薬のスタートだったんですね。
さらにステロイドはリウマチ以外にも、数多くの難病、症状に劇的な効果を発揮。
当初、ステロイドは、世紀の発明ともてはやされ、医療の現場において、あちこちで使われるようになりました。
その功績もあって、最初にステロイドを治療薬に使った医師ヘンチは、ノーベル賞を受賞しています。
副作用についても、「ステロイドはもともと体にある成分なんだから、副作用はそれほどないだろう」と考えられていました。
しかし当初、万能薬と思われたステロイド薬も、使い方次第で、副作用や体の機能に異常がおこるという報告が相次ぎました。
劇的な効果があっただけに深刻な副作用は、大きなショックとイメージを世の中に与えることになってしまいました。
それだけステロイド薬は、副作用のイメージが強いところがあるため、「できれば使いたくない」と思う人も少なくありません。
自己判断の減量や中止は、命にかかわることも
ステロイド薬を使えばすべてが解決するというわけではなく、使い方に注意がいる薬なのがステロイド薬です。
ステロイド薬に限らず、病気を治すために使われる薬には、少なからず副作用があります。
また、病状が改善されれば、維持量といわれる少量の服薬ですむようになります。
うまく薬の減量をゆっくりおこない、急に投与を中止することがなければ、深刻な副作用がおこる心配はほとんどありません。
もっとも懸念されるべきことは、副作用を恐れるあまりお医者さんの指示通りの服用をせず、病状を悪化させてしまうこと。
自分の判断でステロイド薬の服用を減らしたり、急に止めたりするのがいちばん危険です。
薬の作用・副作用をきちんと知って、服用量をしっかり守ることが、副作用の軽減にもつながります。
重い副作用についても、予防法や対処法についての研究が進んでいます。
予測不可能な副作用ではない
大切なのは、ステロド薬を長く使ったりする場合でも、現在では「どんな副作用がおこりうるか?」ということが、あらかじめわかっているという点です。
世界で最初にステロイド薬が治療に使われたのが1948年。
それから、60年以上が経っていて、ステロイドがどんな作用をするか、十分に研究されてきました。
ステロド薬を使ったがために、「思いもよらないような深刻な副作用がおこってしまった!」ということは、まずありません。
起こりうる副作用は次のようなものがあり、ステロイド薬の投与にあたっては、この副作用への対策をあらかじめ知っておくことも大切です。
1) 感染症
2) 糖尿病
3) 高血圧
4) 脂質異常症(ししつ・いじょうしょう)
5) 消化性潰瘍(しょうかせい・かいよう)
6) 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
7) 無菌性骨壊死(むきんせい・こつえし)
8) 不眠、いらいら
10) 皮膚の変化
11) 白内障、緑内障
12) 成長抑制(子どもの場合)
13) 離脱症候群


