離脱症候群とは?……ステロイド薬の全身的な副作用(13)
こんにちは。橋本です。
ステロイド薬を投与した場合には、全身におこる副作用として、離脱症候群(りだつ・しょうこうぐん)といわれるものが、おこることがあります。
ステロイド薬を内服などで、大量に使ったり、投与が長期に渡った場合に、急に中止をすると、離脱症候群があらわれやすくなります。

副腎皮質ホルモンが足りない?
人間の副腎(ふくじん)という小さな臓器の一部、副腎皮質(ふくじんひしつ)。
そこで作られている糖質コルチコイドというホルモンに似せて合成したものが、ストロイド薬です。
そのため、ストロイド薬は、合成副腎皮質ホルモンともよばれます。
ステロイド薬の投与が大量であったり、長期に渡ったりする場合、副腎のホルモンを作る機能がおさえられてしまうことがあります。
その状態でステロイド薬の投与を急に中止してしまうと、副腎の機能が回復しないままになり、体内の副腎皮質ホルモンが足りない状態になります。
そのときにおこるのが、離脱症候群です。

ゆっくり減量、ゆっくり中止
離脱症候群とは、具体的には、ステロイド薬の急な中止によって、発熱、疲労感、頭痛、関節痛、筋肉痛、無気力感などがあらわれることを指します。
また、もともとの病気が重症になる現象。いわゆるリバウンド現象など、場合によっては命にかかわったりするようなこともおこります。
ステロイド薬を中止したい場合でも、自分で判断せずに、お医者さんとよく相談して、ステロイド薬の減量、中止を計画することが大事です。
ステロイド外用薬では、離脱症候群はおこらない
ただし、体の外からアプローチするタイプのステロイド剤。
たとえば、ステロイド外用薬、点鼻薬、点眼薬、点耳薬、座薬、吸入薬などは、血液中にステロイドが移行しにくいという特徴があります。
塗り薬など |
飲み薬・注射など |
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塗った部分に作用 |
全身に作用 |
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そのため、ステロイド外用薬などは、適切な使い方をすれば、このような全身的な副作用はおこりません。
血液中にステロイドが移行しなければ、副腎に作用することがない。
副腎の機能がおさえられることがないですから。
そういう点では、ステロイド外用薬は、全身的な副作用をおこさないように工夫した「薬の形」ともいえるわけなんですね。

