おさらいした、エイリアンシリーズ | Joon's blog

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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

気付けばもう『エイリアン:ロムルス』の公開も近付いているという事で、おさらいとしてエイリアンシリーズを再見しました。

もちろん『~(1)』から『~4』までですよ。

 

今回はBlu-rayの特典である音声解説ONにして再見しました。

正直、映像&音声特典なんて1度見て情報収集したらもう見ない(という人は少なくない)と思いますが、スタッフ&キャストによる証言には新たな発見があるものです。

このところ音声解説で見る機会が増え、色んな裏話を見聞きしたおかげで解釈が変わった作品もあります。

原語版や吹替版を観て、ある程度お話が読めるようになったら音声解説を聞きながら見てみるのもいいかもしれませんね。

配信版にはない、映像ソフトならではの強みなんだぜ!

 

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これらは廉価版ながら、全ての商品に音声解説があります(映像特典はほぼ皆無ですが…)。

それぞれ音声解説には監督が参加していますが、『~3』だけは監督=デヴィッド・フィンチャーさんが不在なんですよね、これは残念。

やっぱり監督の発言は信憑性や説得力を感じるものですからね、このシーンが何を表しているかとか出来or不出来や苦労話等々、興味深い話が多々出てきます。

 

それらの発言を聞いて思うのは、『~(1)』から『~4』までの象徴とも呼べるリプリーを演じるシガーニー・ウィーバーさんのモチベーションの高さには感服します。

エイリアンシリーズは原作もないし各作品で監督も違うし、製作のデヴィッド・ガイラーさんとウォルター・ヒルさんを除けば全作に参加しているのってシガーニーさんだけなんですよね(知名度が低いながらも携わっている人はいるかもだけど)。

誰よりも役や作品を熟知している生き字引のような存在として、クリエイティブな面においてはシガーニーさんの助言が多々あったようで、それらの多くが的確だった事から、再考や変更も度々あったようです。特に女性なら軽視しがちなクリーチャー=エイリアンの描写に関しても、あくまで共演相手として意見を出すのはさすがです。

口を挟むだけでなく、実際に自分も動こうとする姿勢にも拍手ですね。丸刈りにした『~3』とかほぼ裸のシーンが多めの『~4』とか、吹き替えや特殊メイクでどうにかなりそうなものを自ら進んでやってみせるところに並々ならぬ意気込みを感じます。

 

エイリアンシリーズって各作品で監督が違うところに面白さを感じるんですよ。各作品で空気感がチグハグしているというか、アンソロジーっぽさが良いんです。

最近になって『~(1)』のリドリー・スコット監督は、他の作品も自分がやっときゃ良かった的な発言をしていましたが、時系列や決まり事に囚われすぎて、今ほど世界観が広がらなかったんじゃないかな。

前作で登場したキャラが再登場しておおっ!とさせるような、本来なら観客に媚びた受け狙いもやりたいんだろうけど、リプリーとビショップ以外はことごとく殺されるので、次作に出れる権利すら与えられませんし(笑)。

若い頃は、続編でありながら前作の設定を殺してしまうのがもどかしく感じていましたが、歳を取って客観的になってみれば、そういうのはテレビの連続ドラマに留めておく方がいいと感じるようになりました。

 

エイリアンシリーズは今後も新たな作品が作られるでしょうが、そこに“エイリアン5”が加わる事はないでしょう。”5”というナンバリングがある以上、リプリーの登場は避けて通れないでしょうからね。

全作を通して見てみれば、エイリアンシリーズとはリプリーが地球に還るお話とも言えるから、その目的が達せられた以上、その先もドラマチックな出来事が起きる余地が多分にあるものの、ここで幕を引くのが有終の美を飾るに相応しいと思います。

…なので、『~4』の完全版のラストはただの余興なんだ、気にしちゃいけない!

 

 

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観た、『エイリアン』

観た、『エイリアン2』

観た、『エイリアン3』

観た、『エイリアン4』

おさらいした、エイリアンシリーズ

観た、『プロメテウス』

観た、『エイリアン:コヴェナント』