観た、『エイリアン2』 | Joon's blog

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『エイリアン2』を観ました。

 

冷凍睡眠から覚めたリプリーは、あの恐怖の体験を思い出して苦しんでいた。

同じ会社に勤めるバークの話を聞いたリプリーは、あの星に開拓者とその家族が住んでいる事を知る。さらに、彼らとの連絡が途絶えたため、調査に向かう海兵隊に同行して欲しいというのだ。

怪物=エイリアンの退治を条件に、リプリーは渋々ながらも海兵隊の面々と共に出発する。

着いた先である居住区には人の気配が全くなく、唯一の生存者である少女ニュートが発見される。家族をエイリアンに殺され心を閉ざすニュートを、リプリーは優しく受け入れる。

調査を続ける中、大量の生命反応がある場所へ着いた海兵隊が見たのは、エイリアンに捕らわれ繭の中に閉じ込められた居住者たちの姿だった。

大量に現れるエイリアンに追い詰められる海兵隊、そしてリプリーとニュートの運命は……といったお話。

 

原題である『ALIEN』の続編である今作『ALIENS』は、その名の通り複数のエイリアンが登場します。実に粋なタイトル!

数多く登場するエイリアンですが、個人的には、何回か観ているとエイリアン自体には興味が薄れてきてしまって(笑)、むしろスリリングなシーン(やドラマ)の方に魅力を感じるようになってきました。

 

『エイリアン』シリーズの中で、今作のノリが一番好き!という人も多いでしょうね。4作品の中で、最もエンターテインメント性が高い作風でもあるし。

そう感じる人の中には、ニュートの存在が邪魔だと感じる人も少なくないでしょう。「足を引っ張るガキなんか要らねぇ、俺はエイリアンとのドンパチがもっと見たいんだ!」といったところでしょうか。

今作はちょっとした戦争映画(風)ですからね、必死で仕事をしている大人の足を引っ張るちびっ子の存在は、そんな雰囲気に水を差すようで目障りにも感じるかもしれません。

でも、ニュートこそがリプリーの行動原理となる存在になっているから、これがなければ話が続かないんですよね。リプリーがああまで発奮するのは、ニュートを守りたい&救いたいという気持ちからですから。

ついでに言うと、海兵隊のハドソンは八方塞がりの状況に絶望し不平不満ばかりを口にしますが、ピンチに陥ったニュートに名を呼ばれる→信頼に応えるかのようにフェイスハガーをやっつけるシーンはカッコ良いですね。

 

ハドソンばかりではなく、エイリアンを退治する海兵隊員にも魅力的なキャラが多いです。

特に、バンダナにタンクトップのマッチョな黒人女性、バスクエスのビジュアル(や活躍)はインパクト大です。のっけから男性兵士と懸垂を始めちゃうもんね。

バスクエスって、女性が演じてもいいキャラの幅を広げたキャラだと思うんですよ。大袈裟ながら、映画史レベルの話で。

それまでにも自ら銃を取って戦う女性キャラはいましたが、見た目からああまで戦う気満々にしか見えない女性キャラは思い出せません。

同じくジェームズ・キャメロン監督作という事で、『ターミネーター2』のサラ・コナーも戦う女性キャラの、一つのシンボル(やアイコン)ですよね。

 

海兵隊の指揮を執るゴーマン中尉もいいキャラで。

“コイツ絶対に前線に立った事ないな”とナメられるような、新米というよりマニュアル軍人みたいなところがあり、どんどん命令が破綻していく様が、いかにもダメ上官って感じです。

それでも終盤では銃を取り、エイリアンにも勇敢に立ち向かうものの、ここでもダメっぷりを発揮してしまいますが、そんなダメさを帳消しにするような潔さには拍手を送りたいですね。

 

ゴーマンはダメダメながらも憎めないキャラでしたが、憎まれキャラ担当はバーク。

金や名誉欲に憑かれた嘘つき上等な打算家で、ブラック企業で出世するタイプですね(笑)。

個人的にはニュートよりも遥かに邪魔に感じるキャラですが、こういうムカつくキャラがいるとドラマが上手く回るんですよ。

この人には、もっとカタルシスのある死なせ方をして欲しかったですね……『~完全版』でリベンジだな!

 

金属すら溶かしてしまう、エイリアンの強酸性の血液も健在。

エイリアンと遭遇した頃は銃撃による返り血を、ちょっとでも浴びれば大変な事になっていましたが、後半になると、よっぽど大量にでも浴びなければ問題ないというか、耐性が付くのは興味深いですね(笑)。

 

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Blu-ray版は、劇場公開版と完全版が収録されています。

今回は劇場公開版、かつ吹替版での鑑賞でしたが、リプリーと母性を結び付けるには完全版の方が良かったかなと思いました。

まぁ、正直、この手の完全版だのディレクターズカット版だのとは、大して差異のない間違い探しレベルですから、さほど気にしなくてもいいかもしれませんが…。

 

 

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