エコの省エネ雑記

エコの省エネ雑記

ゲームのこととかプラモのこととか映画のこととか読んだ本とかアニメのこととか思ったこととかをコラムにしてます。

こんにちは。


前回に引き続き、映画『パリに咲くエトワール』の内容に言及したネタバレあり感想になります。


ネタバレに言及した内容なので、可能であれば劇場でご覧になってからお読みください。


ただ、そんなに長くは語らないかもしれません。
































さて…紹介の方でも軽く触れましたが、この作品、とても良い映画でした。


既に見た色々な方が感想をあげられているので、時代考証や考察等はそちらにお任せするとして……私が特に感じて、文面に残しておきたいのはフジコの感情の描き方でした。


今回の感想は、その部分を主軸に述べる変則的な形でいかせてもらいます。



画家を目指して、夢を追いフランスはパリまで旅だった継田フジコ。


もう一人の主人公である園井千鶴の夢、「バレリーナになりたい」という夢と共にそれぞれ追いかけながら生活することになりますが、千鶴がちゃんと夢を叶える道へと進んでいく一方で、フジコは突然大変な境遇に見舞われ絵を描くことすらのっぴきならない状況に追い込まれます。


この、「友達が輝いていく中で自分は置いていかれる」という焦燥感と、思い通りに成果を出せない悔しさ。


言い訳が出来てしまう境遇。


何者にもなれないまま時間が過ぎていく辛さ。


それでも千鶴は自分の夢へと弛まぬ努力を続け、憧れの舞台へと辿り着くことを叶えます。



パリに咲くエトワールは、必死に努力して何かを掴み取る元気を貰える素晴らしい映画です。


が、中盤から本来行きたかった道を逸れていく、けれど決して妬まず、恨まず、友達の夢を支えるために必死に動き続けるフジコの在り方が、とても親近感を覚えました。


その後、フジコが画家として大成していく様子がエンドロールで描かれますが、ここで示されるものの多くは戦争を描いたもの。


これから先描いていくものが、描きたい、描かなければならないと思ったものであるならば、フジコのこれから先の未来は硝煙の匂いのする戦いの世界なのでしょう。



ですが、だからこそ十代の嫁入り前に、やりたいことに挑戦出来、成功を得られたということはフジコと千鶴の心に大きな想い出を残したことになります。


まず挑戦すること、挑戦することそのものが意味があり、記憶に残っていくこと。


そういう、前向きなメッセージが沢山詰まった、とても良い作品でした。




大きな感情の部分の感想はそんな感じです。


この感想の地盤をしっかりと固めているのは、全体を通しての作品の質の高さ。


監督の真骨頂なのか、謎の棒術得意チンピラや千鶴の母との殺陣はやたら細かく見応えがあります。


恋愛要素としても勿論ないわけではなく、最後にルスランからフジコへとプロポーズがあります。


けれど今回の映画ではそこは本題では無いので、良いバランスでちゃんと進行しています。


千鶴が選抜された時にルスランが花を贈りますが、この時のフジコの感情は推し量るにあまりにも辛く。


全て上手く行き前に進んでいく千鶴のことを、もしかしたらルスランは「特別に」好きなのかもしれない。


大好きな友達のために身を尽くすことは決して苦ではありませんが、それで自身が自分の人生で主人公になれないとしたら、ずっと作り笑いをしながら生きなくちゃならない。


あの時代、両親から「嫁に行け」と言われたら、それは絶対の命令に近いもの。


機会を得ながら、自分のやりたいことのできない人生に着地してしまうことは、今この時代に観る結末としては余りにも苦しい結末です。


そういう絶望がすぐそばで横たわっているのが非常に重く、感じ入りながら鑑賞していました。


というところで取り留めない感想はこんな感じでした。



少し余談になりますが、こうして思ったことを出力しておくことは大事だな、と思います。



今は私なんかよりしっかりと考察をし、時代背景を踏まえた感想や解説をしてくれる方が沢山います。


それは良い事なんですが、今自分の中に渦巻くふわっとした感情は新しく吸収したより正確で正しいものが混じって綺麗な感想へと変わってしまいます。


自身が何を感じ、どう出力したかったか、とちうのは大事だなぁ…と、改めて思ったところです。


余談が長くなりましたが、今回はこんなところで。


もしまだ劇場で観てなくて何かの間違いでこの記事を読んでしまった人は!


ぜひ映画館へ!







こんにちは。


いろいろ書きかけのものはあるんですが、今週末観てきたこちらをご紹介。






先に感想から述べると、本当に良い映画でした。


先々週から上映している『超かぐや姫!』も素晴らしい映画だったんですが、こちらはまた別のベクトルで素晴らしいアニメオリジナル作品でした。


舞台は第一次大戦期の1912年。

絵描きになりたい少女フジコと、なぎなた道場の跡取り娘千鶴がフランスのパリでそれぞれのやりたいことを見つけ、生きていく物語。


超かぐや姫と同じ女の子二人が主人公の物語ではありますが、全く別ベクトルの作品で、その時代背景を濃く、真摯に描いている作品でもあります。


紹介なので詳しい話はまた別の機会としまして、「良いアニメが観たい」なんてふわっとした感覚がある方にとてもお勧めしたい作品です。


どこをとっても高品質な映画で、大変満足できました。


というわけで、簡単ですがこんなところで。









こんにちは。


今日のプラモデルはこちら。






セスティエベースのニューフェイス、銃火器装備の高身長お姉さん、ベルベリアさんです。


セスティエの紹介はこちら。『【プラモレビュー】30MS セスティエ(カラーC)』こんにちは。今日はこちらのレビューです。2025年5月24日発売の30MSセスティエです。時間があったのでさっと組み上げてみました。404 NOT FOUND…リンクameblo.jp



軽装時。

他のシスターと比べると脚の長さが目立ちます。

腰回りの分割がこのキットのおすすめポイントかも。


軽装時の付属品。


武器が四つもついているのでお得感があります。



並べてわかる明確な巨大さ。

1/10のスケールと言われた方がイメージと合うかも。


肩のアーマーが軽装時だとちょっといかつく感じたので、外してみました。



ネクタイも合わせて外してみたり。


差し色は減りますが、肩の丸みも出てかなり柔らかい印象になりました。





軽装モードで。


しかし、やはり前髪重い系は撮影が難しい…。



武装すると一気に物々しい雰囲気に。



武装するとこんな感じの余り方。





重武装は取り回しとポーズの付け方が難しいので、なかなか撮影はうまくいきませんがこの物々しさと存在感はたいしたもの。


というわけで、今回は簡単ですがベルベリアの紹介でした。


他のオプションパーツは買えなかったので、またいつか機会がありましたら。





こんにちは。


今日の紹介はこちらです。






今回は箱で買えなかったのでお店開けターンはなし。


バラで20パック買ってきました。


前弾の記事はこちら。

前回はスレミオが欲しかった弾ですね。


今回の収録シリーズはユニコーン、ウイング、シードデスティニー、鉄血。


それぞれ思い入れはありますが、狙いはやはりバルバトス。


続けてユニコーン、ウイング、シードです。



パッケージは2種類。

戸締りを気にするウイングと、血を燃やすバルバトスルプスレクスです。


ラインナップ。

前回の水星を考えるとかなり渋めの…元来のガンダム層へのチョイス。


ちょっと不安なカードがあるな…


イタジャガはいつものイタジャガ。

沢山食べるのがつらいタイプです。

タッパーに入れてゆっくり消費します。


それでは記念すべき一枚目!


ネオ・ジオング!


カードはかなりキラキラ輝いていて良い感じです。


というわけでここからは出てきたカードをシリーズごとに紹介、URだけ別途紹介します。


ユニコーン勢は3種類でました。

どれも思い出深いシーン。


クシャトリアvsスタークジェガンはユニコーンの開幕戦を飾るに相応しい屈指の名勝負です。



ダグザさん…。


続けてウイング。


ガンダム5機確認!


…とはいかず、サンドロックとヘビーアームズが出ませんでした。


とはいえ引けたUR。

バラで買ったので嬉しい。


やはりウイングでバスターライフルと言えばこのシーンですよね。(もしくはロリバス)



シードデスティニー枠は多めに出ました。


ここで悲しい自分語りですが、この、スペシャルエディションの追加カットであるキラとシンの和解のシーンだけはどうしても許容出来ず、結構恨んだ覚えがありますね…シードフリーダムはもうその頃の記憶が薄れ大丈夫でしたが、今少し心臓が痛くなりました。



なので、ストフリには複雑な思いがあります。



最後は鉄血組。ダイナミックで派手な絵面のカードが多いです。


通期通しての収録というより、二期からの収録かも。


かなりクライマックス組が多いです。


以上!


じゃあなに、ルプスレクスもサイコフィールドもバエルも出なかった、ってこと?



せっかくだし、ダインスレイブ隊を並べてみたり。


いや…こんなんじゃ終われねぇよな、ミカァ!


ていうかなんで前回はスレミオ2種類あったのに今回は三日月&オルガがないんですか!


というわけで、まだ在庫あれば追い購入してきます…。


今回は以上です。



こんにちは。


今回の更新は軽めに。

今日も今日とてこんなものを買ってきました。







学マスは最初触っただけなのであまり詳しくないですが、先日のモンハンシールからちょっと気になったので。


今回は開封したいだけレビューになります。



そう、株式会社ハートさんなのです。


こちらはモンハンで金枠を四種引き当てた優良メーカー。


ということは、こちらも箱買いすればいい感じにレアが揃うのでは…?


という射倖心と下心に揺り動かされ買ってみました。


タブレット自体は無限に食べられるのでokです。


チェックポイントは、6種類のケースがバランスよく出るか、シールのレア枠が何枠出るか。


全30種で12個入りなので1-2枚出れば御の字ですが、果たして。



お店開け。

ちなみに、お店開けするために一度全て外に出さないといけないのでどのお店でも大体配列はガチャガチャになると思われます。


パッケージ。

登場アイドルは十二人。


裏側はシンプル。



開封するとリーリヤさんと紫雲さんのパッケージ。シールは横向きSDの十王会長。

シールは剥き身でケースの裏に入っているので、ハサミで切る時はお気をつけください。



12個開封。

6種2個ずつ、バランス良く入っていました。

素晴らしい。


それではシールの方の紹介です。


横向きSDデザインのシール4枚。


縦向きSDデザインのシール5枚。


想定していなかった集合デザインシールが一枚。


そして、金箔押しのレア枠は2枚入っていました。


ということは、縦SD12種、横SD12種、レア4種、集合絵が残り2種…という感じでしょうか。


流石に箱に4種!とかは無かったですが、十分バランスの良い排出結果だったと思います。


一箱開封なので担保は特にないですが、箱買いを検討される際は参考にしていただければ!


今回は作品に詳しくないので語れることが少なく申し訳ないですが、こんな感じで。




こんにちは。


今日のレビューはこちら。




こちらは買うのが初めてとなるメガロマリアシリーズエミュレータのご紹介。



最新鋭のコトブキヤ素体、と言っても過言ではない、いつか出るだろうと待ち望んでいたアイテムです。


代表的な付属品。

そんなにいらないよ!と言いたくなるほどの手と、サムライマスターソードがついてきます。




これの色違い整形バージョンなので、ちょっとお得。


なんと視線が変更出来るギミック付き。



顔のパーツを外すとこういう形になっており、付属の治具(じぐ)を使って視線変更が可能です。



この状態が正面ですが…



左に視線を向けたり、



上に向けたり。


これまでガレージカットなどではあったりしたギミックですが、とうとう普通に実装されています。

すごい。


続けてバックショット。


異形感溢れる骨髄が良い感じ。


腰パーツは3mm径の穴がついたものに変更可能。


付属のサムライマスターソードをマウント出来ます。




スタンドによる保持も可能になるので、基本装備はこちらが良いかも。


それではちょっと可動面を見ていきます。



可動の良さを感じられる肩、足の可動域がとんでも無く、驚きの連続でした。






前屈もこの通り。


肩可動の分割の発想がどうかしている…。


もはや工芸品のような可動の担保の仕方。



こんなこともできたり。


もちろんこういう座り方も。



構え。


ライダーキック!


メガミデバイスとは首パーツを交換することで互換があります。

ただ、スケールが1/12と1/10で異なるので、そのままだとちょっと違和感があるかも。


最近作った30MS、バスタードールと。


同じジャンルながらこだわるポイントが違って面白いです。


続いてはソードを使ったアクションポーズを。






色々出来て楽しい。



もしかして、と思って試したら良い感じに出来た虎伏絶刀勢(るろうに剣心から)


腕どうなってるんだ…



かっこいい。


今回はこちらも使っていきます。


どこかで眠っていた衣装ですが、FAgailは1/10なので大体スケールは合うはず。


こんな感じになります。襟と首はプラモに着せる際の課題として残りますが、一応布服用の首も付属しています。



創彩少女楽園とはスケール共に互換があるため、こういう構成も可能です。


よく動く佐伯さん。


メイド服なら剣は大剣じゃないと!

…と言いたいところですが、重くて保持が難しいので鞘は外した方が良いです。



エミュレータに戻して。


かわいさよりも冷徹な戦闘マシーンの雰囲気があります。


でもかわいいので不思議なバランス。


相性は抜群。



付属品ではありませんが、同スケールの小物は持たせることができます。


こちらは炭治郎の初期日輪刀。






動かしているだけで楽しい…。



と、いうわけでコトブキヤのメガロマリアシリーズからエミュレータでした。


素体は思想が色濃く出るので大体買っているか買いたいのですが、エミュレータはその期待にバッチリ答えてくれる良いキットでした。


なんか前より作る頻度は減りましたが、その分驚かされることも度々。


創彩少女楽園の子を自由自在に動かしたい時の素体としても優秀なので、もし見かけたらオススメです。(なかなか売ってないのが問題ですが…)


それでは、今回はこんなところで。







こんにちは。


今日紹介するアイテムはこちら。





モンスターハンターワイルズのおまけつきお菓子、シールグミです。


なんかとても安くなっていたので、思い切って箱買いしてみました。



1boxは10パック入り。


お店開け。


シールの種類は、風景を描いたゴールド4種とモンスターを描いたシルバー12種になります。


なので、1boxで揃うことはないですが、ゴールドが何枚か出たら嬉しい感じかなと思います。



パッケージは一種類。


メインビジュアルの一番いいところにいつもオリヴィアさんがいるので、毎度主人公みたいですね。


最近の裏に種類が書いてある、というわけではないので種類についてはインターネットで調べる必要があります。


シールは個包装無しですが、グミの方がちゃんと守られているので汚れる…なんてことはなし。


グミの味はエナジードリンク味という名前に違わない、エナドリっぽい味です。


1枚めのシールはラバラ・バリナさん。

麻痺装備が強いバランスなので、長いことラバラバリナ装備を担ぐ日々がありましたね。


グミの枠は4種類。

浅いですが、アイストレーとかにしてみてもいいかも。



せっかくなのでやってみました。


ちゃんと氷として使える厚さで整形出来るのでアリはアリ。

空気が入ると模様が見辛いので、一度沸騰させて湯冷ました水で作れば綺麗に出来るかも。


それでは、10枚なのでちゃちゃっと紹介していきましょう。


最初にお世話になる三体のモンスター。



ちょっと進むと戦うことになる二体。


初乙はドシャグマの大型個体だったのが懐かしいです。



ヌシ、レ・ダウさん。


体験版でもお世話になりました。


そしてここからが金枠です。



いや、なんで?


1boxでレア枠が全て揃いました…もしかして、このメーカー株式会社ハートさんは神アソートなのか!?


運なのかは分からないですが、とにかく未開封ボックスから金枠が揃ってしまいました。



ちょっと写真だと分かりにくいんですが、模様には段差があってかなり凝った印刷になっています。


ちなみにワイルズはまだ定期的にやっていて、楽しんでいます。



ハンマー使いでしたが今作からガンスにちょっと浮気してます。



ちょっととは。


そんなわけで、今回はモンハンライズシールグミの紹介でした。










こんにちは。


お正月ぶりにプラモデルを組み立てられたのでご紹介!


今回はこちらです。




https://bandai-hobby.net/item/01_6939/



ルルチェは最初の三人のうちの三人目、元祖褐色娘です。


2021年の記事なので、5年越しのリメイクキット。ルルチェ2.0ですね。


5年前なのに同じ椅子でレビューしてる…。




特筆すべきは顔がかわいくなり、髪がより自然になったところ。


技術はもとより、昔よりセンスが垢抜けた気がします。


肩の可動も広くシルエットもより自然に。



付属品類。

台座は別売りです。


ルルチェは少なめ。



余剰パーツはそれなりにあります。


いつものやつと、肩パーツあたりは何かしら使えるかも。



ノーマルモード。

俗にいう素体です。


バックショット。



ポニーテールの造形が素晴らしい。


そこらへんにいた原型をとどめていない旧ルルチェと。



三つ目のこの笑顔が素晴らしく、一気に明るい雰囲気に。







アームドモード。



武装の先端部は尻尾にもできます。


先代と変わらずアライグマテーマですね。



逆手持ちがカッコいい。







かわいいので写真がはかどる!


そんなわけで、ルルチェリリーウェアカラーCのレビューでした。


作りやすくて手頃でかわいい、30MSの正しい進化の方向。


リシェッタ、ティアーシャはもうなかなか見かけませんが、ルルチェはたまーに見かけるのでオススメです。








こんにちは。


そんなわけで、今週末に観てきました、劇場で『超かぐや姫!』。


前回のネタバレあり感想と考察は先日のコチラ




今回もネタバレはアリアリでちょっとだけ感想を述べていくので、未見の方はご注意を。



劇場は大賑わい。

公開二日目に行きましたが既に特典は無く、熱気を感じました。


























○ヤチヨ様の因果に焦点を置く二周目


と、いうわけで。


今回も考察寄りの感想語りです。


ネトフリで見返すことはできるものの、今回は見返さずに記憶をフワッとさせて映画館へと向かいました。


ヤチヨ様の秘密を知った上で観る序盤の展開は見え方がかなり異なり、一挙種一投足に文脈を感じてしまい心に来るものがありました。



○楽曲あれこれ


デビュー曲のrememberは、彩葉からの質問に「役割を終えたから」という返答を貰いますが、歌詞も文脈もゴリゴリに埋め込まれているすごい曲です。


『大切なメロディー』と呼ばれた大事な曲は、彩葉に知ってもらうために生まれ、彩葉に届いたから、それだけのためだけに生まれた曲。


二曲目の、ミニライブで歌われた「星降る海」は、彩葉とかぐやが初めてツクヨミに訪れた日に歌われました。


そしてそれはやっちょがかぐやと初めて会う時の歌。


二人へのメッセージだと思うと、歌詞の切実さ、切なさが伝わってきます。


『私は、わたしのことが好き』は初めて彩葉がかぐやに贈った曲。


そしてこの曲には色々な業を背負う前の、ただ彩葉のことを信頼したかぐやの言葉で綴られた曲。


底抜けに楽しくて、圧倒的に認めて肯定する曲。


ヤチヨ様とはちがうかぐやのライバーとしての姿を表現するものとして素晴らしい楽曲となっております。


メインテーマの『ex-otogibanashi』に関しては言うまでもなく、やっちょとかぐや、彩葉の初コラボ曲。古い因習のかぐや姫の物語を打ち壊し、

最高のハッピーエンドに向かうための歌ですが一回見終わって改めて聴くと、ヤチヨ様の切ない郷愁の曲だったりします。


前回の感想ではrayとワールドイズマインの話をしましたが、こうなってしまったのはちゃんと狙いと理由があるのでその辺りも書いていきましょう。



○受け取る一週目、掴みに行く二周目


 劇場オリジナル作品は、アニメ作品としては何も知らない状態から観に行く作品。


ということは基本的に先の展開は分からず、どんな演出や結末が訪れるかも分からないもの。


そのため最初はrememberという楽曲はただの良い曲で、そこに込められた思いを知るのは作品の後半、そして再び聴き直すことは出来ません。


ですが、rayやワールドイズマインはボカロが昔から好きな人からすればそらで歌詞を歌えてもおかしくないメジャーライン曲。


なので、知っている背景や要素をその作品にシナジーさせます。


そうすると、「この文脈最高やんけ」となり、ファーストインプレッションはそこに取られてしまうもの。


けれど、一週目で気に入って楽曲を聴き倒し、ヤチヨ様の生き様を知った後だと、届き方が全く変わります。


一周目の経験が時限爆弾の形で効いてくる…というわけです。


これは曲に限らず演出や伏線もそうで、やっちょが配信でメリバ(=メリーバッドエンド)について語っていたり、いつも来てくれてありがとうというやっちょの言葉が、ただのヘビーリスナーとしての矢印だったものが全く逆の矢印だった…という部分などで効いていました。



配給側の戦略的な話としては、この二つの体験を鉄が熱いうちに無理なく劇場と配信で展開した点が物凄く優秀だと思っていて。


以前にもNetflixはオリジナルアニメを配信と劇場公開の同時公開をしたことがありますが、この時の心情は「配信でも同時にやるなら態々映画館で観なくても良いか…?」という感覚でした。


今回は「内容も知っているけど是非とも映画館で観たい!」というところまで爆発的に人気が出たこともありますが、以前とはまったく違う展開になりました。


もし映画館で観た人が二回目を観たければNetflixに契約する…という二段構えもあります。


この話が気持ちいいのは、客としても体験をしやすいし、サービスとしてもうまくいっていること。



○劇場でも、配信でも




 ライブシーンは圧巻だし、音響も良い映画館。千円以下で何度も見直せて、他にも色々観られるNetflix契約。


どちらも良さがあるので、どちらから入っても良いと思います。




良い作品を観たなぁ…という感じでした。


またこういう体験ができたら良いな…と思います。













こんにちは。


そんなわけで、いつものようにこちらの記事では既に観た人向けに好き勝手に感想を書き散らしていこうと思います。


映画館で席を取って時間に合わせて観に行く…よりハードルは低いと思いますので、是非ご覧ください。






















・竹取物語を底に敷いた「今」見られるべき物語


 全国民が知っているであろう、竹取物語。

竹取の翁が竹脇って現れたのは、かわいらしい女の子。

女の子はすくすく育ち、超絶美人なお姫様に成長します。

多くのやんごとなき方々の求婚の受入条件にこの世になさそうなオタカラを提示して困らせ、そのうちに月から迎えが来てかぐや姫は月に帰ってしまったとさ。


というベースの話から、根本の部分をしっかり踏まえた上で今風に話をアレンジ。更にextraとして、ハッピーエンドに至る物語を描いています。



アレンジの方向が面白く、AIで配信者であるヤチヨ、その大ファンである彩葉、彩葉のために配信者となってヤチヨとのコラボ配信を目指す新進気鋭ライバーかぐや。


という、ここ数年の配信者文化隆盛を背景にした脚本になっていました。


YouTubeも投げ銭もlolもポケモンユナイトも知らない層はちんぷんかんぷんなのでは…?という冒険の部分はありますが、もうそういう前提の知識は「あって当然」というところが肝が座っています。


まあ、この時代にこれらを何も知らないでオタク文化に居られるとはとても思わないのですが、上の世代からしたらなかなか伝わらない文化…という点では人を選ぶ作品ではあります。


配信限定ということは立地による客層の差異をほとんど減らせるので、そこも環境含めて戦略的な判断を感じました。


また、後に述べますがヤチヨを軸にした永きサイクルは、描いていない部分を想像させるのに最高の要素でした。


最後の種明かしからの映画をもう一度頭から見たくなる作りは見事。



・ヤチヨ様について

 彩葉、かぐや、ヤチヨ様と物語の中心人物はこの3人ですが、時間軸としての深みを与えてくれるのがヤチヨ様の存在だと思います。


ヤチヨ=八千代。


八千年の時を重ねて、令和にまた彩葉とかぐやと巡り会う時の為に名付けられた名前。


八千年の間、意識を持ちながら五感のうち触覚と味覚を持たずに生きてきた意識だけの存在。


そんな彼女が令和にツクヨミでかぐやを送り出すまでの物語。


そして、この八千年はヤチヨの知る物語で、かぐやが帰ったあとは未知の世界となるわけです。


だから、主題歌がex-otogibanashiとなるわけで、extraでありextendで、「超」えたかぐや姫になるというわけですね…。


彩葉が義体を開発する研究者になることは、ヤチヨも知らないことだから知っていることをなぞる旅路でもなくて。


彩葉との邂逅、かぐやとの邂逅、その悠久に積み上げた想いを考えると心にくるものがあります。



・タイムトラベルSFとしての描写


ちょっと表現が難しいのですが、今この時のAI、配信文化、Vtuberに対する解の持たせ方も面白く。


我々実体を持つ人間は、Vという外装を手に入れることで二次元に近い存在となり、実体を知らないままファンになったりしているわけです。


その極致として、「実体すら持たないVtuber」がヤチヨ様なわけです。


死すら超越した永遠の配信者にしてアイドルであるヤチヨ様ですが、その願いは「実体を持ち味を知り、彩葉と手を繋ぐこと」。


触れ合うことの大切さに帰ってくるところがとても美しい作りだと思います。


かぐやとヤチヨが共存できるのもすごく面白いところで、これまでのタイムリープものは自分と出会うことは基本的にNGだったわけです。


しかし、この二人は8000年の時を超えて別質の存在へと変質した。


別の作品でいうと、ちょっとfateを思い出したりしますが…「Vとして新しい姿を手に入れること」「八千年の時を経たこと」で同居出来ることにしたのは素晴らしい作りでした。



・行間の余白の妙


 今回の作品、彩葉が家を出る理由の部分が明確に尺をとって説明はされていません。


家庭にどんな問題が発生して、なぜ彩葉が家を出て自分の学費を稼いでいるのか。

散々稼いでそうなお兄ちゃんはなんで妹に仕送りしてくれないのか。


一見普通そうなお母さんですが、そこのところはわからないまま。


けれど、そこが欠けていることはこの作品の中ではマイナスには感じませんでした。


考える余白が残っていることは、作品に深みを与えることができます。


「いや、説明不足でしょ」という映画もあるので、塩梅次第、客への信頼度合いの話ではありますが…私はあの行間は作品の奥行きが感じられて良かった部分です。



・楽曲について


 主にワールドイズマインとrayについての言及です。


 ワールドイズマインは初音ミクの代表曲の一つで、最早古典とも言える曲です。


 特にいいなぁと思ったのは、イチゴの乗ったショートケーキとこだわり卵のとろけるプリンを我慢するところの歌詞。


 これは本来の意味はダイエットのため、太らないために、お姫様であろうとするための努力としての我慢だと思うのですが、今作でヤチヨ様が選曲するにあたって別の文脈が発生します。


 人格と意思を持ちながら実態を持たない存在として、かつて持っていた味覚に憧れる彼女。


そして今のかぐやはたくさんの美味しいものを食べることができて、料理も楽しんでいる。


だから、我慢するものとして食べ物がうたわれているのはとても意味のあることになります。


今作は味覚についての話が随所でキーワードとして散りばめられていて、AIがこれから人格として成長していく上でもテーマとして残っていく部分。


なので、最後のヤチヨ様受肉の際も味覚はまだ再現されていません。


この部分…「アンドロイドとして受肉をするけれど、味覚の再現が出来ない」という部分が、現実の地続きを想像させてくれてここも面白いところ。


そして、「ray」。

rayは2014年頃の曲で、ボカロが好きだった人になっては歴史的な曲でもあります。


BUMP OF CHICKENはこの世代に邦楽を聞いていた人ならまず知っている有名なバンドグループですが、サブカルの枠にいた初音ミクとメジャーシーンで交点を持った曲。


曲の切なさ、出逢いに感謝して別れを受け入れ前に進むための希望の歌、そういう曲のメッセージ性も相まって、今でも十年前とは思えない良い曲です。


そして、このボカロとメジャーの交点、三次元と二次元の交点、別れと出会いの曲というのが超かぐや姫の全体のテーマをぐっと引き締める効果がありました。


「ハッピーエンドのその先」というテーマが、この曲と繋がることで非常に爽やかな気持ちで見終えることが出来る…というわけですね。



・終わりに


配信業やAIといった旬のテーマを主軸に添えながら、古典の竹取物語を基本線として語らないところは語らないものとして語り過ぎない、というものすごく贅沢で洗練された作りの映像作品だったと思います。


アニメにもいろいろありますが、漫画やゲーム、ライトノベル原作だと元のフォーマットでの面白さや良さに引きずられることがあるので、やりたい放題一番いい方法が取れるのがアニオリ作品の良いところ。


配信が主戦場なので尺も制約が無い…というのがまた良かったです。


勧められてみたのもありますが、めっちゃ良き作品でしたので二度、三度みるのも良いでしょう。


というわけで、今回はこんなところで。