こんにちは。
突然ですが、皆さんは「踊る」シリーズはご存じですか?
湾岸署の刑事青島(織田裕二)と本庁のお偉いさんである室井(柳葉敏郎)を中心とした刑事ドラマで、一世を風靡したフジテレビの金字塔的なドラマ・映画作品です。
長年コンテンツの展開は止まっていましたが、一昨年辺りからプロジェクトが再始動しており、室井さんを中心としたスピンオフが二作連続で公開されていました。
『【ネタバレなし】室井慎次 敗れざるものを観てきました』こんにちは。今日は長いこと楽しみにしていたこちらを観てきたので感想と紹介など。『室井慎次 破れざるもの』は平成の怪物ドラマシリーズ「踊る大捜査線」のスピンオフ…
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そして、今年九月にはいよいよ青島さんをメインとした映画が公開されます。
この室井さんの映画作品に合わせ、過去作が沢山再放送されていましたが、その中でも「交渉人真下正義」「逃亡者木島丈一郎」は外されがちですが、今回はそのなかでも「交渉人真下正義」を見返すことにしました。
それというのも、ブックオフでDVDが550円で販売されているのを見つけたから。
20年以上前の作品なのでさもありなん、諸行無常。
※配信では、FODやNetflixで見ることができます。
さて、見返すのは人生で3回目くらい、でしょうか。
最新作への準備として、過去作をちょいちょい見返していこうと思った矢先にDVDを見かけたので、週末に見てみました。
考察の前に先に言っておくと、私はこの作品結構好きで、作品全体の疾走感がかなり好みです。
また、この踊るシリーズでは真下正義(ユースケ・サンタマリア)はコメディリリーフ兼知識枠として存在しますが、この作品では真面目で知性枠として登場しているため、真面目な真下をみたいならこれ、というのがあります。
前振りが長くなりましたが、ここから下が感想かつ考察になります。
未視聴の方、これから見られる予定のある方は見てから閲覧ください。
流石に今更見返す人はそんなにいないと思いますが…
因みに一番好きなのは劇場版2の冒頭シーンです。
・犯人と私怨
・犯人と指し示すもの
・特典映像で示されたもの
・何故この作品は犯人を描かなかったか
・犯人と私怨
まずこれに尽きるところがありますが、踊るシリーズの中では異色です。
何故なら……犯人が分からないまま終わるから。
初めて見た時はそんなに感じませんでしたが、作りとしては結構特殊な気がします。
踊るシリーズ自体は犯人探し自体は確かにメイン要素ではなく、そこに至る経緯などを強い要素として描くことが多いです。
だから犯人自体はそれほど主要人物とはならず、深い掘り込みをされることは無いのですが、今作はそれよりも更に疎遠になり、犯人は捕まらないまま終わってしまいます。
踊るをガチな推理ものとして見ているわけではないですが、犯罪を行った犯人が捕まらないとなるとそれはまた話が別。
踊るシリーズとしては特殊だからこそ、記憶に残っているのかもしれません。
今回の感想、考察では、私のとんでも推理で何となくふわっとした犯人推理をしていこうと思います。
改めて、お暇な方はお付き合いください。
※今回はほぼ妄想記事です
※DVD特典のメイキング、前日譚で得られた情報を含めます
さて……
最初に結論から行くと。
私は、交渉人チームの係長、小池(小泉孝太郎)を主犯とし、それに協力する共犯者が複数いる…という可能性が高いか…?という説に落ち着きました。
その理由について述べていきたいと思います。
・犯人と指し示すもの
作中で度々描写される「カラス」。
踊るシリーズで鴉と言えば、外せないのは踊る2の監視システム「C.A.R.A.S」でしょう。
今では防犯カメラは街の必須アイテムとなり、この時勢での倫理観の違いはありますが、レインボーブリッジ封鎖の時代は市井の民を監視する、公の場を監視することは良くないこととして描かれていました。
感情の部分で言えばそれも一理あり、街中の姿なんて見られたくありませんよね。
ですが、令和の現代では逆にカメラがあるところを生活圏にした方が身の安全を担保できるので、あるところを歩きましょう、となっています。
話が逸れましたが、この時は室井さんがペナルティで監視させられるという一幕がありました。
この時にメインで動いていたのが小池、そして人の足で網を作ったことでカラスの有用性を示せず恥をかいたのも小池です。
踊る2では室井の機転、真下の分析、青島の行動力で犯人確保に向かいましたが、CARASはこの時評価されず、管理官で頭を張っていた沖田警視正は失脚し、煮湯を飲まされた。
更に、今では交渉準備室の課長が真下、係長が小池という屈辱的な人事をされている。
小池が室井、真下に個人的な私怨を抱いている可能性はあります。
そして観覧のチケット番号の謎。
犯人、弾丸ライナーとのやりとりの中で、ケーキが送られてくる一幕。
だいぶ呑気にケーキを食べたりしてますが、その中でその夜の真下の予定であるコンサートの席番号が明かされます。
全員が戦慄するシーンですが、逆に言えば、これを知ることが出来る立場なのはごく一部に限られます。
真下と雪乃(水野美紀)が恋人関係であることを知っていること。
二人の購入したチケットを何らかの手段で盗み見ることが出来る立場の人間。
この時点で、真下に近い人間が犯人の関係者であることが分かります。
というか、犯人はここからそこまで分かることは織り込んでいてもおかしくない。
つまり、このヒントが内部犯であることを自白しています。
内部にいて、雪乃と真下の関係を知り、カラスをモチーフとする人物。
真下が犯人候補に挙げても、おかしくはないと思うんですよね…。
・特典映像で示されたもの
今回購入したDVDには、特典映像ディスクがついており、その中にはメイキング映像とイブの前、12月23日の交渉準備室結成の前日譚が映像化されていました。
本編で描かれていない部分ですが、ここで提示された情報がかなり重要だと感じました。
一つ目。
犯人、弾丸ライナーとして会話した相手は、雪乃役である水野美紀さんを含む複数人であること。
本編中で、犯人の地声の人物は既に亡くなっていることが示されるわけですが、それによって「じゃあ通話の相手は誰だったんだ?」というのがホラーテイストのオチとして良い味を出しています。
メイキングの映像の中で、最初に会話した犯人の声が水野美紀さんであることが明かされていますが、他の声はスタッフの声らしいです。
テロの犯人が複数人…
さて、ここで思い出されるのは、踊る2の犯人達。
組織というものに仇なし、縦でなく横の繋がりを重んじる集団でした。
この複数の人物であるということを真下が最初に気付き、それが事件の解決に繋がったのは重要な要素。
ということは、この事件でも複数の人間を相手にしていたことは真下も気づいていた可能性があります。
生真面目にその要素を素直に受け取るなら…犯行グループに雪乃さんも絡んでいたことになりますが、そこまでいくとちょっと悪趣味過ぎるので言及は置いておきましょう。
もう一つの大きな要素として、特典映像として収録されていた前日譚。
www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-38330
ここでは、イブ当日の前に既に交渉準備室が狙われていたことが明かされます。
…どう考えても、おかしい要素が多過ぎます。
寝坊した真下が立ち会っていないこと。
メンバーである小池が同席していないこと。
そんな状態で交渉準備室の進退が決まっていくのもおかしい。
・なぜこの作品が犯人を描かなかったか
背景は複雑ですが、何故、といえばシンプルで。
つまり、犯人は捕まらなかったし、事件は無事解決した。
真下は犯人に気付いたとしても逮捕できなかった。
何故なら、犯人は内部にいて、複数犯だった。
それを公にできるほどの胆力は、真下には無い。
だからこの事件は解決したことになった。
……だとしたら、真下にとってはなんて煮え切らない事件でしょうか。
大権力に立ち向かい正義を通してゆくのは、踊るにとって大きなテーマの一つ。
青島も室井も、その理想を叶えるためにいろんな角度から戦っていった。
そんな中、もし真下が犯人を気付いていた上で、内部と分かり言及できずにいるとしたら…それは闇に葬られ、犯人は自爆し真下は口止めされ、見返りに何かを得られることもあったかもしれない。
実際真下は、以降ではスリーアミーゴスのポジションを繋ぐような役回りを与えられることになります。
署長含むスリーアミーゴスは面白いですが、倫理観は終わっている三人組。
青島、すみれと真面目に向き合うには正義感の足りない人物です。
交渉人真下正義は犯人を気付いていながら、権力に負け逮捕出来なかった…なんてストーリー、誰も見たくはないでしょう。
だから、映像の中でヒントはしっかりと残すけれど、その真奥は示さなかった。
犯罪はいかに醜くも起こりうる、けれどその決着はあまりにも「踊る」にはそぐわない……
なーんてことを妄想してしまっていました。
因みに多分踊るを網羅的におぼえてもないし、全ての要素を見れているわけでもないので明後日に向かって推理している可能性は高いと思います。
しかしまさか、好きだった交渉人真下正義に新しい要素が加えられ、こうして考察する未来が来るとは思いもよりませんでしたね…
皆さんも、NEWの前にシリーズを見返しておくのも良いんじゃないでしょうか。
そんなワケで、、今回はこんなところで。