キュリー夫人
「はじめまして。
 わたくし、マリー・キュリーと申します。」

助手
「博士!
 キュリー夫人ですよ!
 ・・・つまり!」

博士
「あぁ、見事歴史上の人物を現代に連れてくることができた!
 タイムマシン、完成だ!」

助手
「おめでとうございます!」

博士
「しかも、あのキュリー夫人をお迎えすることがてきたんだぞ!
 すごいことじゃないか!」

助手
「そうですね、博士!」

キュリー夫人
「あの・・・。」

博士
「あ、すみません。
 私、2024年に時間について研究をしているものでして、
 1985年から苦節39年、ようやくタイムマシンを完成させることができたんです!」

キュリー夫人
「あぁ、なるほど。
 ということは、今は2024年・・・。」

博士
「はい!」

キュリー夫人
「21世紀の時代の方なのに、あたしのことを知ってらっしゃる?」

博士
「はい、教科書にも紹介される偉人ですから!」

助手
「はい!みんな知ってますよ!」

キュリー夫人
「そうなんですね。
 なんだか照れくさい・・・。」

博士
「そうなんですよ・・・。」

助手
「はい・・・。」

博士
「・・・。」

助手
「・・・。」

博士
「はい・・・。」

助手
「えぇ・・・。」

博士
「・・・。」

助手
「・・・。」

博士(小声で)
「・・・秋元くん!」

助手(小声で)
「・・・なんですか?」

博士(小声で)
「・・・何か話題を。」

助手(小声で)
「・・・特にないです。」

博士(小声で)
「・・・ないってことないだろ。
 キュリー夫人だぞ。」

助手(小声で)
「・・・博士こそ質問してくださいよ。」

キュリー夫人
「あの・・・?」

博士
「大丈夫です大丈夫です!
 (小声で)・・・ほら、秋元くん!」

助手(小声で)
「・・・僕より博士の方が話が膨らむでしょ?」

博士(小声で)
「いや、その、正直な話・・・。」

助手(小声で)
「・・・なんですか?」

博士(小声で)
「・・・キュリー夫人って何した人?」

助手(小声で)
「ぶっちゃけましたね!」

博士(小声で)
「じゃあ秋元くん、何した人か知ってる?」

助手(小声で)
「・・・ごめんなさい。」

博士(小声で)
「でしょ?!」

助手(小声で)
「なんでキュリー夫人呼んだんですか?」

博士(小声で)
「知らないよ。
 『適当に偉人を』って言ったらAIが連れてきたんだから。」

助手(小声で)
「AIの出した結果がこれですか(キュリー夫人をゆびさす)!」

キュリー夫人
「(自分をゆびさし)・・・これ?」

博士
「待ってください!
 すぐ質問しますので!」

キュリー夫人
「いや、ないなら無理して質問しなくていいですよ?」

博士
「いやありますあります!
 このあとすぐに質問攻めにしますから!」

キュリー夫人
「質問攻めにされるんですか?」

助手(小声で)
「・・・あ、1個質問思いつきました。」

博士(小声で)
「・・・よし、キュリー夫人に質問してみて!」

助手
「あ、あの・・・」

キュリー夫人
「はい?」

助手
「今日は旦那さんは・・・?」

博士
「(助手の口を塞ぐ)バカバカバカ!
 すみません!デリカシーない質問すみません!」

キュリー夫人
「いや、別にデリカシーない質問でもなかったですよ?」

博士
「いえいえ。不適切な話題、すみませんでした!」

キュリー夫人
「全然不適切じゃないですから。」

博士
「デリカシー・・・っていうか、
 コンプライアンス的に旦那さんの話題はね、すみません!」

キュリー夫人
「旦那、別にコンプラに違反するようなことしてません!」

博士
「旦那さんの話題は事務所的にNGですもんね。」

キュリー夫人
「そんなことないです!
 それ以前に、あたしも旦那も事務所に所属してないです!」

博士
「でも、不仲だったんですもんね。」

キュリー夫人
「不仲じゃないです!
 2024年では、あたしたち不仲ってことになってるんですか?」

博士
「不仲もなにも・・・教科書には奥さんの方しか載ってないから・・・。」

キュリー夫人
「え、旦那載ってないんですか?」

博士
「載ってないです。」

助手
「夫人だけ。」

博士
「旦那の文字は一文字も。
 あ、でも教科書には『キュリー夫人』って載ってるので、一応旦那がいる前提の書き方ですね。」

助手
「匂わせ程度です。」

キュリー夫人
「なんでそんなことに・・・。
 あ、でもあたしのことは載ってるんですね!」

博士
「あ、はい!」

キュリー夫人
「例えばどんなことが・・・?」

博士
「・・・。」

助手
「・・・。」

博士(小声で)
「・・・秋元くん!」

助手(小声で)
「・・・博士!」

博士(小声で)
「・・・キュリー夫人のことなんて知らないって言ったろ?!」

助手(小声で)
「・・・どうするんですか?」

博士(小声で)
「・・・探りを入れてみるか?」

助手(小声で)
「・・・探り?」

キュリー夫人
「すみません、例えばどんなことが教科書に・・・?」

博士
「えーと・・・」

キュリー夫人
「はい。」

博士
「新大陸発見・・・」

キュリー夫人
「・・・はぁ?」

博士
「・・・してない人。」

キュリー夫人
「そんな載り方してるんですか?」

博士
「あ、いや、別のことでも載ってます!」

キュリー夫人
「『別のことでも』って、
 新大陸発見してない件も載ってるんですか?」

助手(小声で)
「博士、別の探りを・・・!」

博士
「あの、えーと・・・」

キュリー夫人
「はい。」

博士
「有名な劇作家・・・」

キュリー夫人
「・・・はぁ?」

博士
「・・・に憧れてる人。」

キュリー夫人
「うん。だから、そういう情報が載るんですか?2024年の教科書って。」

助手(小声で)
「博士!探り!」

博士
「えーと・・・。」

キュリー夫人
「はい。」

博士
「世界で初めてきゅうり・・・」

キュリー夫人
「はぁ?」

博士
「・・・だけでご飯3杯いけます。」

キュリー夫人
「そんな偏食エピソード、誰が喜ぶんですか!」

助手(小声で)
「博士・・・!」

博士(小声で)
「探りだけで当てるの無理じゃないか?」

助手(小声で)
「博士が言い出したんです!」

キュリー夫人
「どうなってるんですか、2024年。
 あたしがこんな感じで教科書に載ってるんだとしたら、旦那はどう載ってるんですか?」

博士
「旦那はいないことになってます!」

助手
「匂わせ程度です!」

キュリー夫人
「だから、旦那に何があったの?!」

 

 

 

 

 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

キュリー夫人、名前はとにかく覚えやすいので印象に残っているのですが、

突然目の前に現れたら・・・

 

何を話したらいいものか・・・

あと、旦那。

 

 

【過去コントを5本チョイスしました。こちらもどうぞ。】

【コント】午前0時のシンデレラ#4
【お題コント】宅配サービス
【コント】正しいサンタの捕まえ方
【コント】送り火と迎え火
【コント】ルパンと銭形

 

 

 

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