#5のコントですが、独立しているので、

#1~#4を読んでいなくても楽しめます。

 

ちなみに、#1はこちら

#2はこちら

#3はこちら

#4はこちら

 


 

(助さん、格さん、悪人たちと戦っている)


光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう!」

助さん
「静まれぃ!静まれぃ!」

悪人たち
(静かになる)

格さん
「(フラフラになりながら)こ・・・この紋所が目に入らぬか!(黄門さまにいんろうを見せる)」

光圀
「こっちじゃない!

 あっちあっち!!」

格さん
「どっち?」

光圀
「あっち!

 悪人の方!!」

格さん
「この紋所が・・・。

 ん-・・・(黙り込む)」

光圀
「どうした、格さん。」

格さん
「一回間違えちゃったから、ちょっとテンション萎えました。」

光圀
「はぁ?」

格さん
「大立ち回りからやり直したいです。」

光圀
「もう一回やるの?」

格さん
「お願いします。」

光圀
「悪人の皆さんもいいですか?」

格さん
「お願いします。」

悪人たち
「んー、まぁ。」

光圀
「それじゃ、助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!!」

助さん格さん
「やー!」


(助さん、格さん、悪人たちと戦っている)

悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

格さん
「うわー!うわー!」

光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう!」

助さん
「静まれぃ!静まれぃ!!」

格さん
「(もっとフラフラになりながら)この紋所が目に入らぬか!!(何も持っていない)」

光圀
「手ぶら!

 いんろう出して!いんろう!!」

格さん
「この紋所が・・・。

 んー・・・。(黙り込む)」

光圀
「・・・何?

 また萎えたの?」

格さん
「淀みなく1発でいきたいんですよね。

 もう一回大立ち回りをお願いします。」

光圀
「いや、出し直せばいいじゃん。

 何でまた戦うの?」

格さん
「どうにもいんろうを出すテンションになれなくて・・・。」

光圀
「いんろうを出すテンションってなに?

 あと、大立ち回りって言ってるけど、格さん、ただ回されてるだけだから。

 『ヘイヘーイ』って言われながら。」

格さん
「すみません。

 もう一度お願いします。」

光圀
「次はちゃんと出してね。」

格さん
「気を引き締めます。」

光圀
「それでは助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!!」

助さん格さん
「やー!!」


(助さん、格さん、悪人たちと戦っている)


悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

格さん
「うわー!うわー!」

光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう!」

悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

光圀
「そっちの人たちももういいでしょう!」

助さん
「静まれぃ!静まれぃ!!」

格さん
「(フラフラになって、悪人の方向にいんろうを見せながら)この紋所でお馴染みの水戸黄門です!!」

光圀
「惜しい!!

 いんろうはちゃんと見せられてるけど、セリフが違う!!」

格さん
「(横になりながら)ダメだ・・・。

 すっごい回された。」

光圀
「大立ち回りお願いしてるの格さんだけど、終始回されてるだけだよ?

 それでいんろうのテンションになるの?」

格さん
「いんろうのテンションにはなります。」

光圀
「なるんだ。」

格さん
「じゃあ大立ち回りお願いします。」

光圀
「やるの?結局。」

助さん
「(光圀の耳元で)静まれぃ!!」

光圀
「びっくりした!!

 なんで今それ言ったの?」

助さん
「すみません。

 静まれぃのテンションだったので。」

光圀
「静まれぃのテンションって何?

 なに、この2人。

 テンションコントロールできないの?」

格さん
「ご老公。

 大立ち回りのきっかけお願いします。」

光圀
「今になって両サイドの2人が扱いづらい人間だって気づいたわ。

 では、助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!!」

助さん格さん
「やー!!」


(助さん、格さん、悪人たちと戦っている)


悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

格さん
「うわー!うわー!」

光圀
「助さん、格さん、もういいでしょう!」

悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

光圀
「はい、やめて!!」

悪人たち
「ヘイヘーイ!ヘイヘーイ!(格さんを回す)」

光圀
「はい、ストップ!!」

助さん
「静まれぃ!静まれぃ!!」

格さん
「(悪人たちにいんろうを見せながら)毎度お馴染み流浪の番組、水戸黄門でございます。」

光圀
「違う!!

 毎回の旅をしてるから『毎度お馴染み流浪の番組』ではあるけど!」

助さん
「静まれぃ!!静まれぃ!!」

光圀
「もう静まってるよ!」

助さん
「静まれぃ!!」

光圀
「お前が静まれぃ!!」

助さん
「・・・。」

光圀
「静まった?」

助さん
(うなづく)

光圀
「そして格さん、なんで毎回回されるの?

 時代劇なのに私言っちゃったよ、『ストップ!』って。」

助さん
「(光圀の耳元で)静まれぃ!!」

光圀
「ビックリした!!

 もうヤなんだけど!

 この2人と旅するの。」

格さん
「ご老公、喜んでください!」

光圀
「なに?」

格さん
「今、いんろうのテンションです!」

光圀
「あ、そうなの?」

助さん
「私も静まれぃのテンションです!」

光圀
「私がお裁きをするテンションじゃないんだけど。」

格さん
「ちなみに由美かおるはお風呂のテンションです。」

助さん
「八兵衛はうっかりのテンションです。」

光圀
「なんだ。

 我々はテンションだけで動いてる一行なのか!」

 

 

 

 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

格さんが疲れすぎて、いんろうを出す向きを間違える、というアイディアから広げていきました。

格さんの間違いセリフはちょうどいいものが見つかったと思います。

 

【上演メモ】

人数:4人以上

光圀

格さん

助さん

悪人たち

 

所要時間:4分~5分
上演難易度:★★☆☆☆
備考:立ち回りはたくさん人がいたほうが派手ですが、少な目でも演じることは可能です。

 

【過去コントを5本チョイスしました。こちらもどうぞ。】

【お題コント】履歴書
【コント】本能寺の変#2
【コント】白ヤギさんと黒ヤギさん
【コント】ルターとルソー
【お題コント】サザエさん#2

 

 

 

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今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。

 

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