#5のコントですが、独立しているので、

#1~#4を読んでいなくても楽しめます。

 

ちなみに、#1はこちら

#2はこちら

#3はこちら

#4はこちら


(ランプが置いてある)



(ランプを手に取りこすり始める)

ランプの魔人
「(ランプから出てくる)わたくしはランプの魔人。
 お呼びでございますか?ご主人様。」


「はい、呼びました!」

ランプの魔人
「それではあなたの望みを3つ叶えて差し上げましょう。」


「はい、それでは・・・(パンフレットを並べ始める)」

ランプの魔人
「・・・?」


「えーとですね。
 今回なんですけれども、お客さまのニーズに合った保険をご用意させていただきました。」

ランプの魔人
「ん?ん?ん?ん?ん?」


「こちらが総合疾病保険『みっつのねがい』。」

ランプの魔人
「ご主人様?」


「こちら八大疾病に対応した保険となっておりまして・・・。」

ランプの魔人
「ご主人様!」


「はい?」

ランプの魔人
「・・・保険の営業の方?」


「はい!」

ランプの魔人
「営業の方・・・。」


「続けますね。」

ランプの魔人
「ん?」


「こちらがワンランクアップして、
 事故による入院にも対応した保険『まほうのじゅうたん』。」

ランプの魔人
「ご主人様?」


「こちら入院が決まった時点で一時金として10万円が支給されまして・・・。」

ランプの魔人
「ご主人様!」


「はい。」

ランプの魔人
「あの・・・入りません。」


「ええっ?!」

ランプの魔人
「そういうの必要ないんで。」


「でも・・・、顔色悪いですよ。」

ランプの魔人
「顔色は悪いですけど、ランプの魔人はこれがスタンダードなんです。」


「お願いします。
 今月まだ契約を取り付けられてなくて・・・。」

ランプの魔人
「だからって、ランプの魔人にまで営業活動するってどれだけ追い詰められてるんですか!」


「話だけでも聞いていただけませんか?」

ランプの魔人
「いやです!」


「パンフレットだけでも!」

ランプの魔人
「結構です!」


「お願いします!」

ランプの魔人
「必要ないですから!
 あと、ランプの口を指でふさぐのやめてもらえますか?」


「契約してくれたら、指をどけます!」

ランプの魔人
「うわ、きったね!」


「こちら、さらにランプアップして自転車事故などにも対応した最上級の保険『ジーニーのように』。」

ランプの魔人
「だから、営業進めるなって!」


「さぁ、どれにしますか?」

ランプの魔人
「どれも入らないです!」


「入らないんですか。」

ランプの魔人
「必要ないですから。」


「わかりました・・・。」

ランプの魔人
「物分かりがいいですね。
 では、指をどけて・・・。」


「ひとつめの願いだ!保険に入れ!!」

ランプの魔人
「きったね!!きったね!!
 ノルマ達成のために願い使いやがった!!」


「では、この『ジーニーのように』にご契約ということで。」

ランプの魔人
「しかも、一番高いやつ選びやがった!!」


「本日、実印はお持ちですか?」

ランプの魔人
「持ってねぇよ!!
 ランプの魔人、実印持って出てこねぇよ!!」


「あ、こちらの保険なんですが、
 ご家族の方にも保険が適用できるオプションがあるのですが・・・。」

ランプの魔人
「いらないよ!」


「いらないんですか・・・。」

ランプの魔人
「家族いないから!
 見たことないでしょ?
 俺がカミさんとセットで出てくる画!」


「わかりました。」

ランプの魔人
「危ない危ない・・・。
 変なオプションまでつけさせられるところだった。」


「ふたつめの願いだ!オプションをつけろ!」

ランプの魔人
「最悪だな!!
 独身魔人相手にファミリーオプション付けやがった!」


「では、オプション付きということで。
 ちなみに本日実印はお持ちですか?」

ランプの魔人
「だから、持ってねぇよ!」


「あ、今キャンペーン中でして、お友達を紹介すると、
 保険料が10%キャッシュバックされるのですが・・・。」

ランプの魔人
「紹介する友達いねぇよ!!」


「みっつめの願いだ!友達紹介しろ!!」

ランプの魔人
「逆に聞くけど、あんたの3つの願いそれでいいの?」


「お一人で構わないので。」

ランプの魔人
「(スマホをいじりながら)前のご主人様に保険勧めておいた・・・。」


「ありがとうございます。」

ランプの魔人
「(スマホを見ながら)『そういうアフターサービスもしてるんだ』って返信来た。」


「まぁ、そうなりますよね。」

ランプの魔人
「さぁ、3つの願いは叶えました。
 指をどけてください。」


「わかりました。
 契約もしていただきましたし、こちらとしても大満足です。」

ランプの魔人
「こっちは全然満足してないけど・・・。」


「アレ・・・?」

ランプの魔人
「どうしました?」


「指が抜けなくなりました。」

ランプの魔人
「はぁ?!」


「(ランプを振り回している)ふんっ!ふんっ!」

ランプの魔人
「・・・抜けませんね。」


「(ランプが指にハマった状態で)えっ・・・。こんな状態からでも入れる保険があるんですか?!」

ランプの魔人
「ねぇよ!!」

 

 

 

 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

過去のコントのメモ書きに書いてあった設定を形にしました。

他にない構図のコントになったかなと思います。

 

【上演メモ】

人数:2人

ランプの魔人

 

所要時間:4分~5分
上演難易度:★★☆☆☆
備考:魔人のメイクが大変ですが、それ以外に難しい演出はないと思うので、実演難易度は低めです。

 

【過去コントを5本チョイスしました。こちらもどうぞ。】

【コント】親指姫と一寸法師
【コント】関ヶ原の戦い
【コント】現場検証#2
【コント】聖徳太子
【お題コント】「リサイクルショップ」×「デイサービス」

 

 

 

【コメント募集中】

今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。

 

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