片平
「んー。最初に起きた密室殺人・・・。あの密室のトリックが解けないわ・・・。」
大村
「(部屋に入ってくる)紅葉はん!それ返さんかい!
それはワシの貯金箱でっせ!!」
紅葉
「崑さんのではありません。
これは会社の貯金箱です。」
大村
「会社のゆうたかて、それにお金入れとるの、ほとんどワシやがな!」
紅葉
「(貯金箱を机に置いて)さ、いくら入ってるかしらねー!」
大村
「やめんかい!(貯金箱を取り上げる)」
紅葉
「ちょっと!返してくださいよ!」
大村
「返すも何もあるかい!これはワシのや!」
紅葉
「なんですか、もうケチんぼ!」
大村
「(つまづく)おぉっと!!」
物音
「ガシャーン!!」
大村
「あぁ・・・。ワシの貯金箱が・・・。」
片平
「はっ!」
紅葉
「何、片平さん?!」
片平
「・・・そういうことだったのね!」
大村
「なんか閃いたんでっか?」
片平
「大村さん、ありがとう。
貯金箱が割れるのを見てわかったわ。密室のトリックが。」
紅葉
「さすが片平さんね。
それじゃ、関係者を集めて謎解きね。」
片平
「いえ。まだ、アリバイトリックが解けてないのよ。」
大村
「気長にやるしかないですな。
さて・・・、お金を回収せんと・・・。」
紅葉
「あたしも手伝います!」
大村
「紅葉はんはアカン!
またワシの金をチョロまかすつもりやろ?!
ワシひとりで十分や!」
紅葉
「なによ、ケチんぼ!」
大村
「500円が1枚・・・2枚・・・。」
片平
「んー、どうやってアリバイを確保したのかしら・・・。」
大村
「いつつつつ・・・、貯金箱の破片に気をつけないと・・・。」
片平
「はっ!そういうことだったのね!」
大村
「何かわかったんでっか?」
片平
「大村さんが割れた貯金箱からお金をとる様子を見て、トリックがわかったわ。」
紅葉
「何よ、さっきから崑さんの動きばかりがきっかけになって・・・。
あたしも事件解決のきっかけになりたい!」
片平
「それにしても、あのダイイングメッセージにはどんな意味が・・・。」
紅葉
「あ、まだ解けてない謎があるのね。
あたしの出番だわ。
なにかそれっぽい動き、それっぽい動き・・・。
あ、片平さん、おだんご食べます?」
片平
「あ、ありがとうございます。」
紅葉
「(戸棚から団子を出す)はい、みたらし団子です。どうぞ。」
大村
「あ、ワシも・・・。」
紅葉
「崑さんのはないです。」
大村
「根に持っとんのかい!
ええよええよ!お茶汲んでこよ!(給湯室に行く)」
片平
(団子を食べる)
紅葉
(団子を食べる)
片平
「んー・・・。」
紅葉
「あ、あー!あー!タレが!
タレが口の周りについたー!」
片平
「(紅葉を見る)・・・。」
紅葉
「タレがー!タレがー!」
片平
「(紅葉を見る)・・・。」
紅葉
「タレがー!口の周りにー!」
片平
「(考え込む)このダイイングメッセージにどんな意味が・・・。」
紅葉
「ダメ?こんなにもきっかけを与えてるのに。」
大村
「(給湯室から出てくる)お茶っぱキレとるやないかい!!」
片平
「はっ!そういうことか!」
紅葉
「何でまた崑さんきっかけで閃くのよ!」
片平
「大村さん、ありがとう!(親指を立てる)」
大村
「なんてことないわ!(親指を立てる)」
紅葉
「あたしも役に立ちたい!
謎を解くきっかけになりたい!」
片平
「でも、まだ凶器の謎が解けてないわ。」
紅葉
「まだ謎あるのね。
まだチャンスあるのね。」
片平
「んー。凶器の謎か・・・。」
紅葉
「(ベリーダンスを踊る)見てー。片平さんー。
このダンスを見て思いついてー。」
片平
「(紅葉を見ている)・・・。」
紅葉
(踊り続ける)
片平
「(紅葉を見ている)・・・。」
紅葉
(踊り続ける)
片平
「・・・紅葉さん。」
紅葉
「はい!!」
片平
「・・・気が散る。」
紅葉
「なんでよ!
山村家一子相伝の踊りなのに!!」
大村
「ひっく!(しゃっくりをする)」
片平
「はっ!そういうことか!!」
紅葉
「しゃっくりしただけで?!
何を閃いたの?!」
片平
「大村さん(親指を立てる)」
大村
「ひっく!(親指を立てる)」
片平
「でも、動機がわからない・・・。」
紅葉
「謎だらけね、この事件。
動機がわからないのにアリバイがあるって、普通容疑者から外していいレベルよ。」
片平
「んー・・・。」
大村
(席を立とうとする)
紅葉
「崑さん、何もしないで!
ここはあたしが閃かせるから。」
大村
「ワシの会社やのに、自由に動けんのかい!(席に座る)」
紅葉
「(片平の前に巻物を広げる)見て、片平さん。
これ、山村家の家系図。・・・どう?」
片平
「んー・・・。」
紅葉
「ここ、紅葉。どう?」
片平
「んー・・・。」
紅葉
「あと、ここが美沙。どう?」
片平
「んー・・・。」
紅葉
「家系図見せてもダメなの?!
山村家の家系図よ?!」
片平
「んー・・・。」
物音
「パリーン!(突然、大村のメガネが割れる)」
片平
「そういうことか!!」
紅葉
「何が起きたの?!
何もしないでメガネが割れるって何?!寒暖の差?!
そんな荒技されたら、そりゃ何か閃くわよ!!」
片平
「・・・紅葉さん。」
紅葉
「はい?!」
片平
「・・・うっとうしい。」
紅葉
「うっとうしいって言われた・・・。
日本を代表するバイプレイヤーのあたしが・・・。」
大村
「あれ・・・ワシのアレ・・・どこや・・・?(部屋をウロウロする。)」
片平
「(ウロウロする大村を見ながら)あー気づく。バンバン気づく。スッゴい気づく。」
紅葉
「何でそんなに気づくのよ!
メガネが割れたおじいさんが部屋をウロウロしてるだけなのに!!」
大村
「どこ行った・・・?
さっき見たハズやけど・・・(部屋をウロウロする。)」
片平
「(ウロウロする大村を見ながら)わー、どんどん真相が見えてきた。」
紅葉
「どういうこと?二人の間で何が起きてるの?」
大村
「あった!!(オロナミンCを手に取る)」
片平
「真相がカンペキにわかったわ!!」
紅葉
「ちょっと待って!
私も負けていられない!!
見て!片平さん!!パントマイム!!(壁のパントマイムをする)」
片平
「んー・・・。(紅葉をじっと見ている)」
紅葉
「(エスカレーターのパントマイムをする)・・・どう?」
片平
「んー・・・。」
紅葉
「(綱引きのパントマイムをする)・・・こんなあたし、どう?」
片平
「・・・あ!」
紅葉
「閃いた?!」
片平
「・・・紅葉さん。」
紅葉
「はい!!」
片平
「閃いたこと、全部忘れた!」
紅葉
「なんでよ!!(地団駄!!)」
何てことない行動で事件の真相に気づくシーン、いろんなミステリーでありますが、そこにスポットライトを当てたコントです。
ある2時間ドラマを元ネタにしてるので、元ネタを知ってる方は前回のコント同様、画がイメージしやすいのではないかと。
人数:3人
片平
大村
紅葉
所要時間:4分~5分
上演難易度:★★★★☆
備考:メガネが割れるシーンは実現不可能かつ、舞台ではわかりにくいです。
また、オロナミンCはわかる人にしかわからない上に演者ありきのネタなので、ここも実演するときは使えないと思います。
後半は大きく差し替える必要がありそうです。
【コント】自由研究#3
【コント】はなさかじいさん
【コント】黄門さまのお裁き
【コント】訪問販売
【コント】何か出してと言ったばっかりに
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