Vol.515 職人魂はどう思うのか?大塚ローテック | アスティアのひとりごと

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ヤフーブログからの続編としてロレックス、チュードルなど腕時計中心のブログです。またの名を 続・ミルガウス増殖計画

知る人ぞ知るというやつなのだろう。

大塚ローテックという会社が造る時計がある。

 

拝読させていただいているブログフレンドの記事ではじめてそんな時計があることを知りました。

カスタム時計が好きな僕が思うのは、その成れの果てが自分で時計を作る職人なのかなって…。

自分にはできないけど、やってみたいという願望があるのでこういう人は憧れであります。

 

 

見た目は突拍子のないものばかりで、基本は時間が簡単に認識しやすくというのが前提になると思うのだが、変なものばかり…。

 

 

水道のメーターののぞき窓みたいな形をしていたり、

 

 

顕微鏡のレンズのような配列だったり、

人によって見え方が違うロールシャハーテストみたいに感じます。

 

今まで時計を結構な数見てきてさらに変わり物好きな僕ですら「これ異常」って判断をしてしまうデザイン尖りまくった時計です。

注:ケースはなめらかだよ(^^;

 

 

 

作者は”昔あったシルエットという懐かしさを時計にしてしまう”という今までにない時計を目指したいのかな?と考えてしまいます。(2つの時計を見ただけであり、製作者のコラムなどを読んでいないので勝手な解釈です)

汎用のムーブメントだけではあんな針の生え方に対応できないので細部までカスタムがかかっていて、この御仁の時計からは力強さとこだわりのある時計愛を感じます。とても好感が持てます(^^

 

常識を覆したい、楽しくも新しい時計の姿を思い描いたものを作りたいという気持ちで製造を進められたのかなと思うと、とても共感できます。

 

が、同時に嫌悪感も持つ存在でもあります。

 

 

なんでだろう?よくわかりません。

僕は技術者でもないし、デザイナーでもないし、ただ時計を愛する一員という”仲間”だというのに。

けなすつもりではなく、憧れがあり、応援したいと思う気持ちもあるのに。

 

 

・時計版バンクシー?周囲の持ち上げ方(時計の性能に値しない高い評価)がえげつないから?

・才能への嫉妬?

・壊れにくさと整備のしやすさと視認性という作り手と使い手の双方の想いや時計の歴史を踏みにじっている気がすること?

 

原因がわかりません…。

 

「理由なき不快感」

 

がぬぐえず、この時計への評価が正当ではないと自覚しておりますので特に申し上げることはありません。

 

 

 

しかし、才能に共感して購入希望した方ばかりではないのが見え見えで、ネットフリマの価格が掲載されてある画像なんて定価の三倍のようです。

 

 

製作者はこれをどう感じるのだろうか?

 

 

僕が製作者だったら…と考えると、受け手が色々と自分の作品を考え意見を述べてくれる事はありがたいと感じるし、自分の生み出したものがどうであれ人目に映る機会が広がるので、喜ばしき事と思うのかもしれない…。

みんなに欲しいと言われるものを造ることができたことに喜びを感じてしまうかな(^^

でも転売時計になっている現状は製作者の本意ではないと思います。『金儲けの道具』扱いだなんて、この時計の製作者さんがちょっと不憫に思えてきます。

 

僕もレトロで無機質なものを眺めて文字盤にするならば…そんなことを考えて練りだしたのは…

 

 

・自動車や電車、飛行機といった乗り物のタコメーター

・電気の配電盤

・団地のドアののぞき窓

・昔の体重計(昭和の銭湯にあるやつ)

・穴の開いた小銭(和同開珎や5円)

・昔のテレビやラジオのチャンネル(丸くて回すやつ)

 

どれかあてはまるものがすでに販売されていたり、今後発売されるのであれば、プロと同じ感性が持てたのかと思ってちょっと嬉しいかもです(^^