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皆さま、こんにちは!

 

白棚線は東北本線白河駅と水郡線磐城棚倉駅を結ぶ

白棚鉄道(大正5年開業)を、

昭和16年に国有化した路線です。

昭和19年に不要不急線の指定を受けて休止されると

線路跡を利用して代行バスが運行を開始。

現在はジェイアールバス関東が

バスの運行を担当してました。

 

これまでのブログで

かつての駅跡を辿りましたが

最後は終点の磐城棚倉(いわきたなくら)駅です。

現在は水郡線の駅でしたよ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

磐城棚倉駅は自分、

10年前に仕事のついでに訪れてました。

その日の駅の様子がこちらです。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

10年前の訪問記もブログにUPしてましたので

チェック頂けると嬉しいです。

 

駅舎を一見した感じは

大きな変化はなさそうでしたが、

駅舎内を覗いて驚きました。

10年前はこんな感じだったのに…

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

知らぬ間に無人化されてたみたいですね。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

かつては「みどりの窓口」を備えてましたが、

Wikipediaによると

6年前の平成30年に廃止されたとのこと。

その後の令和4年に無人化されたそうです。

 

足元のにでっかな観光案内のイラストが描かれ、

一見賑やかな雰囲気に思われますが、

無人化による閑散とした空気には

勝ってませんでしたよ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

さてさて、

ここからは磐城棚倉駅に残る

白棚線の遺構についてです。

磐城棚倉駅は大正5年に開業した駅でしたが、

現在乗り入れている

水郡線が開通したことによる開業ではなく、

白棚線の前身である白棚鉄道が開通したことにより

開業したのでした。

 

水郡線は磐城棚倉駅から

郡山駅方面に大きくカーブしますが、

元からあった白棚鉄道の磐城棚倉駅に

水郡線を添わせるために

こんな線形になったそうですよ。

 

ファンの間では有名な話ですが、

磐城棚倉駅には昭和19年に休止された白棚線の

鉄道時代のホームが残ってました。

水郡線の列車が発着する島式ホームと駅舎の間に

跨線橋が架けられてますけど、

駅舎側の袂をご覧くださいませ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

短いホームがあるのがわかりますかね?

白棚鉄道・磐城棚倉駅

これが白棚線の列車が発着していたホームらしいです。

 

それではこのホーム、

大正5年に白棚鉄道が開業した当時からあるのか思いきや、

そうではないようでして…

 

今ある駅舎が竣工したのは昭和34年です。

それ以前は、白棚鉄道時代の駅舎が

使われていたと思われますが、

今ある駅舎の位置ではなく、

やや手前側、駅前広場付近にありました。

 

下は国土地理院のサイトから転載した

昭和23年撮影の航空写真ですが、

駅舎の位置に注目です。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

現存する跨線橋より

駅舎がずっと手前側にあるのがわかりますかね?

 

昭和34年に竣工した現在の駅舎は

この位置にありました。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

それでは駅舎はなぜ移転したのか?

下は同じ航空写真を”引き”で見たモノですが、

旧駅舎方向に伸びてる線路が確認できます。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

ここの線路のことでしたよ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

この線路こそが

白棚鉄道が開通した大正5年からあるモノではないかと。

昭和7年に白棚鉄道と水郡線が乗り入れを開始すると

両線を結ぶ渡り線が開通。

大正5年からある線路は

磐城棚倉駅の貨物側線に変わったようです。

(写真に留置中の貨車が写ってました)

 

結論から言うと、

磐城棚倉駅に残る白棚線のホームは

大正5年の開業時からあるモノではなく

白棚鉄道と水郡線が乗り入れを開始した

昭和7年に設けられたと見てましたよ。

 

廃止された路線のホームを見るとワクワクが止まらなくなるの、

自分だけじゃありませんよね?

白棚鉄道・磐城棚倉駅

白棚線は廃止されたわけじゃありませんけど。

 

余談ですが、磐城棚倉駅には

昭和7年に水郡線が開通した当時に設けらえた

待合室が現存します。

竣工年が記された建物財産標をチェックくだされ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

水郡線と連絡していた白棚線の

線路跡の現在の様子です。

白棚線の例のホームから伸びていた線路跡ですが…

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

その先は駐車場に変わってました。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

駐車場から線路跡が伸びてた方向を眺めると、

線路跡を転用した道路が

「いかにも線路跡」なカーブを描いてましたよ。

白棚鉄道・磐城棚倉駅

 

鉄道の線路跡をバス専用道に転用した白棚線。

昭和39年に運行を開始した国鉄ハイウェイバスの試作車両や、

昭和37年に試作された道路‐鉄道を直通可能な

アンヒビアンバス(今で言うDMVバス)の試運転が

白棚線で行われたことを最近になって知りました。

現在はバス路線となった白棚線ですけど、

鉄道やバスの歴史に対する貢献度の高さに

驚いてましたよ。

残るバス専用道は一区間のみとなりましたが

いつまでも存続しますように。

 

 

 

 

 

旧国鉄白棚線の線路跡を転用したジェイアールバス関東白棚線の駅跡めぐり

 

白河駅跡(令和6年6月30日)

登町駅跡(令和6年6月30日)

南湖駅跡(令和6年6月30日)

関山口駅跡(令和6年6月30日)

古関駅跡(令和6年6月30日)

番沢駅跡(令和6年6月30日)

磐城金山駅跡(令和6年6月30日)

梁森駅跡(令和6年6月30日)

三森駅跡(令和6年6月30日)

金沢内駅跡(令和6年6月30日)

磐城棚倉駅(令和6年6月30日)

 

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