皆さま、おばんです!
今晩は、先月訪れた指宿枕崎線から、こちらの駅の謎解きネタをひとつ。
指宿枕崎線・平川(ひらかわ)駅です!
昭和9年、指宿枕崎線(当時は指宿線)の喜入駅延伸とともに開業した駅でした。
ことの発端は、我が駅趣味のバイブルである宮脇俊三先生の著書からです。
昭和58年に刊行された「国鉄全線各駅停車 九州720駅」の平川駅の項に、
こんな記述があったのですよ。
「以前はホームが道路によって二分されていたが、
現在は立体交差によりホームが1本につながった」と。
この文章を見た自分、ホームが二分されていた時代の遺構を見たくて
駅構内を必至になって見て周ったのですが…
立体交差化された道路(国道226号線)は確かにありましたけど、
この辺りを見ても、ホームが分断されてた形跡は見つかりませんでしたの。
というか、この辺りに道路があった形跡すらありませんし…
平川駅にあるホームは1本だけ。
先生の記述に間違いがなければ、
このホームのどこかに切れ目があったはずです。
ホームの謎は解けぬまま、自宅に戻ってきちゃったのですが、
古い航空写真を見たら愕然としちゃいましたよ。
こちらは昭和23年に撮影された航空写真ですが…
昭和23年の時点で国道の立体交差化は完了しているのですが、
写真を見るとホームは立体交差側ではなくて、駅舎の手前側、
瀬々串駅寄りにあったっぽいのです。
これじゃ、ホームの切れ目の形跡なんて見つかるわけがありませんって。
ホームを二分していた道路は、
現在も存在する平川小学校から延びるこの道。
以前は平川駅の構内踏切だったのではないかしら?
踏切から反対側を見る。
「スマイルロード」の愛称を持つこの道路は、
航空写真が撮影された昭和23年時点では無かったようですね。
踏切の向こう側に怪しげな土台が残ってますけど、
これこそが、二分されていたホームの片割れだったのではないでしょうか?
国道を立体交差化して出来た空き地にホームを移設、
1本のホームに変ったと推測したのですが…実態はいかに!
平川駅を徘徊している最中に山川駅行の列車が到着しました。
ホームの有効長が短いので、2両編成の列車でも道路橋の真下に停車します。
ホームが移設される以前は、列車はこの辺りに停車していたのかな?
こんな謎解きが楽しめるのも駅趣味の面白さ。
う~ん 止められませんわ!
↑(鹿児島中央駅方面)
平川駅(平成28年5月17日)
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