「テクニカラーの女王は誰なのか?」ということなのだが、この記事を書くために調べる前の認識は「テクニカラーの女王はロンダ・フレミングでモーリン・オハラもそのように呼ばれることがある」というものだった。
検索すると次のような女優がヒットする。順番は生年月日順。
- マリア・モンテス(1912年6月6日-1951年9月7日:39歳)
- モーリン・オハラ(1920年8月17日-2015年10月24日:95歳)
- ヴァージニア・メイヨ(1920年11月30日-2005年1月17日:84歳)
- ロンダ・フレミング(1923年8月10日-2020年10月14日:97歳)
マリア・モンテスはご存じないかもしれない。当時はまだモノクロ映画が多いが、カラー映画率が高いのはマリア・モンテス。
マリア・モンテスはドミニカ生まれの女優で、彼女を主演にした外国を舞台にしたカラー映画が多く作られた。ジョン・ホールとの6作の共演がよく知られている。ストーリーは概ね単純。
「(1944)コブラ島の女/Cobra Woman」は彼女の映画としてはストーリーが複雑で、しかも二役。二役となったマリアが善と悪に別れて戦う。
モーリン・オハラはアイルランド生まれの有名女優で気が強い、あるいは気性が激しい女性を演じている。私が見た範囲では悪役はしていない。
推薦作は多いが「モーリン・オハラ名作劇場」にまとめてある。
ヴァージニア・メイヨは概ね可愛い役が多いが、わりと癖のある役も演じる。
「(1949)真夏の曲線美・脚線美/The Girl from Jones Beach」。美女の絵ばかり描いている画家のランドルフ(ロナルド・レーガン)は、今まで描いた美女の美点ばかりを集めた「ランドルフ・ガール」という絵を描いた。だが知人に見せると、それと同じ美女がいると言われて会いに行く。
ロンダ・フレミングも全般においては、気が強くて爽やかな女性を演じている。だが悪役もしていないわけではない。
出演映画を見ていると、さすがにきれいな画像が多い。「ロンダ・フレミングがきれいな映画」。
女王役を二作で演じている。「ロンダ・フレミングが女王の映画」。
さて、これらは日本語情報である。
英語情報を検索してみるとテクニカラーの女王は、マリア・モンテスとロンダ・フレミングのみが出てくる。この点が今回調べて気がついた点である。
モーリン・オハラやヴァージニア・メイヨは登場しない。この二人を好きな日本人が「テクニカラーの女王」と言っているものと思われる。
日本人の我々が英語の情報を受け入れなければならないという法則はないのだが、ともかく英語情報では、そのようになっている。
一応の結論としては「テクニカラーの女王はマリア・モンテスとロンダ・フレミング」ということになつた。
マリア・モンテス「(1944)コブラ島の女/Cobra Woman」

モーリン・オハラ「(1950)コマンチ族の怒り/Comanche Territory」

ヴァージニア・メイヨ「(1949)真夏の曲線美・脚線美/The Girl from Jones Beach」

ロンダ・フレミング「(1949)アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー/A Connecticut Yankee in King Arthur's Court」
