大富豪のエルネストとアメリカ人のサンドラが結婚して別荘に来た。だがエルネストは失踪した。
後ほどエルネストが戻ってきた。サンドラは「エルネストではない」と主張したが、他の人々はエルネストであると反論した。
製作年:1969,原作:Piege Pour un Homme Seul(Robert Thomas),脚本:David P. Harmon,Henry Slesar,監督:John Peyser
■ はじめに
◆ 登場人物
エルネスト・デ・カルディ(Joseph Lenzi)
エルネスト・デ・カルディ(チェザーレ・ダノーヴァ)
サンドラ・ラザム(ジャネット・リー)
フアニート(Juan Elices) 使用人
フレデリコ・カプリノ(エリック・ブレーデン) 弁護士
カルラ(バーバラ・スティール) エルンストの妹
セビージャ警部(ロッサノ・ブラッツィ)
巡査部長(?)
◆ 補足
本作はエルネストが二人一役となっている。これはめずらしい。ロッサノ・ブラッツィが警部とは、割とイメージが合っていない雰囲気。
せっかくジャネット・リーが出ているのに1969年の映画にしては画面が不鮮明。顔の大写しが多い。
ジャネット・リーは出演作が多いが、なんといっても「(1960)サイコ:モーテル殺人事件/Psycho」で有名。
参考。「他人が知人を偽装する映画」。
■ あらすじ
◆ エルネストとサンドラが結婚した
大富豪エルネスト・デ・カルディとアメリカ人サンドラ・ラザムは、結婚して、スペインのバトレスにある別荘に到着した。
サンドラは別荘の大きさに目を見張った。二人きりになりたいとのことで使用人フアニートを自宅に帰らせた。
二人は酒を飲んでベッドに入った。
真夜中、ロールスロイスが別荘から走り去った。
◆ エルネストは行方不明に
朝になってサンドラはエルネストがいないのに気がついた。だがサンドラは、そのまま過ごした。
数日後サンドラは地元の警察署に行って「エルネストがいない」と訴えた。
それを受け付けた巡査部長はセビージャ警部に報告した。
セビージャは「エルネストは女性を口説いて、すぐに別れる」と説明し、エルネストの弁護士フレデリコ・カプリノに連絡した。
カプリノに聞けば、エルネストの妹のカルラに連絡が取れると付け加えた。
◆ エルネストは戻ってきたが、
しばらくしてエルネストが戻ってきた。だがサンドラは、戻ってきた人物がエルネストではないと主張した。
エルネストは「衝動的に結婚してしまった」と謝った。カプリノが結婚破棄の補償について案を提示するという。
カプリノはサンドラに2万5000ドルを提示したがサンドラは拒否した。
サンドラはフアニートが来ればエルネストが偽者であることを証明できるというが、彼はエルネストを本物といい、サンドラは黙ってしまった。
エルネストはカルラを呼ぶと言う。
◆ デッドロック状態になった
カルラも到着し町のカフェで全員が顔をそろえた。カルラもエルネストが本物であると主張する。サンドラは不満のようである。
カプリノは先の和解案に加えて別荘も加えた。それでもサンドラは拒否した。カプリノはサンドラを「精神病院に入れる」と脅した。
カルラは別荘の話を蒸し返して自分が別荘を所有すると主張した。
サンドラも自分の要求を貫き、話し合いはデッドロック状態となった。
◆ サンドラは逮捕された
セビージャ警部は散歩していたが、森の中でロールスロイスを発見した。別荘に戻ってきたロールスロイスとは同じ車種である。
その中にはエルネストが死んでいた。
セビージャは別荘に向かって、解明した事実を説明した。
サンドラはエルネストを詳細に研究して結婚した。別荘に来て、毒入りのシャンパンを飲ませて、エルネストを殺害して、ロールスロイスに乗せて、森の中に捨てた。
サンドラを疑ったセビージャたちは、偽エルネストを用意して、別のロールスロイスで別荘に送り込んでサンドラを騙した。
サンドラは降参し逮捕されて連行された。
■ 出演作
◆ ジャネット・リー
(1950)暴力行為/Act Of Violence
(1949)ママの青春/Holiday Affair
(1958)黒い罠:凄腕の警部/Touch of Evil
(1962)影なき狙撃者/The Manchurian Candidate
(1954)炎と剣:ヴァリアント王子/Prince Valiant
(1949)ある医師の生きざま/The Doctor and the Girl
(1960)サイコ:モーテル殺人事件/Psycho
(1947)リッシー・アンのロマンス/The Romance of Rosy Ridge
(1953)裸の拍車/The Naked Spur