政府軍と革命軍が争うメキシコ。アイリッシュ・ギャラガーは金鉱を掘っていたが政府軍に奪われた。
アイリッシュは革命軍に助けられた。革命軍を支援するために、また金鉱山に向かう。
製作年:1953、監督:Budd Boetticher、脚本:Kay Lenard、James E. Moser、原作:Gerald Drayson Adams
■ はじめに
登場人物(キャスト)
アイリッシュ・ギャラガー(ヴァン・ヘフリン)
マルコ(Mario Siletti) アイリッシュの相棒
アルトゥーロ・トーレス(Rodolfo Acosta) 革命軍のリーダー
ラケル・ノリエガ(ジュリー・アダムス)
トマス(Pedro Gonzalez) 革命軍メンバー
パスケル・オロスコ(Noah Beery Jr.) 別の革命軍部隊のリーダー
ペレス神父(Antonio Moreno)
パコ・ルイス大佐(George Dolenz) 政府軍
エレナ・ノリエガ(アビー・レーン) ラケルの妹
■ あらすじ
◆ メキシコの情勢
1910年ころのメキシコ。政府軍と革命軍が戦い、情勢は混沌としていた。
政府軍のパコ・ルイス大佐は自身の権力を利用して私腹を肥やしていた。
当地ではアルトゥーロ・トーレスが指揮する革命軍部隊と、パスケル・オロスコが指揮する革命軍部隊が活動していた。
◆ 金鉱を掘り当てたが、
アイリッシュ・ギャラガーは相棒のマルコとともにメキシコで金鉱を掘っていた。
ようやく有望な鉱脈を掘り当てたところである。
だがルイス配下の部隊に襲撃された。作業小屋や設備は破壊され、多くの労働者が殺された。マルコも死亡した。
アイリッシュは追われて荒野を逃げ回った。
◆ 革命軍に助けられた
いよいよ追い詰められた時、岩山の陰から武装集団が現れて、ルイスの部隊と対峙した。
両者は激しい戦闘を繰り広げたが、政府軍は撤退した。
武装集団は革命軍であり、その部隊を指揮していたのはラケル・ノリエガという女性だった。
ラケルは左肩を撃たれて負傷した。
◆ 革命軍の根拠地に行く
アイリッシュは革命軍の根拠地に連れていかれた。アイリッシュを「処刑すべし」という声が上がったがラケルは反対した。
だがラケルは傷の痛みで気を失い倒れて気絶した。
アイリッシュはナイフを使ってラケルの肩から銃弾を取り出した。ラケルはしばらくして恢復した。
二人は話すようになった。ラケルの妹エレナが行方不明で探しているとのこと。リーダーのアルトゥーロとラケルは恋人同士である。
◆ フアレスを攻撃する
アイリッシュは根拠地から出ていくことになった。目隠しをしてラケルが送っていく。目隠しをすのは、根拠地の場所が暴露されるのを防ぐためである。
その間に根拠地にオロスコが訪ねてきた。オロスコは次のような提案をする。
オロスコの部隊が戦略上重要なファレスを攻撃するが、その前にルイスの部隊を攻撃してくれ。必要な武器は国境地帯で受け取ることができる。ライフルが200丁で5000ドルが必要。
アルトゥーロはそんな金はないと返事。オロスコは立ち去った。
◆ 二人は捕らえられた
さてアイリッシュとラケルは町まで来た。ここで別れた。ラケルはペレス神父の教会に向かった。神父からエレナはルイスと一緒にいるという情報を得た。
アイリッシュはメキシコシティ行きの列車に乗ろうとする。だが町には自分の手配書が張られている。
ルイスの兵士がうろうろしているので逃げ出した。それを見たラケルが助けようとするが、二人とも捕らえられた。
◆ 二人は助けられた
二人は牢に入れられた。鉄格子を間にして話す。「アルトゥーロは変わってしまった」というような話をする。今では戦う意欲を失って自分の利益を追求しているとのこと。
仲間が助けに来た。屋根に上り天窓から拳銃をロープで下ろした。
警備員に見つかったが警備員を倒した。仲間が牢の壁を破壊し、二人は逃げ出した。ルイスの兵士との間で銃撃戦となる。
アイリッシュは空の馬車を斜面から走らせて、敵の兵士に突っ込ませた。
◆ 金(キン)で武器の代金にする
二人は酒場に来た。革命軍のアジトになっている。
オロスコが現れた。アルトゥーロに話したことをラケルに言う。アルトゥーロが作戦に乗らないからである。
ラケルはオロスコの話に同意するが、やはり5000ドルの目途が立たない。
二人は根拠地に戻った。ラケルはアルトゥーロを説得したが無駄であった。
ここでアイリッシュが「自分の金鉱山を襲撃して金(キン)を強奪して武器の代金に」との提案をした。
アルトゥーロはラケルやアイリッシュと対立して出て行った。二人が仲良くしているのが気に入らないらしい。
ラケルは「あなたと組むわ」とニッコリ。
◆ アルトゥーロは裏切り、根拠地は攻撃された
ルイスの駐屯地。エレナはルイスに「軍を辞めて二人で暮らしましょう」という話をしている。
そこになんとアルトゥーロが来た。裏切りである。そして革命軍の根拠地の場所を教えた。自分とラケルの命は保証してくれとの条件をつけた。
根拠地。夜だが見張りが警戒をしている。アルトゥーロがルイスの部隊を導いてきた。
ルイスの部下が忍び寄ってきて、見張りをこっそりと倒していく。
それからルイスの部隊が突撃してきた。不意を突かれて戦闘は不利となる。
◆ 家族が見せしめで殺された
ラケル、アイリッシュと少数の部隊はペレス神父の教会まで逃れて来た。負傷者の手当てをしてもらう。
教会から外をみていると、ルイスの兵士が革命軍メンバーの家族を捕らえて、見せしめに処刑をしている。
メンバーは怒って飛び出そうとするが、それでは思うツボなので、必死で止める。
神父は「これでみんながルイスと戦う気になった」と励ました。
◆ 金塊を持ち出した
金鉱山には今ではルイスの部隊が警備をしている。
ラケルやアイリッシュが率いて革命軍が忍び寄る。
中を通っている水路の上流からガソリンを流す。火をつけた。ガソリンが燃え上がり、設備や小屋が燃え上がる。現場は大混乱。
ラケルが金(キン)を保管している小屋に忍び込んで三袋を持ち出した。
◆ ラケルが捕らえられた
国境。武器の受け渡しをする。ラケルが金(キン)を渡す。アイリッシュが武器の箱を開けて中を確認する。
武器を引き取って二台の荷馬車で運んでいく。
だがルイスの部隊が来て追撃された。
ラケルはひとりで別方向に馬を向けた。追跡部隊は誤解してラケルを追いかけた。
荷馬車は追跡を逃れた。だがラケルが捕らえられた。
ラケルはルイスの前に引き出された。エレナもいる。これからオロスコの部隊を襲撃する。
用済みとなったアルトゥーロはルイスに撃たれた。
部隊はファレスに向けて出発した。ラケルもエレナも一緒である。
◆ ルイス部隊は金鉱山を通過する
革命軍の前に撃たれたアルトゥーロが現れた。ルイスに裏切られたからである。
ルイスの部隊がファレスに向かい、オロスコの部隊を襲撃することを告げた。アルトゥーロは死亡した。
アイリッシュは対策を考えた。
ファレスに行くには金鉱山を通過する。そこで襲撃することにした。
◆ 金鉱山でルイス部隊を襲撃する
革命軍は金鉱山に到着し、爆薬を何か所にも仕掛けた。爆薬から導火線を引く。
革命軍は金鉱山を取り巻く茂みに隠れる。
ルイスの部隊が近づいてくる。タイミングを見計らって導火線に火をつけた。
ルイスの部隊の周りで爆薬が次々と爆発。大爆発でルイスの部隊は大混乱する。
部隊が立ち往生したところで、革命軍が周りから一斉に銃撃。
銃撃戦の最中にアイリッシュは馬車に近づいてラケルを助け出した。
アイリッシュとルイスは馬車の上で格闘。たまらずルイスは逃げ出したが、トマスに撃たれて死亡した。
一方でオロスコの部隊はファレスを攻撃して勝利を収めた。
「金鉱山はいらないの?」と聞く。「もっと大事なものが」と答えて、二人はキス。
■ 出演作
◆ ヴァン・ヘフリン
(1940)カンザス騎兵隊/Santa Fe Trail
(1946/呪いの血/マーサの奇妙な愛情/The strange love of Marth Ivers
(1949)三銃士/The Three Musketeers
(1953)シェーン/開拓農家と牧場主+殺し屋の対決/Shane
(1959)コルドラへの道/They Came to Cordura
(1965)偉大な生涯の物語/The Greatest Story Ever Told
(1965)駅馬車/Stagecoach
(1950)暴力行為/Act Of Violence
(1951)不審者/The Prowler
(1942)ギャングとの闘い/Kid Glove Killer