東京建築祭の話も、やっと終章。

 

ダンジョン感満載のこちら、意識したのはダンジョンではなく、

南イタリアとのこと。

言われてみればアルベルベッロのイメージと重なる?(行ったことないけど)。

 

この扉は潜水艦で使われているものだそう。

やはり堀商会の取扱品です。

 

 

 

天井にあるこの金網は、かつて防犯用に事務所の扉前に設置されていたものを転用。

オブジェとしてうまく再利用しています。

 


 

 

驚いたのはこれ。

金色の線はいかにも、、、、

そう、金継ぎでした。

ひび割れた部分に金継ぎしたもの。

工事の一環で行ったわけではなく、このビル内でワークショップがあり、

その際に試みたといいます。

洒落でやってみましたといった具合。柔軟な発想。

 

 

テナントはそれぞれの部屋の特徴を生かして

それぞれうまく使いこなしていました。

こちらは網代天井などにマッチする色合いの家具を入れています。

 

 

南イタリア風味の部屋に入っていたのはファッション系のテナントさん。

 

 

独自コンセプトがあって、水・天球の動きを意識した世界観を

プレート式の装飾に盛り込んでいました。

このテナントさんはビルの装飾にも貢献している模様。

 

 

 

1F部分にあった粋なドレスのようなオブジェ(写真左)は

こちらの作品のようでした。

 

 

 

さて、その後は地下へ。

先に気になっていた1F部分の明り取りが、内部でどうなっているのかが解き明かされます。

 

 

 

1Fの壁際は地下のスペースに一部食い込んでいます。

先日Wordで描いたあの図のとおりの構造でした。

地下から見るとこんな感じ。

室外機があるこの場所は、1Fのバンク(ソファ)として使用されている部分。

 

 

ほのかな光が地下に差し込みます。

地下を防空壕として開放していた時期があり、その際に地下のガラス天井は

覆われたとのこと。

地下のどの部分が具体的にガラス天井になっていたのか不明ですが、

地下から1Fがのぞけるのはまずいので、となるとこの明り取りの上部がガラス張り

だったのかなぁ?

ここなら上を人が通ることはなく、当時はソファ使いもされていなかったと思われ。

 

 

そのほか、天井はというと、覆う処理のされた箇所と、

 

 

パイプむき出しの部分がありました。

 

 


伝統と革新のハーモニーを堪能しました。

 


 

 

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