このところ展覧会の話をさしはさみましたが、東京建築祭の話題に戻ります。
期間中、普段入館できない建物が門戸開放する、というのが建築祭の目玉でした。
しかし、いつでも自由に入れる飲食その他商業施設のビルでも、
建築祭の企画として、ロビーなどでパネル展示を行いました。
展示パネルはちょこっと添えられた程度で、それ目当てに行くのは寂しい感じ。
でも、この機会に普段気に留めない意匠などを確認してこよう、という気にさせたので、
効果は抜群だったかも。
たとえば日比谷の国際ビル。
あか抜けないなー、という印象で通り過ぎていたけど、
今回はいろいろなものが目に留まりました。
まずは「国際ビル」の名前の呼び方。
階段には大きく KUNIGIWAの文字。えっ?ここって「クニギワ」と読むの?
と一瞬思いそうだけど、頭上のぶら下がりタグにはKOKUSAI Bldg.となっています。
「クニギワ」?「コクサイ」どっち?
外側もしかり、
左側にはKUNIGIWAの文字。右には国際ビルヂング文字の下にKOKUSAI BUILDING。
なんとなくわかってきました。
ビルディングとして呼ぶときはコクサイビルのよう。
正確な回答は:
地下1階は飲食街「KUNIGIWA(クニギワ)」。※ビル名は「コクサイ」と読む。
bb-building.net/tokyo/deta/1512.html
ということらしいです。
(そういえば以前そんな話を聞いたのを思い出しました。すっかり失念していたけど。)
このビルのトレードマークは、赤・緑、青などの四角いマス目の模様。
床に、壁に、ガラスにぺたぺたこれがついています。
入り口のガラスも、この意匠をもじっているようです。
さらに微細なモザイクを使った模様も特色です。
エレベーターホール部分。
丸みを帯びた角の処理が独特です。
壁面は大判のタイル?使いです。
面白いプロジェクトとして、「開拓」というのがありました。
魚拓もどきの拓取りを、ビル内のあちこちで試みていました。
ビルのタグや郵便シューター、施設郵便箱など。
一番下の2枚は、1F部分と2F部分。
1Fにいると頭上に色ガラスが見えます。
2Fに上がって見ると、このように手すりとして使用されているものでした。
ちょっとあか抜けない模様があちこちにぺたぺたくっついている国際ビル。
1966年竣工で、設計は三菱地所とのことです。
東京建築祭4 床に大穴を開けて作った階段が壮観 安井建築設計事務所