貸し船屋のジョーは、夜遅くに家に帰ると妻のファビエンヌから無言電話があったと聞く。 ジョーはかかってきた電話に出ると、ファビエンヌに2階に行くよう言う。2階に上がったファビエンヌは、物音を聞き1階に降りると、見知らぬ男がジョーを殴り倒していた。その男はジョーの知り合いだという。ジョーは目を覚ますと、隙を見せた男を殺す。そして、ファビエンヌと死体を崖に捨てに行った。家に帰ると、ロス、カタンガ、ファウストがいた。その3人と殺した男は、ジョーが刑務所で出会った脱走仲間だった。ロスらはファビエンヌと娘のミシェールを人質にとり、裏切って逃亡したジョーに借りを返す意味で、悪事に手を貸すようにいう。
こちらは1970年公開の イタリア、フランス の合作映画になります

「さらば友よ」で ブロンソン の魅力にはまってしまい(アランドロン の方じゃない
のか!?)つい、目に留まった今作をレンタルしてみたのであります 有名で、聞い
た事のあるタイトル、と思ったらそれは 「雨の訪問者」 の方でありまして、今作は、
その公開後に、日本で公開した為、タイトルを勝手に日本で付けた物のようです。し
かし、ブロンソン だからいいや!という事で鑑賞させて頂きました
過去の刑務所仲間(といっても、ジョー は上官を殴り、軍の刑務所に入れられただ
けなのですが) から、自分達の計画している犯罪に ジョー の船と、手を貸して欲し
いと言われます。 妻と娘を人質にとられた ジョー は嫌々手を貸す羽目になるのです
が、、、今作の特徴は、その出来事がほぼ、一日で完結する点でして、人質といって
も、ほとんど行動を、家族で共にするのであります 

監督さんは、初期の 「007」 シリーズを手掛けていた テレンス ヤング という監督
さんでして 娯楽アクション作はお手の物の方で、今作でも男の殴り合いを見せてく
れています 最近のアクション作品の主人公は、あまりにも恰好良くて、強すぎて、
編集によって逆に、アクションが分かりずらい事になってしまっていますが、この時
代ではちゃんと、痛そうな殴り合いを見る事が出来ます 若い人が観ると間延びした
ようにも見えるかもですがね
最大の見所が、後半のカーチェイスであります 普通の乗用車タイプの車ですが、タ
イムリミットに間に合わす為、ジョーが車を走らせるのでありますが、これが意外と
長めに続きます。ブロンソン本人もハンドルを握って走らせているシーンもあり

カットで繋ぐ、というよりもちゃんと走りを見せてくれるので、「危な~い!」と、
スリル満点でございます
ジョー が車で無茶してる時、人質になっている家族は家族で、自ら危機を脱しよう
と、隙を見て逃げるのですが、そこは山の中、追手から逃れようと、山に火を点ける
という暴挙に出ます 今回は、女性も強いのであります(ましてや母親だと
)

最後は結局捕まってしまい、生き残った殺し屋に、銃を突き付けてられ、家族揃っ
て、ジョーのボートで取引先と思われる場所へと向かう事になります
海上を疾走

するボート 操縦席の下にある救命弾を、密かに手に取り、振り返り様に殺し屋めが
けて 「ドーン!
」と発射するのでありました


終わり方は当時の 「007」 の感じがありますが、悪は滅びるのであり、家族は守ら
れるのでした 途中の殺人(正当防衛?とはいえ、、、)という、諸々あるのですが
低予算、娯楽作に免じて良しとしましょう
ほとんどフランス、イタリア 感はありませんが、ベルイマン監督作の常連女優の リ
ヴ・ウルマン が妻を演じていたり、 ジェームズ・メイソン が悪党のリーダーを演じ
ていたりと、不思議なアンサンブルを観る事が出来ます 今度、機会があれば 「雨の
訪問者」 も観たいと思う私でありました
皆さんも興味がわきましたらご覧になっ

てみて下さいませ
では、また次回ですよ~! 

ある世代にはこちらのブロンソンをば 大林宜彦監督作品でありまする
