ダークナイトとか雑記。
ダークナイトについてとかいろいろ。先日、やっと中古でBD版を購入したので再度観直しました。やっぱり最高です。しかしながら、冷静にみると賛否両論ある映画ですよね。確かに今日日のヒーロー物としてみてしまうと、あまりに陰鬱で爽快感に欠けます。・「バットマン」という人物。バットマン=ブルース・ウェインには他のヒーローたちのような派手なスーパーパワーはありません。強いて言えば、非常に裕福な家庭に育ったというところでしょうか。バットマンはヴィランたちと一線を画す為に不殺の誓いを守っています。敵を倒すということをせず、ほとんどの場合は捕まえ警察に引き渡しています。(ほとんどのヴィランがアーカム・アサイラムと呼ばれる精神病院=刑務所に送られる)様々なガジェットを使うことで有名なバットマンですが、彼は銃火器は一切使用しません。バットモービルやバットポッドなどに搭載されてはいますが、障害物の排除や威嚇程度でしか使いません。敵を銃火器で派手にやっつけるということをしないので、画が地味になりがちなのです。そして戦いと同じ、もしくはそれ以上のウエイトで登場人物の葛藤が描かれている点。ノーラン監督は娯楽作としての色が強かった他監督の過去シリーズから打って変わって、この“ダークナイト・トリロジー”をリアリティを追求したものに仕上げました。これも他のヒーロー物とは一線を画すものですね。バットマンに登場するヴィランは誰もが宇宙人や、クリーチャーではなく普通の人間。しかし、だからこそ人間の持つ狂気をまざまざと見せ付けられるのです。・絶対悪の存在ダークナイトではジョーカーが登場し、街を混沌の渦に引き込んでいきます。ただでさえ犯罪、汚職と腐敗が蔓延るゴッサムシティに放たれた狂犬・ジョーカーはバットマンはおろか、その敵であるマフィア達でさえもコントロールできない特異な存在と化していきます。アルフレッドがブルースに「盗賊に奪われた宝石」の話をしていました。「奪われた宝石はいつまでたっても市場に出回ることがなく、探しに行った先で子供達がその宝石の、しかも特大の原石で遊んでいたのを見た。」つまり盗賊は盗み自体を目的とし、宝石は捨ててしまった。世の中にはそんな“金など目じゃない”悪党が存在する。マフィアの金を燃やしてしまうようなジョーカーはまさにその悪党。明確な目的などなく、世界が燃え上がるのを見て喜ぶ連中なのだと。・対比バットマンとジョーカー、ブルース・ウェインとハービー・デント、この作品には対比が出てきて、上記はどちらも光と闇の対比です。前者では、ジョーカーはバットマンを殺さないと云います。バットマンが居なければ俺の存在意義がなくなるとまで云い、正義を為すバットマンが居るからこそ、忌み嫌われる悪の自分が存在できるのだと認めています。一方で自分とバットマンは“同じ”だとも述べ、バットマンを自分の対比だと認めつつも表裏一体だということも主張します。後者では、劇中で「騎士」に例えて述べられています。タイトルにもなっている「闇の騎士」バットマンと、マスクを着けずに活躍する「光の騎士」ハービー・デント。この対比こそ、今作の主題です。光と闇は表裏一体だとこちらでも読み取れます。光と闇、善と悪、それらは一見真逆に位置するものに見えて、実は隣りあわせで危ういもの。光があるから闇が生まれ、善があるから悪が生まれる。ここにジョーカーの真意がある気がします。実際にデントはジョーカーの揺さぶりによって、トゥー・フェイスとなりますがそれは単純に悪に堕ちたわけではなく、愛するものが命を落とすに至ったことに関する裏切り者に制裁を下す、つまり彼なりの“正義”にしたがって行動をしています。その証拠にコインが表のときは相手を殺しません。レイチェルを連れ去ったのはラミレス刑事ですが、デントは彼女を生かしました。「生きて悪と戦え」という言葉と共に。ジョーカーが云っていたのは、善と悪はベクトルが違うだけで本質は同じものだというわけです。彼には野望も欲望も無く、善も悪も曖昧な、無秩序と恐怖の蔓延する混沌とした世界をただ見たかったのかもしれません。彼が「狂犬」といわれるのも頷けます。書いてて何がなんだか分からなくなってきたのでこの辺にしましょう。笑。ダークナイトは派手なアクションや演出ではなく、人間対人間のドラマを観る映画ですね。そしてヒース・レジャーが文字通り命を賭して演じたジョーカーを堪能すべきです。ダークナイト・トリロジーとは関係ないですが、「スーサイド・スクワッド」が今秋にも公開予定。こちらでジョーカーが復活するようですね。演じるのはジャレッド・レトという人物。30Second To Marsというバンドのヴォーカルさんだそう。「なんだよアーティストがジョーカーできんのかよ」という批判もあったようですが、ヒースのときは「ゲイのカウボーイ(ブローバックマウンテン)がジョーカーかよ」と批判されていましたし、きっと大丈夫でしょう(なにがだ)。しかもジャレッドはアカデミー助演男優賞も受賞している演技派で、彼もまたクリスチャン・ベール並みのカメレオン俳優だそうですので密かに期待しています。マーゴットのハーレイ・クイン可愛いしね。絶対観るよね。