能役者青木健一のお稽古日記。 -6ページ目

能役者青木健一のお稽古日記。

能役者、観世流青木健一(梅若研能会所属)の日々の活動や能に対する想いを記すお稽古日記。

父一郎からの教え、芸大在学時の先生方からの芸談等を更新。

中村勘三郎さんって凄い人だよね~。


昨日夜にフジテレビで放送されたドキュメンタリー番組を見ていたんですが、勘三郎さんの歌舞伎に対する情熱がもの凄く伝わってきました。



中でも特に凄いなぁ~と思ったのが、中村屋発祥の地である名古屋の中村区での襲名公演でした。


適当な芝居小屋が無くて、だったら芝居小屋を作ってしまおう!と言うことで、高校の体育館に歌舞伎の舞台を作る試み。しかも、その高校の授業で歌舞伎について取り上げて、学生ボランティアも募り…といった具合でした。


「歌舞伎は大人が見るもの」「過去の事には興味ない」と言っていた高校生達が歌舞伎を見終わって、スタンディングオベーションで役者を讃えた姿が凄く印象的でした。



僕が思うに資金的に余裕があっても、ここまで成功はしなかったんじゃないかと思います。


勘三郎さんの情熱が高校生の心を動かしたんだ、と勝手に解釈させていただきます。



いや~、本当に凄かった!!僕も負けてらんないッスね (`・ω・´)ゞ





月曜まで富士山の山の裾にある山中湖に仕事で行ってたので、東京の花粉が目にしみるの何のって…。



仕事って言っても、公演じゃなくて学生の謡・仕舞の稽古を付けてきました。


万三郎先生は日本大学の能楽サークル(以下、日大能研)の学生に稽古を付けています。僕もそのお手伝いと言うことで、たまに学生に稽古をしています。


毎年春休みと夏休みを利用して、泊まりがけで合宿をするのが日大能研の伝統です。今回の春合宿は山中湖の平野という所でした。


いつも合宿は万三郎先生ではなく、僕のような内弟子が先生として派遣されます。



日大の合宿の朝は早いのです。


朝6時30分から朝稽古があります。稽古と言ってもみんなで素謡(能の謡の部分だけ)を謡います。これが結構きつい…。ただ、声の出しにくい朝に謡を謡うのは自分にとってもイイ稽古なので、毎年学生と一緒に自分も謡っています。



朝食後は朝のお稽古です。


今回お世話になった「平野旅館」さんには畳敷きの広い広間があったので、ここで舞のお稽古や謡の稽古を見ていきます。


日大合宿2007春その1


昼食後も少しの休憩を挟んで学生のお稽古です。午前中に謡を見たら、午後は舞を見ると言った風にメニューを変えての稽古です。


今回は参加人数が少なかったので、教える方は楽でしたが、学生さんが多いときはお茶を飲む隙もなく、代わる代わる稽古を見たものです。



夕食も一緒に学生さんと食べて…


日大合宿2007春その2


夕食後の楽しみと言えば…



やっぱりお風呂っしょ?(笑)


日大合宿2007春その3


露天風呂も完備!!


日大合宿2007春その4



でも、今回は女の子の学生さんしか合宿に参加できなくて、男は僕一人…。


一人で入る大浴場ほど寂しいものはございません。


やっぱり


「お前、どの子と付き合ってんだよ~?」


とか、


「新入生はどんな女の子に入部して欲しい?」


とか、色々話したかったのに…(涙)




ひとり寂しく風呂に入った後は、コンパなるものがありまして…。と言っても、学生と呑んで話すだけなんですがね。


ただその終わりが大体12時過ぎるんですよ。



そして、みなさん思い出してください。翌朝6時半から早朝稽古ですよ。



本当に体力を消耗してしまいます。




学生にとっても、先生にとっても『合宿』なのでした~

о(ж>▽<)y ☆

前回に引き続き、映画三昧企画第2弾!!



今回の映画はこちら!!



まりーさん



出ました「マリーアントワネット」


いいよね~お金持ちって。呑んで歌って朝まで遊んでさ…。


しかも、映画ではケーキ食べまくり。あそこまで生クリームを見てたら、2~3日はケーキ屋の前も通りたく無くなるよね(笑)



公開前のCMのBGMに流れていた、ポップな音楽とかがフランス革命前のベルサイユ宮殿と合うのかな?と思ってたけど、意外とこの取り合わせも悪くはないかな?って感じでした。



そんなセレブも時代の流れには敵わず、宮殿を去っていくシーンは能の描く世界観「盛者必衰の理(じょうしゃひっすいのことわり)」と重なって見えて、はかなさ、哀れさが表現されていていいなぁ~と思いました。





さてさて、明日から日大能楽サークルの合宿なので、映画三昧企画第3弾まで書いちゃいましょうかね~。



続きましてはこちら!!



幸せのちから


「幸せのちから」


こちらは公開中ですから、あんまり深く書きませんが…(笑)


あらすじ

81年、サンフランシスコ。5歳の息子クリストファーを何より大切に思うクリス・ガードナーは、新型医療機器を病院に売り込む日々。しかし大量に買い込んだ機器は滅多に売れず、家賃も払えない生活が続いていた。そんなある日、彼は高級車から降りた男に成功の秘訣を尋ねたことをきっかけに、証券会社の養成コースに通うことを決意する。受講者に選ばれるように、クリスは人事課長のトゥイッスルへ自己アピールするのだが…。



実話をもとにした映画で、息子と2人でホームレス状態になるも、懸命の努力で成功への道を歩むストーリー。


一番グッと来たのは、ホームレス状態になった時、地下鉄のトイレで一夜を明かすシーンかな。

子供に苦労を掛けてしまう父親の無念さと、子供の健気な姿が良かったね。



公開中の映画のことを書くのは難しいね。見てない人がブログを見に来て、全部ネタを書いてしまったら見る気なくしちゃうしね。


もし、見た人がいたらメッセージ下さいな。感想を語りましょうよ(*^ー^)ノ



んでは、明日から日大能楽サークルの合宿に行ってきます

山中湖あたりで合宿なんですが、寒いんでしょうね。風邪引かないように頑張りますо(ж>▽<)y ☆


学生への稽古を頑張りなさい!ヽ(`Д´)ノ (笑)



ではまた~☆


こんにちわ。


今日は少し前になりますが、1週間に3本の映画を見た時の事をお話しします。


その第1弾はコレ!!



夏物語


出た!!「韓流映画 夏物語」(爆)




皆さんからこんな声が聞こえてきそうです…

「なぜなの、青ちゃん?(笑)」




まぁまぁ、いいじゃないですか、細かいことは。


僕だって、「MI:3」みたいにはでなのが好きですよ。


MI:3



でも、まぁいいじゃないですか、たまには。



んで、肝心な中身はどうだったか?と言うと…なかなか良かったですよ。


韓流って、後半がもの凄く悲惨というか悲劇なんですが、前半がもの凄く「ちゃっちい」んですよね。なんかB級TVドラマみたいにドタバタコメディーなんですよ。


そのギャップがいいとおっしゃる方もいるんでしょうが、僕には合わないかなぁ~(笑)



ただ、この「夏物語」は映画全体が引き締まって作られていて、話が横道に逸れずにちゃんと2人の男女の仲を描いているんで、僕は好きですね。




こういう映画をブログで扱う時って、どこまで書いていいかわかんないんですよね。もし、見た方で感想を言いたいと言う人は、メッセージ下さい。



ではまた~☆




東京は久々のまとまった雨で少し寒いです。



今日は万三郎のお供です。「山階彌右衛門 (やましなやえもん)  襲名披露能」が正午より渋谷の観世能楽堂であります。その会にお仕舞で先生が御出演されるので、そのお供をしてまいります。



この会は観世流のそうそうたる先生方が御出演されます。それもそのはず、観世流御宗家の弟さん、観世芳宏さんが「山階彌右衛門」という名前を襲名するからです。


歌舞伎ではしょっちゅう(って言ったら失礼?)襲名をしていますが、能は大抵の場合本名を名乗ることが多いので、「襲名」となると大変大きな名跡を継ぐことになります。


名前だけじゃなく、代々の歴史を受け継ぎ、自分も名を立てて、次の人に受け継ぐ。それが「襲名」だと思います。




何か僕も襲名したくなってきたぞ… (⌒¬⌒*)





何がいいかなぁ~   Oo。。( ̄¬ ̄*)





やっぱり、皆さんに覚えてもらいたいし…   (・∀・)




どうせなら、大きな名跡も受け継ぎたいしね~  (*゜▽゜ノノ゛☆








「山階彌右衛門」さんでしょ~?











ひらめいた!!!! (☆。☆)











その名も…


















「青木ドラえもん」

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!















本当にごめんなさい。各方面の方々に深く深くお詫びを申し上げます。



(酷いネタでスミマセン)





ではでは、行ってまいります!!









ご無沙汰しちゃってます、ごめんなさい。


能学塾の準備などで忙しくて、更新が滞ってしまって申し訳ないです。



書く事が沢山あるのですが、まずは先日お話しした「虎屋さんのワークショップ」についてです。


過去の記事はこちらhttp://ameblo.jp/aoki-nohactor-blog/entry-10024624910.html




2月13日


梅も満開となり、一歩一歩と春へ近づく、気持ちの良い日。


夕方5時半から赤坂の虎屋さん本社ビル4階の広間(会議室)で虎屋さん主催のワークショップがありました。


僕は能装束や舞台設営に必要な物を運びに下北沢の梅若万佐晴先生のお宅へ昼頃お邪魔いたしました。今回は万佐晴先生が所有している仮設舞台用の4本の柱、橋掛かりの欄干、そして五色の揚げ幕を使い少しでも能楽堂に近い雰囲気を会議室に作り出そうと言う事でした。


荷物を車に積み込み終わると、早速虎屋さん本社ビルへ向かいました。


虎屋さんワークショップ1


到着後、早速仮設舞台作りを始めました。だいたい、1時間弱で会議室が能舞台の雰囲気に近づいてきました。後で一緒に出演した梅若泰志さんと「五色の幕を吊すだけで随分雰囲気が良くなりましたよねぇ~」と話しました。



その舞台の写真は…あっ!Σ(・ω・;|||





撮り忘れた!!残念、もし今度同じような催しのお話しを頂いたら絶対に撮影させてもらお~っと☆



さてさて、ワークショップが定刻通りにスタートしまして、まずは出演者の紹介がありました。


メンバー

シテ方 梅若万佐晴・長谷川晴彦・梅若 泰志・青木 健一

囃子方 内田 輝幸・坂田 正博・成田 寛人


最初に能とは?と言う事で長谷川さんがお話ししました。自分も講座をやるようになってから、人が話すのをよく見て、良い点を盗むようになったんですが、さすがに長谷川さんは話し慣れていて、いい勉強になりました


続いて、万佐晴先生が能舞台の構造についてお話しになり、その後に能「高砂」の謡の一部をお客さんと一緒に謡う体験コーナーがありました。お客さんは初めての事ながら大きな声で謡を謡い、普段出来ない経験を楽しまれたようです


自分はその体験コーナーの前に控え室で能面を面袋から出す作業をしていました。次のコーナーは能面を実際に手にとって頂き能面を顔に付ける事によって、視界の狭さを実感してもらうものでした。能面の視界の狭さに皆さん驚かれていました。


続いて、お囃子方による楽器説明があり、続いて能装束の着付けをお客さんの目の前でしました。普段は楽屋でするこの作業を人前でやるのはワークショップならではの事で、最近のワークショップの主流になりつつあると思います。今回は万佐晴先生が着付けのモデルとなり、その後の舞いを装束や能面を付けて舞われると言った流れでした。



着付けも終わり、最後に能「熊野」のクライマックス部分を万佐晴先生が舞われました。そして一番最後にこの様なお菓子がお客さんに振る舞われました。


虎屋さんワークショップ5


桃色の所は桜、黄色いのが短冊です。これは能「熊野」にちなんだお菓子なのです。能「熊野」の舞台となる季節は春、短冊は欠かす事の出来ない「キーアイテム」なのです。この様に能を題材にしたお菓子は意外と多いそうです。


ちなみに中はあんこが入ってます。
虎屋さんワークショップ6




今回のワークショップで御来場いただいた方に少しでも能を身近に感じていただけたのではないかと思いました。


和菓子も能も日本を代表する「文化」ですから、お互いに通じ合えるものがあるかも知れませんね~。

о(ж>▽<)y ☆




PS お土産をいただいたんですが、やっぱり虎屋さんのお菓子でして…僕は虎屋さんのお菓子は大好きなので、美味しく食べさせていただきました~(≧▽≦)



虎屋さんワークショップ4


虎屋さん、万歳!!



虎屋さんワークショップ2

親子共演の「鉢木」は無事に終わりました。


もちろん、僕自身は完璧だったわけでは無かったんですが、今後の課題が発見できたので、また次の舞台に向けて稽古に励みます。



ただ、御来場くださった方からは、メール等で「良かったよ」とか「鉢木という曲が好きになりました」とか感想を頂きました。主役は父で、僕は前半だけしか出ていない役ですが、父の作り上げた昨日の「鉢木」と言う舞台に妻役として出演できた事は本当に僕の財産になりました。


最後に、御来場いただきましたお客様、舞台関係者、出演者の方々、ありがとうございました。




さぁ~てと、今週木曜の能学塾の準備をしなければ!!休みなどありません(爆)

おはようございます!

今日は朝からテンションがグイグイ上がってます!それもそのはず、今日は親子共演の能「鉢木」の本番です。

テンションを上げるのは良いのですが、あまり気張り過ぎるとセリフが飛ぶ可能性があるので、適度な緊張感を保つ事が本番前は必要だと思います。

今はお装束を能楽堂に運ぶため代々木上原の先生のご自宅に向かっています。多分、これから先、楽屋入りすると上演まで準備で忙しくなるので、舞台報告出来るのは帰宅してからですかねぇ~。

ともかく、頑張って来ます∠(*^ー^*)o

別に僕だって間違えることはありますよ、漢字くらい。


でもね、今朝見たこれはあまりに酷い…








吉上寺…



吉上寺×

  ↓
吉祥寺◎


だと思うんですが、僕が吉上寺という地名を知らないのがいけないのかな?(笑)



本当にちょっとした事なのですが…。



僕は毎日、代々木上原の梅若万三郎先生の所に通って、先生のお手伝いをしています。


万三郎先生にもお素人のお弟子様がいらっしゃいまして、月5~6回の稽古を上原でなさっています。


当然、いらっしゃったお弟子様にお茶出しをするのですが、僕がお茶を差し上げたときの事です。



K様「毎月の素謡会の番組の字が大きくなって、とても見やすくなりましたねぇ~。」と声を掛けていただきました。


この番組は僕が打って印刷する係なのですが、「文字が大きい方が見やすいだろうなぁ~」と突然思い、今年から大きめにしてみたのです。



その事を気が付いて頂けたんで、なぁ~んか嬉しかったんですよねぇ~ о(ж>▽<)y ☆





今は来週15日の能学塾のテキスト作りをしていて、指休め(箸休め?)のつもりでブログを書いてます。


今度は3月研能会で上演される能「百万」を取り上げます。


行方不明の我が子を探し求める母親が主人公で、現代の我々にも訴えるものがあると思う作品です。



あり?また宣伝してるぞ、俺(笑)どうぞご勘弁を (。-人-。)