このところ文字数制限ギリギリのコッテリ記事が続いてしまって申しわけありません。こういうのは読み込みに時間がかかって正常に画面が表示されるまでかなり待たされたり、最悪、フリーズしてしまうこともある。ご迷惑おかけいたしました。
 ですので本日は、あっさりめな記事にして終わらそうと思います。

 最近、YouTubeなどの動画をダウンロードする方法をようやくみつけたんですよ。「そうか、みんなこうやってるのか!」って思いましたよ。ここまでくるのに何年かかったことか。
 それで、動画を見るのも楽しくなったのですが。とくに、むかしのCMを見るのにハマっておりまして。これ、やりだすと止まらなくなる。かっぱえびせん食べるときみたく、やめられない、とまらない
 見覚えのあるものはもちろん、初めて見るけど面白いものを発見する楽しさもある。ただそれらの多くは、その時代の空気に触れられる気がするのが心地よいからなんだと思う。ふだんCMなんてさっさと終わればいいのにと思うことも少なくないけれど、違う時代になったときに熟成された映像を見直してみると、こんなに面白いものなのかと痛感させられるのです。やっぱりCMは時代を映す鏡でしたわ。

 

 

 ではこのたびここへ採り上げますのは、広島県呉市の日本酒メーカー=三宅本店さんの“千福”はいかがでしょうか。これ、広島県地方ではかなり長期にわたり流されているメジャーなCMでして、広島県民で知らない人はまずいないでしょう。
 ではほかの地方はどうかというと、私にもわからないのです。広島カープの試合が全国ネットで放送されたときに見たことがあるという証言もありましたんで、もしかすると広い範囲で有名なのかもしれません。なかなかインパクトのあるCMソングですからね、いっぺん聴いただけでも覚えてしまうパワーがあったのかもしれません。

 歌ってますのは超メジャーな重唱団=ダークダックスですからね。もの哀しい曲調で、彼らの誇る抜群のコーラスワークはもちろん、演奏との和音がとてつもなく心地いい。
 歌詞に出てくる「ピーコック」やら「みそさざい」やら、ここでしか聞いたことのないワードがあったのを思い出します。むかしは何のことだかわかんなかったけど、そういったワードの響きだけでも胸にくるものがありました。いまなら調べることもできますからね。その意味では、いい時代になったもんだね。

 

 

日本酒1枚の絵をなめまわすだけの低予算(?)映像。だがこれがイイ。当時はよく見られた手法のCM。


日本酒
ダークダックス、登場。折り紙をコマ撮りで撮影されたもので、そこそこ手間をかけて作られたのであろうことが窺えます。


日本酒
フルコーラスで。
音譜ダークダックス『グラスをのぞくフラミンゴ<作詞:サトウハチロー/作曲:いずみたく>


千福を醸造するメーカー=三宅本店さんがあるのは広島県呉市本通7丁目。1856年(安政3年)に創業なんだそうだ。高い煙突は大正12年に建造されたもので、現存。
 呉は私が生まれ育った町なので、千福の煙突はわりとよく見ていた。呉は浜田省吾の『MONEY』の舞台ではないかと言われていますが、その歌詞に出てくる「この町のメインストリート」が国道185号線ならば(村下孝蔵の『レンガ通り』のモデルとなった呉の商店街とおなじ場所かもしれない説や、まったく別の場所説もある)、そこを通ってればかならず目に入ります。

 


日本酒ダークダックスの前は佐良直美が出演していたようです。'70年代の町並みと、うれしそうに酒の瓶を持つ少年の様子がなんとも・・・。


日本酒
釣り人と人魚。意味がわからなくて素晴らしい。 \(^o^)/

 

 

日本酒最近の呉と三宅本店の動画。近年の呉を私はあまり知らないが、いまの呉はこんなふうになってるそうです。だけど出演者は、おそらく呉の人じゃない気がします。彼らからは呉の香りがしません。

 

 

 みなさんほんとにィぃィぃィぃィぃ~♪

 

 ただし私自身は千福のお酒を飲んだ記憶がない。ひょっとすると幼少時に飲んだことならあるかもしれないけれど、中学生以降は・・・どうだったかしら? 校則でダメだったような気がする。飲んだとしても、それが千福なのかどうか考えることはなかったですからねぇ。
 みなさん、中学生になったらお酒は控え目にしなきゃいけませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 おはようございます。サイドバーの「最近のコメント」が長めに表示されるようになりましたね。だけどここをクリックしたらそのポイントへダイレクトに飛んでくれるわけでもなく、ただ該当記事のてっぺんへ行くだけみたいです。もうちょっとがんばってくれ、アメブロ。
 ちなみにこのサイドバーって、やっぱりPCからしか見れんの? スマホからは見れんの?
 

 さて本日のツイッターハイライトは2020年4月より。前回(2020年3月編)に引き続き、世はコロナ煽りの真っ只中。未知のウイルスをみんなで怖がりなさいと、国もマスコミも煽りに煽りまくります。まるで口裂け女がやってくるみたいなイベントを、国も国民も一体となって参加。しかも参加しない者には厳しいペナルティが与えられる異常事態へ。
 本当の恐怖はウイルスなんじゃなくて、人による相互監視であり同調圧力だったのに、多くの国民はろくに調べもしないので本気でウイルスを怖れ、村八分にされたくない者はとりあえず多数派に属して保身に走ります。これで日本人の底の浅さが完全に露呈してしまいました。「ぜいたくは敵だ」「欲しがりません勝つまでは」の時代を、この期におよんでふたたび繰り返したのですから。

 


 当時の主な出来事を振り返ってみましょうか。

 

【1日】安倍晋三首相は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、全国5000万超の全世帯に布マスクを2枚ずつ配布する方針を明らかにした。
【3日】厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染者のうち無症状・軽症者を自宅やホテルなどで療養させる体制の準備を進めるよう、都道府県などに通知したと発表した。
【7日】安倍総理大臣は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発令。
【10日】新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受け、東京都の小池百合子知事は休業要請の詳細を発表。ナイトクラブやカラオケボックスなど幅広い業種に、休業や営業時間の短縮を求めた。
【16日】安倍晋三首相は緊急事態宣言の対象地域を5月6日まで全都道府県に拡大。また、補正予算案から収入減少世帯への30万円給付を外し、公明党が求めていた国民一律10万円給付への組み替えを決めた。
【18日】国内で確認された新型コロナウイルス感染者が、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を除き累計で1万人を超えた。
【23日】政府は4月の月例経済報告で、3月の基調判断を下方修正し、景気は「急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」とした。
【30日】安倍首相は緊急事態宣言について、記者団に「5月7日から、かつての日常に戻ることは困難と考える。ある程度の持久戦は覚悟しなければならない」と述べた。

 

 ほかでも、志村けんさんに続き岡江久美子さんもコロナ感染したうえで死亡したとされる報道があったのもこの月。馴染みあるタレントさんらによる突然の訃報は国民をパニックに陥れるにはじゅうぶんすぎるほどの威力がありました。いまとなってはうまく利用されただけだったのだが、それに気づくまでには少々の時間を費やすことになりました。
 ちなみに最初の緊急事態宣言が発令された4月7日の東京の新規感染者数は87人。この時期、国民の多くは口裂け女・・・じゃなくて感染の恐怖に怯え、街は閑散として静まりかえり、通勤電車もガラガラだった。

 

 

 いっぽうでこの年4月の死亡者数を見ると、前年同月(2019年4月)と大きな差はありませんでした。さらに1月から4月までの死亡者数にしぼると、前年同期から2.1%減だったのです。

 

 

 ――そんな時期に流したツイートをここへ掲載いたします。

 

『アイアンキング』第12話のサブタイトルより

 

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 とにかく未知のウイルスに恐怖するあまり、ワクチンの到来を心待ちにしていた国民。というか、そういう心理状態へ誘導されていたと言うほうが正しいだろうか。結果、多くの国民は「この事態を回避するにはワクチンしか手段はないんだ」と思ってしまうことになるのですから。予防接種
 店頭からはマスクやティッシュ・トイレットペーパーなどの類いが品切れを起こす。知人のなかには「うんこを我慢してます」って人までいた。うんち
 しかしそんななかでも、この事態を冷静に見ることができる方もいて、狂気に走る世の中を皮肉るようなツイートもチラホラと見られます。とくに虚構新聞の記事は、いかにもステレオタイプな感染対策を煽る文言を並べておいて、最後に大オチを出してくるあたり、流石だと思いますね。
 そしてやっぱりターザン山本さんはすごいね。
「これまで通用して来たものが全て通用しなくなった」と、この事態を心から面白がっていた。

 あと、カラパイアのスペイン風邪の記事。100年前に起こった大規模なパンデミックと、そのときの感染対策のために作られたポスターの紹介をしたものでした。「あのときはこんなものがありました」という意味では参考になる。しかし、残念ながらこのサイトは本当の意味でスペイン風邪の教訓を理解しているとは言い難い。ほかの記事を見てても、ワクチン接種やマスクの着用は正しくて、これに応じない人を「陰謀論者」「非科学」と断じる論調になってるものがいくつもあり、どうやらここの管理人は論文信仰が強めな人なんだろうなという印象。だからその前に挙げた
「外出制限を守らない違反者は~」についても、一見しておもしろ記事のように映るものの、本当はファシズムによる嘲笑的意味合いがあったのだろうと思われる。
 だけどここのサイトで紹介されるサイエンス部門の記事には正直、眉唾モノな記事のほうが多い。論文で発表されたものを紹介するのが好きなようだが、それらが実際にどれだけ具現化されたのかを考えるとかなり疑問に感じられる記事は過去に数えきれないくらい。
そういうところなんだと割り切って楽しむぶんにはいいのかもしれないが、分断を煽りかねない記事が目に余って目立つようになってきたため、いまでは嫌いなサイトになっている。もともとは好きだったのに。
 ちなみに私がここ数年で感じてるのは、なにかにつけて論文を持ち出してくる専門家ほど信用できないということで。酷いのになると「論文が正しくて現実に起こっていることが間違っている」とでも言いたいのかと思うような人までいる。
 ・・・まぁこれについてはそのうち書くこともあろうかと思うので今回は控えておきましょう。

 で。この当時は「いまだけの辛抱だ」「もうちょっとですよー」と、高をくくった人たちが多くいたように感じられました。だけどそれに関しては私は楽観視していませんでした。ウイルスは変異するだろうし、仮に有効なワクチンができてもそのたびに新しいのを作り直さないとならなくなるだろうことはもう知ってましたので。    
 そもそもコロナウイルスが一時的なもので終わるとは思えませんでしたのでね。
 なにより、過去にあった歴史をすっかり忘れ、またおんなじことを繰り返す日本人に、激しい嫌悪感を抱くことになるんですから。楽観視どころか絶望ですよ、日本人に。だからやっぱりいちばん問題なのは、コロナウイルスじゃなくて「人」だったんですよね。

 

 

 あと、この時期、政府の大規模イベント中止要請で試合を開催できなくなったため、主なプロレス団体の代表選手らが集結し、休業補償などを政府に要請するという動きがあった。これについてもターザン山本さんのご指摘どおり。
 客を怒らせ世間を挑発してなんぼのプロレスラーが、国に助けを求めてどうする。それもマスク姿で。いま見ても情けないぞと思う。そういうのはプロレスラーにやらせるのではなく、各団体の職員が行くべきではなかったか。
 せめてマスクは不織布マスクじゃなくて、プロレス流の覆面にするべきだったね。

 

 

 オー、よう来たのワレ。まあ上がっていかんかい。ビールでも飲んでいかんかいワレ。ビール
 本日の「そんなに陽のあたらない名曲」は8ヵ月ぶりとなります、よいこのデンジャラスセレクションシリーズですよ。久しぶりやんけワレ。何しとったんどワレ。
 本日のテーマは【おじさん】です。昨今「おじさん」と呼ばれる生き物の存在は世の害悪だとされ、駆除してもよいという風潮が高まってきました。そのため絶滅危惧種指定となっているんだとかで。
 しかしおじさんはデリケートで、か弱い生き物でもあります。なにしろ真っすぐしか歩けないため壁にぶつかって死ぬし、太陽光に当たると死んでしまう。仲間が死んだらショックで自分も死に、ゴミ出しへ行ったら鳥につつかれて死ぬ。マンボウと一緒くらいの生命力しかありません。そりゃ絶滅危惧種になっても仕方ないのも納得であります。
 そんなおじさんが本日は主役。当コーナーはファミリーでお楽しみいただくのを目的に展開していくのをモットーとしております。安心・安全が命です。ですので本日は、さまざまなおじさん・おっさん・おじさま・おっちゃんを研究し、どうぞお子さまの情操教育に役立てていただきたいと思います。そこんとこ4629だぜワレ。

 

 

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音譜三ツ木清隆『月光仮面は誰でしょう<作詞:川内康範/作曲:三沢郷>

 

 日本におけるヒーロー番組の草創期では、ヒーローが「おじさん」と呼ばれていた。月光仮面しかり、七色仮面しかり。
 本曲は1972年のテレビアニメ『正義を愛する者 月光仮面』の主題歌であるが、これは1958年の元祖実写版『月光仮面』で使用された主題歌の、歌詞はそのままだが三沢郷の作曲によって完全に別のメロディへ作り変えられているという、異例のナンバーとして知られている。ただし三沢氏は歌詞が実写版と一緒であることに気づかぬまま作曲したという。
 実写版がほぼ童謡調であり、近藤よしこ&子鳩くるみ会による子どもの声で歌いあげられたものだったのに対し、このアニメ版ではシンコペーションを多用したバックビートのリズムと、後半の華麗な転調などが特徴的なポップス調なものへとチェンジ。さらにボニージャックスによるおじさん声で歌われていた。
 これにより、ことカッチョよさに関してはケタ違いに上昇。どのジャンルでも作り直しがあれば「前のほうがよかった」と言われてしまうものであるが、本曲に関しては「こっちのほうがいい」という声も多数あり。加えて間奏パートに定評のある三沢作品の特性は本曲でも生きており、非常に聴き応えがあります。
 だがしかし本曲を歌っていたのはボニージャックスだけではなく、三ツ木清隆版、ボーカル・ショップ版、ハニー・ナイツ版なども存在する。ここへ掲載するのは三ツ木清隆版。パイロットフィルムでは三ツ木版が採用されていたそうなのでパチソンではないのはもちろん、カヴァーと呼ぶのも違う気がする。まぁパチソンというのは無名の歌手が歌ってるのが基本であるゆえ、三ツ木清隆は俳優としての知名度も高いのだからパチソン枠には入れ難いか。安定感のあるボニージャックスとはちょっと違う印象で、よくも悪くも三ツ木版は明るく爽やか。俳優にしては上手いし。そういえば後に彼は『秋冬』を競作で歌ったひとりとなり、ヒットチャートの上位まで行くことになるんだった。
 なお三ツ木清隆がこれを歌うことになったのは、彼が当時、川内康範先生の事務所に所属していたからだそうで。だけど同アニメに声で出演したのかというとそんな実績はなく、翌年1973年から川内作品とは関係ない『ウルトラマンタロウ』や『白獅子仮面』でレギュラー出演。とくに『白獅子仮面』では主演を務めており、特撮史上、もっとも醜悪な顔のヒーローとして現在まで語り継がれています。


 

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音譜黒沢良、麻里エチコ『おじさまいや?<作詞:多木比佐夫/作曲:淡の圭一>

 

 なんだこりゃ。品性あるモテモテおじさまと、それをなんとかしようとする小悪魔ちゃんのやりとりか。昭和中期にみられた、モテモテになりたいおっさんの願望をカタチにしたかんじの歌かいな? 1969年リリースだそうだから、本曲もその仲間に入るんだろうな。
『キッスしてっ』のB面曲。たしかに、おじさま役の黒沢良氏はかなりなイケボである。おじさんでもおっさんでもない、まぎれもなく「おじさま」と呼ばれるに相応しい雰囲気は伝わってきます。
 しかし主に歌っているのは麻里エチコという方。情報が薄くてどんな女性だったのかはわからなかったのですが、レコードはいくつか出しており、かつて存在した大映レコードの専属歌手だったことだけわかりました。
 それにしてもコレ、いまでいうパパ活の歌なんじゃねえの? 全国の残り少なくなった「おじさま」のみなさん、くれぐれも小悪魔ちゃんにはお気をつけください。


 

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音譜吉幾三『おじさんサンバ<作詞:吉幾三/作曲:吉幾三>

 

 大ヒットした『俺ら東京さ行ぐだ』と『雪國』の間にリリースされたシングルのひとつで、ラップに演歌にと振り幅の広さを見せるIKZOおじさんが、このときはサンバを採り入れたものでありました。
 おじさんが、むかし好きだったものをズラズラと並べるだけの内容であり、若い層からは嫌がられる要素じゅうぶんな、まさに「おじさんとは、こうあるべき!」といった方向では手本となる歌と言っていい。
 だけど個人的に、そんなおじさんの話を聞くのは嫌いではない。自分が見ていない時代の話を、見てきた人から聞くというのはとても面白く感じるからです。
 ただ、この歌に出てくるテレビ番組の『ハリマオ』にしろ『隠密剣士』にしろ、現代ではソフト化もされてるしCSなどで放送もされているため、若い層でも簡単に見ることのできる時代になっている。本曲が世に出た1985年の時点では、まだまだ考えられなかったことが現在では可能になっている。ヘタすりゃハリマオや隠密剣士の裏背景を漁りまくって知識を得た若い層から、おじさんのほうがマウントをとられてしまう可能性もなくはないのだ。やはりおじさんとは、かくも悲しい存在でしかないのであろうか。
 それにしてもこの歌の主人公。「
昔からオジサンじゃなかったんだ」と訴えておりますが、10歳くらいまでの少年期を経たあとは、青年期にあたるであろう20代も30代もすっ飛ばしていきなり40代になってしまったかのような錯覚をおぼえる。ちなみに自分のことを42歳だと申告してるくだりもありますけど、この時点でIKZOおじさんの実年齢は33歳だったとのこと。ぜんぜんおじさんじゃないやんけ・・・。

 

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音譜伊藤雄之助『四角い函<作詞:ほむら遥/作曲:原田良一>


 伊集院光のラジオを聴いていたらコレがかかってきて、ビビッときたので調べてみたら動画があっさりみつかった。
 歌っているのは、私が勝手に「映画界の内藤哲也」と呼んでいる伊藤雄之助さん。数々の映画作品に出演された怪優さんですが、当ブログでレビューした『気違い部落』では主演を張っておられます。その内藤・・・じゃなくて雄之助さんが1977年、おそらく唯一出されたレコードだと思われます(ジャケット上の表記は「雄之助」)。
 歌は決して上手くはない。が、これが沁みるのなんの! とりわけ台詞のくだりはしんみりせずにはいられなくなる。問答無用の説得力とはこのことか。石立鉄男の項でも書いたことがあるが、俳優さんの歌は歌手のそれとは違うアプローチで攻めてくることがありますな。
 こんなん若い人では無理ですわ。人生経験を積み、幾度も修羅場をくぐってきた、おじさんにしか出せない味に、どっぷり浸かって沈んでしまいたい。


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音譜眉村ちあき『おじさん<作詞:眉村ちあき/作曲:眉村ちあき>

 

 このたび【おじさん】にテーマを絞ってみたものの、当初はコマが足りなくて、あといくつか面白そうな曲はないかと漁っておりました。だって「おっさん」を乱発する『買物ブギー』や、タクシードライバーのおじさんにムチャ振りする『その時わたしはTAXIを停めた』は、もう過去記事で出しちゃってますからね。違うのを出さなきゃですもんね。そうこうするうち偶然ヒットしたのが本曲。
 歌詞だけ見たら『おじさまいや?』とか『恋の奴隷』みたく、昭和おじさんのモテモテ願望に応えるような歌かと思ったんですよ。ところがこれ作った人は、なんとれっきとした若い女子だという。歌詞のなかでは9歳なんだそうで。Z世代かよ!?
 眉村ちあき? スイマセン、この人まったく存じ上げませんでした。現役のアイドル兼シンガーソングライター兼実業家なんだって。
 1stアルバム『めじゃめじゃもんじゃ』収録曲とのことですが、ミュージックビデオまで存在する。見てみたさ。聴いてみたさ。そしたらさ、「うおっ、これは凄いぞ!」ってなったさ。ギター一本で歌い上げるスタイルが私的にはよかったのかもしれんね。
 いまどきこういう歌を歌えば機嫌を損ねる向きも出てきそうなもんですが、あえてやっちゃってるところに好感が持てます。というのも、昨今では年の差ってだけでケシカラン設定にされる風潮が高まってまして。まるで犯罪者認定されるような空気が強まってきてて。なんかそれだと年の差婚だけどうまくいってる方々に肩身の狭い想いをさせることになりかねんし、小柳ルミ子&大澄賢也ご夫妻にも失礼ですし。父が67歳、母はその姪で19歳だったときの子である戸田切人さんの存在を否定しかねない。きっと荒井注さんは「なんだバカヤロー」と言ってることでしょう。
 そうです、人の心なんてコンプラやら理性やら整合性やら生産性などで収まり切れるものではないのです。この歌は正直でよろしい。全体主義には従わぬ姿勢もよろしい。そしてシンガーとしてなにより大事な、人に伝える力が宿っています。「
バツイチ子供なし」のくだりが生々しい。
 欲を言えばこれの派生版として、おばさんが未成年男子を求める歌『クーガー』とか、若い男子がだいぶ歳上のおばさんを求める『ペタジーニ』って歌も作って、おなじテンションで歌ってみてほしいです。


 

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音譜内山田洋とクール・ファイブ『イエスタデイ・ワンス・モア<作詞:R.Carpenter、J.Bettis /日本語詞:山上路夫/作曲:R.Carpenter、J.Bettis>

 

 every シャララ every ウォウォ 暇ー♪
 これはわりと有名なので、ご存知の方のほうが多いかもしれない。じつは今回のテーマを【おじさん】にしたのは、本曲を入れておきたかったからなのです。先月15日、クール・ファイブのメンバー=小林正樹さんが死去されたので、その追悼の意味をこめてだったんですよ。
『Yesterday Once More』じたいは世界的に有名なカーペンターズのスタンダードナンバーですが、こちらはその日本語版、それもクール・ファイブ18枚目のシングルA面として1973年にリリースされました。で、その最大の特徴というのがリードヴォーカルの歌声にあるのでして。
 内山田洋とクール・ファイブといえば、いちばん若手の前川清がヴォーカルを担当し、あとのメンバーが後ろのほうで「ワワワワー♪」ってやってるのが基本スタイル。それを本曲だけ、なぜかいつもは「ワワワワー♪」ってやってるなかのひとり=小林さんがヴォーカルをやってしまってます。なんでそういうことになったのかは20世紀最大の謎なんですが、結果として強烈なインパクトを放つことに・・・まぁ、だいたいが「なぜ?」「どうして?」が脳内をグルグルしながら聴くハメになるという意味でのインパクトなんですが。
 ふだんコーラスやってる人がヴォーカルをやると、こうなる――の見本みたいな歌声でありますけれど、じつは私、宮本さんが歌ってるところなら生で聴いたことがあるんですよ。間近で。クール・ファイブの歌を3曲ほど。もちろん感激しましたよ。その当時の宮本さんはカラオケ教室をされてましてね、それなりの歌声だったとは思うんですけど。ゆえにインパクトや破壊力という意味では小林さんの圧勝だったように、いまにしてみれば思えますね。こと声の「おじさん」濃度でいえば小林さんに軍配が上がると思いましたしね。
 あ。本曲についてはさまざまなところで考察されたり語られたりされてますので、私なんぞがいまさらモノを言うのも野暮というものでしょう。ここは、もう何年も更新が滞ってるwishy-washyさんの書かれた記事にレビューを譲りたいと思います。

 

 どうですか、うちよりも面白かったでしょう?

 そうだ、宮本さんのほかに前川さんの生歌も別の場所で聴いたことがあるんです。いずれもコンサートなどではなく、偶然そういう機会があったんですよね。だから「あと4人」って、ひそかに願っておったのですけども。内山田さんが亡くなり、そして今回は小林さんでしょ。残念だわわわわー。

 it yesterday ワン相撲~♪

 

 

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 以上、6曲。ワレが好きなおっさんはどのおっさんかのぅ?
 おいワレもう帰るんけ? 気ィつけて帰ったらんかい。前のドブ川にはまったらあぶないどワレ。

 

かお

 

かお

 

かお

 

かお

 

かお


 おいワレ、ちょっと待った。待たんかいワレ!
 さっき【おじさん】にテーマを絞ったんじゃがコマが足らんので、ほかに面白そうな曲がないか探しとったって書いたがの。そしたら数が多なったんよ。何個かボツにしたんもあったんじゃが、どうしても載せておきたいのもあってのぅ。せやからワレ、もうちょっとだけおれや。ガタガタ言わんとビールでも飲んでいかんかいワレ!生ビール

 

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音譜所ジョージ『泳げたいやき屋のおじさん<作詞:所ジョージ/作曲:所ジョージ>

 

 1999年発売の、所ジョージ16枚目のアルバム『洗濯脱水』に収録。同アルバムは坂崎幸之助氏がプロデューサーとなって制作されており、収録曲のほとんどの編曲を坂崎氏が担当している。本曲もそう。
 タイトルを見てお察しのとおり『およげ!たいやきくん』のパロディソング。もとはフジテレビ系列の音楽番組『MUSIC HAMMER』で『めざせタイヤキII』として発表され同番組の企画シングル『トンカチ』に収録される予定だったが、もとネタにあまりにも似すぎているという理由でボツとなった曲なんだそうだ。
 余計な説明はしたくない。まぁ聴いてみなさい。
 ところで。うちの母に所ジョージの本業がミュージシャンだと話したことがあるんですが、どうしても信じてもらえませんでした。これ聴かせたら信じてもらえるだろうか?


 

♪*:・’゚♭.:*・♪’゚。.*#:・’゚.:*

 

 おぅワレ、おっさんちゅうもんはな、酒の一升も飲んじゃってさ、競馬もやっちゃってさ、そのためにさ、思いっきり働くんじゃいワレ。働いて働いて銭ためて、蔵、建てたろうやんけ。てやんでべら坊めやんけ。
 そんでいつのまにかカラダこわしてダメになっとるんじゃいワレ。蔵、建てる前に家族からも世間からも見放されとるんじゃいワレ。
 おいワレ、おっさんに生まれたからにはのぅ、そんなおっさんとしての生きざまをまっとうしたらんかいワレ!
 次回のこのコーナーまで生きとったらのぅ、また会おうで。ほな達者での、ワレ。