メザニン
劇場の中2階をメザニン mezzanine というのは知識としては知っていましたが、そこの席にすわったのは、この間の『ライオン・キング』の公演が初めてです。フランス語 mezzanine から入った語らしい。フランス語へはイタリア語メッツァニーノ(mezzanino) から。メゾ・ソプラノのメゾも中間という意味ですから、なんとなく見当はつきます。
舞台を、やや上の真正面から見ることになりますから、上等な席です。代金も高い。前に『ライオン・キング』を見たときは、2階のバルコニー席だったので、見るよりも、見られるための席みたいで、舞台の右端は見えませんでした。まるごと目の前に華麗な舞台が現出して、満悦でありました。
狂言回しの役をする、ラフィキという、呪術使いみたいな女の歌からこのミュージカルは始まります。途中休憩をはさんで、一気呵成に終幕にいたる展開は、このたびもまた、見事なものでした。
1階の席は、おおむね「オーケストラ」と呼ばれています。もとは、オーケストラと同じ平面に客席ができていたものでしょう。実際のオケ・ピットは舞台の下にもぐりこむようになっていて、指揮者だけが胸から上が見えていました。
1階の後ろのほうにミキサーの位置するスペースが広めにとってあります。マイクで拾った歌声を、客席全部に、ごく自然に届かせてしまう技術にも、毎度のことながら驚かされました。
For here, or to go?
ニューヨーク(でも、おそらくどこの都市でも)の街じゅうに、「デリ」(Deli; Delicatessen の略)という名前の惣菜屋さんがあります。調理済みの食品(肉の煮たの、からあげ、野菜炒め、など)が、ズラっと並んだバットの大きいのに入っていて、客はそこから好きなものを好きな量、取り出してプラスティックの容器(大中小がある)に入れ、レジで勘定してもらう。温かいの、冷たいの。スープも各種。惣菜は目方でいくら、ということなので、ゆで卵なんぞはちょっと不利な感じがします。
大きな店だと、中華、インド、イタリアン、フレンチ、鮨、と、なんでもあります。
レジで、For here, or to go? と聞かれます。「ここでお召し上がりですか、お持ち帰りですか?」にあたりますが、もっとくだけた表現。「ここで? それとも外で?」くらいか。
たいていは、to go と言って別のところで食べました。プレーン・ベーグルというパンと、コーヒーあるいは缶ビールを買えば、十分満足のいく食事になります。
この、For here, or to go? は、マクドナルドでも言うようです。このたびはマックへは寄らなかったけれど。
サンドイッチ1個を買ってふたりで分けても、食べ残すこともありました。どの食べ物にせよ、いちにんまえの分量が多すぎる国でしたね。
ブルックリンのアイスクリーム屋さん
イーストリヴァーの向こう側、ブルックリンからマンハッタンを眺めてみようと、地下鉄で出かけました。7月3日現地時間。よく晴れていたので、(日に焼けもしましたが)まずまずの写真がとれました。
この橋のたもと(左手)に、有名なアイスクリーム屋さんがあります。
店先の看板に、こう書いてありました。
BROOKLYN
ICE CREAM
FACTORY
Using Only
The Finest,
Purest, Natural
Ingredients
「ブルックリン・アイスクリーム製造所:最上等で、まじりけのない、自然の原料のみを使っています」という意味でしょうね。
1スクープ(ひとすくい。といっても、あの、握ると丸くアイスを掬い取れる道具で3回分くらい)で3.5ドル、安い。種類は4種くらいしかなかった。ヴァニラがうまかった。
店の前が広い板張りになっていて川にせり出しています。花嫁・花婿のカップルが2組、記念写真を撮ってもらっていました。ふたくみとも中国系らしかった。
この店を道路側から撮ったのがこれ。









