1 メリット
短答式試験の免除という恩恵は大きいです。短答プロパーの論点への注力を回避でき、論文合格に必要なことだけに注力できる筈だからです。
特に、科目レベルで免除となるのは大きいです。私の場合、司法試験合格のおかげで3日目科目を全て免除されますので、猛暑の時期に2日目に全てを出し尽くせる受験スタイルとなるのです。
また、私は令和6年の租税法で偏差値60強となり、少ないながら成果が出たのですが、これは消費税法で全問正解できたことが大きいです。集中力を最大限発揮し、その代償として翌日までずっと頭痛が酷く、インターハイ3回戦の湘北高校のように
「租税法との死闘に全てを出し尽くしたけんけんは、続く2日目、会計学にウソのようにボロ負けした」
となりました。監査論が51.75だったので、会計学で偏差値50をとっていれば合格した計算ですが、まぁ大敗しました。
租税法は初日午後の科目なので、初日午前の監査論を無難に乗り切ったことで、体力消耗を避けて2日目に臨めました。これが最終合格に大きく寄与した筈です。
2 デメリット
とはいえ、免除された短答式試験の合格水準の学力が伴っていない以上、最終合格を一概に楽にするものではありませんでした。
短答式試験合格というのは、予備試験では最終合格との比べて序の口に過ぎないところ、公認会計士試験では最終合格する確率が現実味のあるものになる水準です。なので、論文式試験はざっくり上位4割弱に入れたら合格できる試験であるものの、母集団の水準が結構高く、全科目平均で偏差値52を取るのは、科目別に偏差値40を切れば足切りになることも考慮すれば、結構スリリングな試験でした。
このため、短答式試験対策の講義や問題演習を一応はこなしました。ただ、短答式試験合格のために問題を解いて正解するようにはしていても、5月や12月の短答突破のために時間内に高得点を取る訓練をしていないので、実力練成は不完全だったと思います。
理論分野でも、短答式試験向けに勉強した内容は論文向け講義で簡略化され、こういうところにツケが回ってくるのだと感じました。
3 法律科目を受験すべきか
司法試験合格者が敢えて企業法や民法を受験すべきか、という点は少し悩みましたが、そんなことをするくらいなら、その時点で免除されない科目に注力するべきです。いくら法律科目で有利であっても、試験対策に僅かながらでも労力が必要になるのである以上、非免除科目での足切りリスクを回避するようにする方が安全です。
いずれ書くことですが、この試験は計算問題で沈まないことが重要です。イメージしやすい例で言うと、1問1点で5問出題される試験を5人が受け、4人が5点、1人が4点だった場合、5点を取った4人の偏差値は55、4点を取った1人の偏差値は30です(平均が4.8、標準偏差が0.4なので)から、こういう沈み方をすれば、偏差値換算された点数はエグいことになります。
なので、とにかく計算問題で隙を作らないことに注力するべきであり、法律系科目対策に充てるわずかな時間すら惜しいです。




