買取の刑に処す。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

半年に一度のイベントがやってきた。

 

半年前、

 

「私が死んだら大事なものでもただのゴミ」

 

を合い言葉に、私の死後遺されるであろう汗かき夫・・ひいては甥っ子姪っ子にまで迷惑をかけないために、食器も本も洋服も思い出も8割廃棄、という大掛かりな断捨離を行った。

 →参考記事『新感線☆RX 薔薇とサムライ(WOWOW)

 

その際、大量の書籍の処分については、以前お世話になった古本買取屋さんに送りつけた。

 →参考記事『強制退去命令。

 

すると定期的に廃棄する予定があるなら「定期便買取」に申し込むと、買取価格が多少上がりますよ〜。

との連絡があった。

 

いくら守銭奴あもちゃんでも買取金額に大した期待は寄せていない。だがすぐさま定期便とやらを申し込んだ。

なぜなら・・・

 

定期的に買い取ってくれる、というだけでそれをきっかけに本だけじゃなく部屋中を片付けることができるのではないか!?半年に一度の断捨離祭り!

そのことに大いに期待を寄せたのである。

金額も多少あがるって言うし。←結局期待。

 

あれから半年。

古本屋さんから

「半年経ったけど回収に行こうか?行っていいならお返事ちょーだい。」

との連絡があった。

 

というわけで、今回の「買取の刑」に処された本の数々の一部。

直木賞受賞作家の以前の候補作もある〜。大変だ〜(棒)。

ほかにもまだまだあるので、吟味しながら詰められるだけ詰める予定。

 

さあ!おいきなさい!!そして銭になって帰ってきなさい!

 

 

本を手放すという行為について『チャリング・クロス街84番地―書物を愛する人のための本』の中でヘレーンは手紙にこう書いていた。

 

「毎年春になると書棚の大そうじをし、着なくなった洋服は捨てちゃうように、二度とふたたび読むことのない本は捨ててしまうことにしています。みんなこれにはあきれていますが、本に関しては友人たちのほうが変なのです、彼らはベストセラーというと全部読んでみますし、しかもできるだけ早く読み通してしまうのです。(略)どの本もけっして読み返すということがないので、一年もたてばひと言だって覚えていません。

 それなのに友人たちはわたしが紙くずかごに本を捨てたり、人にあげたりするのを見ると、あきれかえります。(略)なぜいけないのかしら、世の中に悪書や二流の書物ほど軽蔑すべきものはないというのがわたしの意見です。(略)」(129頁)

 →参考記事『チャリング・クロス街84番地―書物を愛する人のための本

 

 

いくら私でもさすがに本を紙くずかごに捨てることはしないが、概ねへレーンに賛成。

悪書や二流の書物なんぞは手放して銭にしたってかまわないというのがわたしの意見です。