5年おき 節目節目に鑑賞している
チャイコフスキー記念 東京バレエ団 創立記念公演
創立60周年記念シリーズ9
東京バレエ団 60周年祝祭ガラ 〈ダイヤモンド・セレブレーション〉

かつて、
シルヴィ・ギエム、アレッサンドラ・フェリ、マニュエル・ルグリ、ウラジーミル・マラーホフ・・・
といった スターダンサーたちが ゲスト出演していた頃は しばしば鑑賞していたバレエ団だけど、ここ最近(コロナ禍以降)しばらくご無沙汰してしまっていた。
その間 バレエ団の顔ぶれも随分変化があった様子。
あのプリンシパルダンサー、退団しちゃってたんだ、みたいなのも結構あり・・・
今回の上演作品、チュチュ姿で “THE バレエ” 的な 『エチュード』からベジャール、キリアン、ノイマイヤー、と当代随一の振付家作品を並べて 大トリは 不朽の名曲 『ボレロ』 (モーリス・ベジャール振付) と、“日本が生んだ世界のバレエ団” ならではの豪華なプログラム
外国籍と思われるお客さんも結構いて、この国の人口比率からいったらかなり観に来られていたんじゃないかな、と。
んで、どれが一番良かったかと振り返っても、マジでどの作品も見応えあって 甲乙つけがたい!
当初は 『エチュード』(ハラルド・ランダ―) 上演するから観に行こう、と決めたんだけど(フィナーレの華やかな踊りが何度観ても興奮するので)、エトワールを踊った 秋山瑛さんが 素晴らしかった。
強靭、しなやかさ、可憐、優雅、繊細、華やかさ・・・
プリマバレリーナに必要な全てを兼ね備えている。
今年の ブノワ賞(バレエ界で世界的権威のある賞)にもノミネートされていたとか(惜しくも受賞は逃す)。
今度 是非 全幕で観よう!
あと、大好きな キリアンの 『ドリーム・タイム』
舞台の三次元を縦横無尽に操るようなダンスの妙。
地表の草木は枯れ落ちても、春の訪れに備えてエネルギーを蓄える極寒の季節こそ 生命の力強さに満ち溢れている、と感じさせる。
そして、スラブ的な郷愁のそそられるドヴォルザークの調べにのせた
『スプリング・アンド・フォール』(ノイマイヤー振付)
ソリストの 秋元康臣さんの踊りに目が釘付け!!
指先、つま先にも心臓があるんじゃないかと思うくらい、情感たっぷりで、しなやかでダイナミック。
ノイマイヤーの作品、すごく似合いそう。
今年3月で退団していたけど、今後も バレエ団には関わっていく、と。
是非 出演し続けて欲しい。
このバレエ団にしかないレパートリー、たくさんあるので。
それにしても、なんで 在団中にもって観ておかなかったんだろう、と後悔しきり。
まさかこんな早く 退団するとは思わなくて・・・
そして、『ボレロ』
クロード・ルルーシュ監督の『愛と悲しみのボレロ』(1981年)の劇中で ジョルジュ・ドン(1947 - 1992) が踊ったことで一世を風靡したけど、元々は 女性が主役(初演;デュスカ・シフニオス)。
近年では 『ボレロ』= シルヴィ・ギエム のようなイメージになっていたけど、ギエムも引退して来年で 早 10年。
私が ナマで観た 女性の『ボレロ』はギエムのほか、エリザベット・ロス(BBL) 、そして 上野水香 嬢。
国内で活躍する 日本人の女性ダンサーでこの作品を踊れるダンサー、水香 嬢以外に思いつかない。
(中村祥子さんとか ちょっと観てみたい気もするけど・・・)
“プリンセス” や “妖精” の主役を演じられる “THE プリマ” の華があったとしても、『ボレロ』の「リズム」のイメージとは違う。
ひょろりとした長い手足、華奢でありながら おそろしいほど強靭で、鍛錬だけでは鍛えきれないほどの柔軟性、周りを取り囲む男たち(メロディ)を付き従えるカリスマ性・・・
幕開きのスポットライトで照らされる手先だけで 劇場全体を支配しつくすような、圧倒的な存在感。
入団間もない 2004年から踊り始めて、20年。
もぅ 身体の、というより 細胞の一つ一つに踊りがしみ込んでしまったかのよう。
閃光のような 鋭い光線を放射しているようでありながら 無我の境地で瞑想する “禅” の雰囲気もあり。
そうかと思うと 長く柔らかそうな髪を振り乱しながら踊る様子は、さながら メリュジェーヌ(水の精霊)を想起させる。
“選ばれた者” しかあの 朱のテーブルの中心に立つことはできない作品。
キャリアの続くかぎり、踊り極めてほしい。
ロビーには これまでの海外遠征公演のポスターが展示

















おまけ

KOSE、攻めるなぁ・・・
2024年9月1日(日) NHKホール所見
「エチュード」
振付:ハラルド・ランダ―
音楽:カール・チェルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル
エトワール:秋山 瑛、宮川新大、池本祥真
白の舞踊手:中川美雪、長谷川琴音
「ドリーム・タイム」
振付:イリ・キリアン
音楽:武満徹
沖香菜子、金子仁美、三雲友里加、宮川新大、岡崎隼也
「バクチIII」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:インドの伝統音楽
シャクティ:伝田陽美
シヴァ:柄本 弾
「スプリング・アンド・フォール」よりパ・ド・ドゥ*
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
沖香菜子-秋元康臣
「ボレロ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:モーリス・ラヴェル
上野水香
樋口祐輝、岡崎隼也、
生方隆之介、鳥海 創
指揮:イーゴリ・ドロノフ演奏:東京シティ・フィルハーモニ
M.ベジャール × J.ドン 『ボレロ』
上野水香(ダンサー/東京バレエ団 プリンシパル)ベジャールが認めた“女神”の『ボレロ』に酔う
