先日、敬宮殿下が伊勢神宮と神武天皇陵に御成りになられて話題となりましたが、伊勢神宮は天皇と皇室の祖先神天照大御神が祀られており、神武天皇陵は初代神武天皇の陵(墓陵)となります。

 

以下の動画では、敬宮殿下のドレスの違いについて説明されています。

2024/03/27
天皇・皇后両陛下の長女敬宮愛子内親王殿下さまが、27日午後4時半ごろ、奈良県の橿原神宮前駅に到着された。
2日間にわたる初めてのお一人での地方訪問を終えられ、淡い水色のスーツと帽子姿で歓声に手を振って応えられた。
午後2時ごろ、奈良県の近鉄大和八木駅に到着された敬宮愛子内親王殿下さま。敬宮愛子内親王殿下さまの姿が見えると、沿道からは大きな歓声が上がっていた。敬宮愛子内親王殿下さまは、集まった大勢の観光客などに笑顔で手を振り、神武天皇陵に向かわれた。
街の人「すごくやさしそうな感じの方で」、「きれいだった、すごかった。初めて見ました」
神武天皇陵では、黒の帽子と淡いグレーのロングドレスに装いを変え、神妙な面持ちで進まれると、玉串をささげて深く拝礼。
初代天皇とされる神武天皇に、学習院大学の卒業を報告された。
26日は伊勢神宮、27日は神武天皇陵をロングドレスで参拝された敬宮愛子内親王殿下さま
現地で取材しているフジテレビ宮内庁担当の宮崎千歳キャップは、2着のロングドレスにはそれぞれ意味があると話す。
フジテレビ 宮内庁担当・宮崎千歳キャップ「伊勢神宮は天皇家の祖先とされる天照大神がいらっしゃる、とても神聖な場所。参拝用のドレスは伊勢神宮でしか着用しないというしきたりがある。一方、神武天皇陵への参拝は、いわばお墓参りですので、暗い色味、今回は淡いグレーでしたが、そうした色のロングドレス着用がドレスコード。装いのルールなどについては、経験豊富な皇后陛下さまが心を配って細やかに用意を手伝われたのではないかと思う」

※称号の追加及び言葉遣いについて訂正いたしました。祖先神や初代天皇に対し「とされる」というのは、日本のメディア以前に人としてどうかと思います。例えばいちいちキリスト教徒の話をするときに、復活したとされるイエス・キリストを…なんてことを言わないのと同じです。称号についてはこのブログでは皇室のニュースの度に書いています。

 

この初代神武天皇が宮を築いた場所に、明治天皇が創建された神社が橿原神宮で、御祭神はもちろん神武天皇です。平成28年(2016年)、橿原神宮本殿の工事完了のニュースが流れました。

橿原神宮本殿工事完了  2016/02/17 に公開 
橿原神宮(奈良県橿原市)で重要文化財の本殿の修復工事が終了し18日、報道関係者に­公開された。3月8日には仮本殿に移されていたご神体を戻す本殿遷座祭が行なわれる。  本殿は京都御所の元賢所で、入母屋造り、檜皮葺き。神宮創建(明治23年)に合わせ移­築された。  工事は4月3日の「神武天皇二千六百年大祭」に向け、昨年2月から本殿に素屋根をかけ­て実施。屋根の檜皮約13万枚を葺き替えた。全面葺き替えは約40年ぶりという。

橿原神宮本殿修復工事が終了し公開される 2016/02/17 に公開 
奈良県橿原市の橿原神宮の本殿修復し報道陣に公開された。檜皮を葺き替え、金具も磨き­なおすなどされた。

 

 

なぜ工事がされ磨かれたのかといえば、上のニュース記事にありますように、その時の4月3日は神武天皇二千六百年大祭だったからです。つまり、4月3日は神武天皇の命日=祭日なのです。誰しもご先祖様がいますが、2600回も命日を祭られているようなご先祖様のいる人ってなかなかいないかと思います。しかし宮中祭祀として、歴代天皇の祭日は祭られてきました。宮中祭祀が途絶えたといわれる時期もありますが、大々的にではなくてもなんらかの方法で祭られてきたからまた復活もできたのではないかと思います。

上記動画の映像の向こうに見えるのは畝傍山で、その周りには神武天皇から4代までの御陵があります。

神武天皇陵【橿原神宮】 神武天皇 御陵参拝【神社TV】御陵印 

 

ところが、神武天皇について知らない日本人が現在では多いのです。私も以前はよくわかっていませんでした。もしかしたら、先日の敬宮殿下のニュースで初めて知った、あるいは令和の御代替わりの際の天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下のニュースで知られた方もいらっしゃるかもしれません。
 

日本は天皇陛下のご先祖、神武天皇が即位された日を建国とする国です。だから神武天皇は初代ですし、今上陛下は126代目の天皇となります。

日本は神話から続く現存する唯一の国です。天皇陛下のご先祖様は神様です。そんなの嘘でしょ?なんていう人がいますが、つまりそれは神話となるぐらい大昔から続いている、ということを表します。本来、世界中の国の始まりはだいたいがこうした神話に始まっていました。そうした世界中で自国の神話を否定するなんてことはありえないことです。ましてやその神話から続く現存する唯一の国は、現在日本だけなのです。むしろ、そうした神話から続くことを、誇らしいと思うのが本来の姿であるはずです。

天孫降臨神話で宮崎の地に降り立った邇邇芸命(ににぎのみこと)の孫の神日本磐余彦尊(かむやまといわれひこのみこと)が、東征により現在の橿原神宮の地、橿原の宮で即位したのが神武天皇であり、その即位した日が建国記念日とされているのが我が国です。その建国記念日とは、その制定した年の旧正月がこの日だったことから新暦で制定されたものです。つまり、日本人にとってお正月、旧正月は本来日本建国の日でもあります。そして、この旧正月は神武天皇の誕生日でもあります。つまり、神武天皇は誕生日に即位されています。そうしたことを知ると、こうした日本の行事を見る目が変わってくるのではないでしょうか。

 

 

世界で一番長く続いている国 日本 日本プロモーションビデオ 

第38話 神武天皇と安全保障 ~古事記に見られる国防の形~ 【CGS ねずさん】 

1940年には、その即位から2600年である紀元節(建国記念日)が盛大に祝われました。下はその時の貴重な映像です。当時戦時下で軍部に利用された面があるとも言われていますが、お祝いの気持ちは変わらなかったと思います。

国民歌「紀元二千六百年」映像+歌詞付き / Kigen Nisen Roppyaku Nen 
奉祝国民歌「紀元二千六百年」  書生節 

ところが紀元2676年となった神武天皇2600年大祭のとき、その大祭を行う橿原神宮周辺、橿原市以外にそれを知っていた日本人はどれほどいたでしょうか?本来であれば国をあげての命日のはずだったのにもかかわらずです。私は二度とないこの大祭に畏れながら参列させていただきました。そしてこの時周りの人たちに声掛けしたのですが、ほとんどの人がなんのことかわかっていませんでした。しかし、歴史の学び直しをしている方たちはすぐに理解して、ほとんどの人が一緒に参列し、一緒に貴重な体験をさせていただきました。

 

 

この三年前、平成25年の神武天皇祭の時、皇室ジャーナリストの高清水さんが興味深いことをおっしゃっていました。当時の動画が見られなくなっているのですが、東日本大震災の日、3月11日が実は神武天皇祭の日であったということです。高清水さんがおっしゃった3月11日とは、神武天皇76年3月11日の事です。それを現在のグレゴリオ暦にあてはめて4月3日が神武天皇祭の日として新暦で固定されています。ですから、東日本大震災の起きた日を、昔の暦に置き換えればまた別の日となるかと思います。しかし暦が違うとはいえ数字が符合していることは、とても畏れ多いことだと思うのです。

私は2011年から、宮中祭祀に興味を持って天皇の祭日を知るようになりました。天皇の祭日は、初代神武天皇と先代3帝は毎年当日の祭日となっていますが、沢山の天皇がいらっしゃいますからその他の天皇は春と秋の皇霊祭(お彼岸)にまとめて祭られ、節目の年に当日の祭日となります。100年はその節目の年の一つとなっています。

 

橿原神宮の今年の神武天皇祭の案内。橿原神宮では4月2日にご鎮座祭お行い、翌日が神武天皇祭となり、この二日間は神武さんと地元の人に呼ばれています。

 

 

本来は宮中祭祀と同様に、日本建国の神武天皇の祭日、そして先代3帝の祭日を、日本全体の祭日にすべきだと考えていますが、そうではありません。しかし、多くの人が望めがそう変わっていくのではないかと考えています。それには、まずは、日本の始まり神武天皇からではないか、と思います。しかも、神武天皇はちょうど学生には春休みに当たる時期が祭日となります。ここ最近、平日の朝にも関わらず子供連れの親子に通勤時に何組も遭遇します。せっかくですから、こんな時こそ日本の悠久を味わう時ではないか、と思います。子供には理解できない、とか、子供が興味を持っていない、とかではなく、貴重な体験をできるときにさせてあげる、ということです。理解は後からついてくることってたくさんあります。これはそうしたことの一つといえます。奈良や宮崎他、神武天皇縁の神社に是非多くの人にお参りしていただきたいと思うのです。

※参列には申し込みが必要ですが、お参りは自由です。

 

また、お参りできない場合でも遥拝することもできます。

私は今年も遥拝をさせていただきます。

 

早稲田大学のそばにある穴八幡宮には神武天皇(陵)遥拝所があります。日本全国他にも遥拝所があるのではないかと思います。

 

 

世界が混とんとすればするほど、悠久の歴史が流れる日本という国が続いていることに感謝するしかないと実感いたします。国が亡びるとき、そこに安寧な暮らしがないことは古今東西の歴史が語っています。今現在の世界情勢をみても、国がしっかり存在することの有難さが身に染みて理解できるのではないでしょうか。普段、そう考えていなくても、この日ほどその感謝を考えるのにふさわしい日はない、と思うのです。

 

 

神武天皇の言葉が伝える理想を歌にした、山口采希さんオリジナルの歌

 

我が国の始まりを伝える記紀、古事記と日本書紀

 

 

自分を知り、自分の生まれた国のことを知ることは、実は自分を精神的に強くする第一歩です。

 

 

 

 

 

 

 

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