
監督 オリバー・ストーン
脚本 オリバー・ストーン
製作国 アメリカ合衆国
テーマ:人として正しい道とは何なのか、劣悪な人間関係での立ち回り
素晴らしい映画だった。
人として正しい道を生きようとするエリアスと、汚い行為をすることをいとわないバーンズとの間で、亀裂が入っていた。そして、二人はそれぞれの派閥を築いており対立していた。
クリスはどちらかというとエリアス側であろう。バーンズはエリアスより立場が上であるが、そのあたりは考慮していないのだろうか。
しかし、バーンズ派閥のメンバーは心の底では恐れている面もあるため、本当に慕っているというわけではないだろう。性格が良いテイラーによってバーンズは殺された。因果応報である。
しかし、バーンズの良かったところは、テイラーに銃を向けられても「撃てよ」と挑発する当たり、相当メンタルが強く勇気があるところである。
オニールは戦闘中に味方の死体を被して自分の体を隠したのは賢かった。結構頭の切れる人間なのかもしれない。ひらめきや機転がある。
ウォルフはバーンズの蛮行に対し、見て見ぬふりをした。バーンズがどれほど恐れられていたかがわかる。
ウォルフはバーンズに無視されているにも関わらず、この立ち回りである。気持ちはわからなくもない。
私も見てみぬふりをするかもしれない。
「戦わずに勝つ」
『孫子の兵法』に則って行動することが肝要だといえる。通常の人間関係でもそうである。
だから、バーンズの蛮行に対し、しっかり警告し軍法会議にかけようとしたエリアスは、もう少し立ち回りを良くした方がいい。しかし、エリアスは結構好きなキャラである。
フランシスは除隊資格を得るため、自らの足を切った。そこまでするなら、最初から戦争に参加せずに行く道を考えた方が良い。
テイラーは大学を中退し入隊している。生まれや育ちだけで不遇な境遇が決定してしまう世の中が嫌だったので、ある程度裕福であるテイラー自身が応募した。
テイラーは自己犠牲型ギバーなので、今すぐその思考をやめたほうが良いだろう。しかし、ベトナム戦争において彼はとても大きなものを学んだに違いない。
元々兵士ではなく、大学中退の一般人が入隊する導入も個人的には気に入っている。我々にも感情移入がしやすいようにつくられている。
アニメ『BLACK LAGOON』も同様のパターンである。
ロックはマフィアに染まっていったが、テイラーはそうではなかったようだ。どちらの道が正解かということはない。
ベトコンに一般人も参加しているという史実に基づいてストーリーが構成されているのもいい。味方撃ちもあったし、かなりストーリーや設定が練られていたのがわかる。
サルとサンディはブービートラップにて死亡した。つまり、焦りは禁物なのである。
テイラーは自分の信じる道に則り、バーンズを殺し正義漢として立ち回った。
多くの人はバーンズを殺すところまでは一緒だが、バーンズに歯向かったりはしないだろう。しかし、バーンズがエリアスを殺したのかもしれないという事実は、信頼する仲間には打ち明けるだろう。
ラストの戦闘シーンで、テイラーは逃げずに自分たちの戦力より多い敵に立ち向かったシーンはとてもかっこよかった。
本作は良作だといえる。