あらい式整体院のブログ -84ページ目

1-3:骨のズレ

骨は、自然にズレてしまいますが、なかなか自然には戻ってくれません。


小さな痛みや違和感を、時々感じながらも、体がズレに慣れていってしまいます。


そして、ある時、大きな激しい痛みに驚かされます。


骨のズレは、内臓の不調の原因ともなります。


ズレがあったら、あらゆる手段を使って整えて、ズレがあるままで帰さないというのが、私のところの基本です。


以前の私は、骨のズレを整えるには、カウンターストレイン(注)以外考えられない。これほどすばらしい技術は、他にない。と思い、その技術ばかり使っていました。


(注)カウンターストレイン(適切なポーズを、90秒間保つことにより、自発的解放を促す技術)


今もその思いは変わりませんが、現在私がズレを整えるのに使う手段は、”V字”です。


・受け手が、うつぶせで、動かないままでも、ズレが整う

・1箇所の所要時間が、およそ60秒


などの理由から、かなりの時間短縮になり、一度の施術で、複数箇所の調整ができ、”ズレたまま帰さない”も、可能になっています。

◆施術方法


・基本的に、ズレている側に手を置きます。

骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-骨ズレ-横


1.横向きのV字を、ズレている場所に置く


2.一本指は、両手が最大に反応する場所を探し、そこに置く


3.脈動が収まるのを待ち、ズレの確認


これだけで、真っ直ぐになる場合も、多いです。


まだズレている場合は、縦にもV字をします。



骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-骨ズレ-縦


これも同じように


1.縦向きのV字を、ズレている場所に置く


2.一本指は、両手が最大に反応する場所を探し、そこに置く


3.脈動が収まるのを待ち、ズレの確認


まだズレている場合は、


4.V字の向きを変え、上側で反応する場所に一本指を置き、静まったら確認


と、なります。



ほとんどの場合、V字でズレが整いますが、100%では、ありません。

その場合、カウンターストレインも使い調整しますが、複雑で難しいズレの場合は、V字の次に、上体を起こした状態で、体の前後をはさむように、手かざしをすることで、微調整が成功しています。


次回は、2-1:手かざしとは何か です。

1-2:首(硬すぎる首のコリに)

首は、専用のクッションを使い、うつぶせで施術します。



◆縦の流れ


1.人差し指と中指でV字を作り、首の付け根をはさむようにして、肩に手を置きます。


2.もう片方の手の指を、どれか一本立て、うなじの辺りを軽く押すように置きます。


3.一本指から、V字の間へ、何かエネルギーが流れるのをイメージします。



骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-首-縦-うつぶせ

骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-首-縦-うつぶせ

一本指を置くところは、前回書いたように、指先が強く反応する所なのですが、首の場合は、うなじ付近で、どこでも反応してしまいます。


ですので、乳様突起あたりから、それぞれの筋肉の先端、付着部を押すつもりで、軽く押していくと、脈動のようなものが静まった後、ぐにゃっと緩みます。



◆横の流れ


横方向のV字も、効果的です。



骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-首-横
骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-首-横

首の前後を、挟むように、軽く押します。


「ピンポン」と、ボタンを押すくらいの力で押します。


上から下へ、位置を移動していきます。



◆しつこい斜角筋


いろいろやっても、どうしても首のスジの硬さがとれない人がいます。


そのような場合は、少し遠くからのアプローチに、効果があります。



骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字-首-斜角-うつぶせ

1.片手で作ったV字を、首を挟むように肩に置き、もう片方の手の一本指の角度を、斜角筋の角度と合わせるようにします。


2.背中の真ん中あたり、脇腹に近いあたりで、指が一番強く反応する場所を探ります。


3.そして、軽く一本指を置き、V字に向かってエネルギーが流れるのをイメージし、脈動が静まるまで、その位置を保ちます。


これで、緩みます。

V字の間が、驚くほど大きく脈打ち、静まった後、ぐにゃっと軟らかくなっています。



次回は、1-3:骨のズレ です。


1-1:V字とは何か?

私が、勝手に「V字」と呼んでいる施術は、頭蓋仙骨療法に出てくる「エネルギー指向テクニック」や「V字拡張テクニック」と、呼ばれているものに似ていますが、もっと気軽に、色々な箇所で使っています。


片方の手でVサインをつくり、体に触れ、もう片方の手の指を一本立て体に触れ、Vの字の二本の指の間に向かって、一本指からエネルギーが流れるのをイメージします。


こうすると、指先で、筋肉が脈打ち始めるように感じられ、徐々に脈動が強くなり、しばらくすると静まり、指二本と一本の間にある筋肉が、かなり緩みます。

場所によって違いはありますが、20秒以上かかることは、ほとんどありません。


その間、受ける側の大抵の人は、特に何も感じないと、おっしゃいます。痛みも特別な気持ち良さも、ないようです。

しかし、筋肉はものすごく緩んでいますので、結果を求める人からは、好評です。


実際のやり方は、体を挟むようにしたり、骨を間に挟んでやったりもしますが、面的にも使います。


いづれの場合も、筋肉の繊維の方向に沿って、一本指を向けたり、又は、直角に向けたりします。



骨盤・頭蓋骨の歪みと背骨のズレ                         ~ 非接触と弱い圧による調整の一例-V字基本

一本指をどこに置くかですが、考えません。 感じます。


一本指をすべらせながら移動させ、置くべき位置に近づくと、二本指、一本指とも、しびれる様な感じがし始めます。


そして、置くべき最適な位置に来ると、両方とも、しびれ感が最大になり、脈動が感じられるようになりますので、その位置で、脈動が静まるまで保ちます。


一本指は、体に接していなくても、体から2~3cm離れていても、全く同じように感じることが出来ますので、ベストな位置が決まってから、体に触れ、留めれば、指先が体の上を変に這うようなこともありません。


片手で、人差し指と中指で作ったV字に向けて、親指を一本立たせても、効果があります。


”V字”は、本当にオールマイティーでして、表面の張りから、奥深い筋肉まで、やり方しだいでは、橋を吊るすワイヤーのように硬いスジも、グニャッと軟らかくなってくれます。


ですので、私は、施術時に体のほとんどの部位を、この”V字”で緩めています。


そして、「一度の施術で、問題を解決する」という、私の理想の実現に、かなり役立っています。


次回は、1-2:首です。 V字を使っての、首の施術の説明です。