2026年2月12日
反省部屋
なんか、怪しいハナシになりそうだ。地下牢とか、拷問部屋とか。
実際、虐待に近いかも知れない。むしろ、殺処分した方が良いかも知れないが、そういえば、ニンゲン以外の生き物にとって、「自死」とはどういう位置づけなんだろうか。
動物にだって、自死という選択肢がまったくないとは言えない。アポトーシスだって自死だし、自ら…ではなくても、母親が、子どもを哀れに思って毒殺することがあるのだ、という事実を、シートン動物記で知った。あれは、衝撃だった。確か…「スプリングフィールドのキツネ」という記録。ニンゲンに捕らわれた子ギツネを、母親は必死に取り戻そうとした。繋いだ鎖を噛み切ろうとしてみたり、鎖を地面に埋めて見えなくなったら大丈夫かと土で埋めたり、彼女が出来るありとあらゆる方法を試した。しかし、我が子は決して連れ帰れないと悟ったとき、母キツネは、ニンゲンが撒いた毒の餌を持って来て、子どもに与えた。
母は、その餌を置くとそのまま立ち去り、二度と戻らなかったという。それを食べた我が子が必ず死ぬことを知っていたから。
それから、自死とは違っても、死期を悟ると墓場に向かうという象…だっただろうか。或いは、家ネコでも、死が迫るとヒトの前から姿を消すし、(野生)動物は決して自らの生を諦めたりしないってことはない。
ということはさておき。
ダッキーが、ダンテをイジメていることを、数日前に発見した。朝、エサを与えるときはなんともなかったが、お昼過ぎにちょっと行ってみたとき、ダンテの姿が見えず、驚いて名前を呼んで探した。すると、なんと、ダンテはハウスの南側、入り口とは反対方向の端に立てかけてあったガラスの板の隙間に入り込んでいた。そこから助け出して、そのとき持って行った餌を与えてみたが、ダッキーが、ダンテを追い払う姿を目撃。朱鷺(shuro)は、ブチ切れた。その場で、ダッキーを追い回すこと数分、捕まえて、トニーとジェーンの檻の中に突っ込んだ。間髪入れずに、ダッキーはトニーとジェーンに攻撃され、泣き叫んだ。
追いかけまわしてちょっと息があがったせいもあり、怒りで興奮していた朱鷺(shuro)は、声に出したかどうか覚えていないが、ダッキーを罵って、ハウスを後にした。
「何か勘違いしてるがな、ダッキー。お前は仕方がないから生かしておいているだけであって、このハウス自体、そもそもダンテのために建ててもらったんじゃ、お前が大きい顔して良い場所じゃないんだよ」
ハウスは、ダンテとさっちゃん、ナミちゃんのための城。その子ども達は、雌であれば、卵を生産してもらうための付属品であって、雄は正直、別に要らない。まぁ、ダンテがいつまでも、ママ、ママ言ってあんまり雌に交尾しないから、有精卵にするための要員としてダッキーを生かしているだけ。トニーとジェーンに至っては、別にいつ処分しても良いくらいなのだ。
その後、夕方に再度行ってみたら、ダッキーは檻の扉の隙間から逃げ出したみたいで、外に出ていた。再び追いかけまわして捕まえて、再度、反省部屋に突っ込んだ。
しかし、鶏ってほんとうに意味が分からない生物だ。オス同士の喧嘩は、とにかく顔を突くらしい。鶏冠が血塗れになることが多い。だから、ダッキーは支えの柱の隙間に頭を隠してじっとする。それを後ろから執拗に攻撃するトニー。とにかく「執拗」。普通の肉食動物だって、食べるとき以外、こんなにしつこく相手を攻撃しない。クーデターは、相手を殺すまで攻撃するもんなんだなぁ。
ダンテは、追い払いはしても、ダッキーを必要以上に攻撃はしない。だから、ダッキーがどこかに身をひそめるってことはないのだ。しかし、ボスの座を奪うってのは、相手を殺すってことなんだろうな。
その日はそのままダッキーを反省部屋に置いて終わった。
翌朝、反省が見られたら(?)出してやろう、殺されていたら、まあ、それまで。と思って行ってみると、また、こいつは自力で檻から出ていた。鶏冠がある程度傷だらけで、ダンテが特に怯える様子はなかったので、その後はそのままにしている。
ダッキーにとって、永遠にボスになれず、こうやって他の雄に襲わせたりするのは、処分するより良いことだろうか? ということなんだが。まぁ、生き延びてハウス内を自由に歩き回れるなら、未だ、生きてて楽しいのかも知れないな。(つまり虐待か死か? という択一なのだが)
ダンテには絶対逆らえない、小さいチャボ程度の雄が欲しいと思った。今度、またダンテを襲ったら、ダッキーは処分するかも知れないが、面倒なので、また反省部屋行きだろうかね。
(気が付くと、ハウス内に入り込んでいる雀の群れ)
(そもそも、ダンテ、さっちゃん、ナミちゃんのため)
(外の餌場に来る雀を狙うために潜むカフェちこ)











