先日、生誕1200年 歌仙 在原業平と伊勢物語 展へ行ってきました。

 

場所は地下鉄三越前のすぐそば、三井記念美術館です。

 

 

🔳ポスター

 

 

在原業平と伊勢物語展 ポスター

 

 

 

在原業平(825−880)は天皇の孫、そして歌の名手として六歌仙の一人でもあります。

 

そして何より、「むかしをとこありけり」で始まる『伊勢物語』の主人公に仮託された人物です。

 

百人一首のカルタ取りを題材にした映画「ちはやぶる」。

その「ちはやぶる」は、この在原業平の読んだ百人一首のこの歌からタイトルをとられています。

ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは”

 

 

🔳展示風景

 

伊勢物語についての資料、作品が中心の展示。

 

見どころとしては重要文化財《蔦の細道図屏風》ですね。

ただし、この作品は2月21日から3月7日までの期間限定の公開でした。

だから現在は展示はされていないので悪しからず。

 

 

なお撮影可能だったのが2作品

それぞれご紹介します。

 

 

●《伊勢物語図貼付図屏風》江戸時代 17世紀 和泉市久保惣記念美術館蔵

 

伊勢物語図屏風と在原業平展

 

六曲一双の屏風。

ずっと人の流れがあって、、

人気のほどが伺えますね。

 

 

 

▼部分

 

伊勢物語屏風の「八橋」と「竜田川」の場面

 

右側の一番下が教科書にも載っている「八橋」の場面。

 

 

▼八橋

 

伊勢物語図屏風 八橋の場面

 

八橋の風景の描写よりも、東下りの貴公子たちの姿を中心に描いているのがわかりますよね。

 

風景の方を中心に描きたくなるところですが、、、

 

 

 

 

左側の真ん中が「富士山」。一番下が「隅田川」の場面です。

 

▼上:富士山 下:隅田川

 

伊勢物語図屏風:八橋、富士山、隅田川

 

富士山の姿は左上に小さく描かれています。

 

隅田川では都鳥の描写。

京都では見ない鳥の名前を聞いて、「都鳥」と答えられた時の歌が有名。

 

名にしおはばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと

 

 

 

 

 

●《伊勢物語 八橋・竜田川図屏風》江戸時代 17世紀 和泉市久保惣記念美術館蔵

 

 

▼八橋

 

伊勢物語図貼付図屏風 八橋 隅田川

 

 

 

▼部分

 

伊勢物語図屏風 八橋 竜田川

 

八橋は『伊勢物語』の東下り、ですね

 

「八つの橋」と「かきつばた」

 

そして、

 

からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞおもう

 

ですね、、

 

 

 

 

▼竜田川

 

伊勢物語図屏風 八橋 竜田川

 

 

▼部分

 

伊勢物語図屏風:八橋と竜田川の場面

 

 

▼部分

 

伊勢物語図屏風:八橋と竜田川

 

竜田川の場面はまさに

 

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれないに みずくくるとは

 

の伊勢物語106段の場面です。

 

これらの作品を見ると、風景描写はともかく、登場人物の描写が中心的な存在になっているような気がしますね。

 

当時の人々の関心の方向性が感じられるようで、、、

 

江戸後期になると、日本に旅行ブームが来るので、こういった作品も風景が関心の中心になっていったのでしょうか?

 

知らんけど、、

 

会期は4月5日(日)まで、、、

 

よかったら三越前の三井記念美術館まで。

 

 

 

 

 

今日は午後から、川越へ行って桜を見てきました。

 

まずは最初は川越の桜の名所の一つとして有名な「中院」へ。

 

 

東武東上線とJRの川越駅から川越市内の名所の巡回バスに乗って約10分。

 

喜多院入り口で降りて歩いて5分ぐらいでしょうか。

 

 

🔳中院

 

川越 中院 桜名所 枝垂れ桜

 

 

 

●中院 境内

 

川越中院の満開の枝垂れ桜

 

 

 

川越中院の満開の枝垂れ桜

 

 

 

中院の枝垂れ桜とミモザ

 

 

 

川越中院の満開の枝垂れ桜とミモザ

 

 

 

川越中院の竹垣と石畳の小道

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枝垂れ桜とミモザもあって、花は満開なのに人はそれほどいない、中院。

 

人が来るのは来週からかな?

 

 

喜多院へ向かう途中、東照宮によって、、

社務所の脇のカフェで一休み

 

●カフェ アンドオン

 

川越カフェ アンドオン 桜とミモザ

 

 

ケーキセットを頼んで一休み。

 

 

 

🔳喜多院

 


川越中院の枝垂れ桜と五重塔

 

 

 

 

川越中院の枝垂れ桜と満開の桜

 

 

 

中院の庭園と桜、赤い橋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川越中院の羅漢像と石畳

 

「三代将軍家光誕生の間」とか、書院とか、五百羅漢などを見学。

 

ここにも見事な桜がありましたね。

 

 

 

午後に訪れたためか、観光客の人がまだまだ少なくて、、

 

ゆっくり見ることができた川越です。

 

来週は人で溢れることになるのかもしれませんね。

 

 

 

🔳川越の記事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、清澄白河の駅から徒歩で10分あまりにある、東京都現代美術館の常設展へ行ってきました。

 

常設展のタイトルは、

 

マルチプル_セルフポートレイトを見てきました。

 

 

 

 

🔳エントランス

 

東京都現代美術館 MOTコレクション展

 

この展覧会の正式な名前は

 

「開館30周年記念 MOTコレクション マルチプル_セルフ・ポートレイト/中西夏之 池内晶子 ー弓形とカテナリー」。

 

随分と長いタイトルですが、、

 

撮影も可能の上、とっても見応えがあると思った展覧会。

数回にわけでご紹介したいと思います。

 

今回は松井えり菜、森村泰昌、郭徳俊の3名の方の作品をご紹介しますね。

 

 

🔳作品紹介

 

●松井えり菜《鼻flower》2007年 個人蔵

 

松井えり菜《鼻flower》東京都現代美術館

 

 

 

 

 

 

●松井えり菜《風呂上がりのプリマヴェーラ》2024年 作家蔵

 

東京都現代美術館の絵画:虎と子供たち

 

 

 

 

 

 

 

 

●松井えり菜《産後 ボケは花開く》2022年 作家蔵

 

松井えり菜《鼻flower》自画像と花

 

 

松井えり菜(1984ー)お得意の変顔の自画像。

そして子育て中らしい出産や子供をモチーフとした作品。

 

やっぱり、《鼻flower》の存在感はありありですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●森村泰昌《肖像少年 1、2、3》

 

森村泰昌《肖像少年》フルート奏者

 

 

 

 

 

▼左から

 

森村泰昌 肖像少年 笛を吹く人

 

 

 

 

 

 

森村泰昌 肖像少年 笛を吹く姿

 

 

 

 

 

 

森村泰昌「肖像少年」東京都現代美術館

 

 

 

森村泰昌(1951ー)さんは有名な作品の登場人物や、歴史上の人物、有名俳優などに扮した作品を発表されています。

 

 

 

マネの《笛を吹く少年》をモチーフにして、作家が登場人物に扮した作品。

 

原作に近いのが左端、ズボンを下ろすと、どうでしょうね。

 

この比較によって、この森村さんの作品が近代の社会の暗黙のルールを表現しているのがわかりますよね。

これを見て、遠く昔の人などは全然違和感がない人もいたかもしれませんね。

 

これからの未来の人類も、これを見てどう思うかな、、、

 

社会の変化と人間の意識はどう変わっていくのでしょうかね。

 

そんなことを語っている作品なのでしょうか?

 

 

 

 

 

●郭 徳俊《クリントンと郭》1992年 作家寄贈

 

TIME誌の表紙、選挙特別号

 

 

 

●郭 徳俊《クリントンⅡと 郭》1997年 作家寄贈

 

郭徳俊《クリントンと郭》 TIME誌封面

 

郭徳俊(1937ー2025)の代表作。

雑誌『TIME』の表紙を飾ったアメリカ大統領の顔の上半分と、作家自身の顔の下半分を組み合わせた作品です。

他にもフォード、レーガン、ブッシュといった各大統領との作品がありましたが、、なにぶんにも古くてね、、

 

今のトランプだとどうなるでしょうね。

どうなるか興味深いところではありますが。

 

顔って人にとってどういう意味を持っているのでしょうね、

他人との区別のための標識。

それとも別の意味があるのか?

 

 

昨年に亡くなってしまった郭徳俊さんは、京都で誕生し日本人として生まれましたが、サンフランシスコ講和条約により日本人としての戸籍を失ったそうです。

 

国ってなんでしょうね。

 

 

他にもたくさん気になる作品が多かった、東京都現代美術館の常設展です。

 

また別の機会にご紹介をしたいと思います。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

今日の1枚のアート(←勝手に名付けた)

 

 

東京・京橋のアーティゾン美術館では、クロード・モネ展が、絶賛開催中です。

 

 

 

🔳エントランス

 

モネ「屋外の人物習作」展覧会ポスター

 

パリのオルセー美術館から、モネの約40点も含めた約90点が来日中。

他にも国内外から作品が集められています。

 

有名な作品も数多くあって、これは見逃す手はないですよね。

 

 

そんな中でもメインビジュアルの一つの作品をご紹介。

 

●《トルービル ロシュ・ノワールのホテル》1870年 オルセー美術館

 

モネ《トルービル ロシュ・ノワールのホテル》:海辺の賑わい

 

この作品は初来日らしいですよ、

 

1870年の夏、この年に結婚した妻のカミーユと一緒に、ノルマンディ地方のトルービルに出かけ、ブーダンと一緒に制作に取り組んだそうです。

 

これはその時の作品。

 

 

 

 

この作品は海辺のホテルの社交界を描いたもの。

 

影が短いことから昼間の風景であることがわかりますね。

 

画面の下部には女性たちの姿がざわめきを伴って描かれています。

 

 

▼部分

 

モネ《トルービル ロシュ・ノワールのホテル》風景

 

 

 

 

 

構図的には右上から左下へ向かう直線が意識された対角線の構図。

 

左上側には明るい空が画家れています。

短い筆致で描いた雲のためか、空の色から夏を感じさせるのはモネの筆の力でしょうか?

 

 

 

一番手前の風で靡く旗が、海風の爽やかさと画面の中の動きを表していて、アイキャッチになっています。

 

その下にある街灯がリズムよく並んでいて自然と奥へと視線を移していきます。

 

 

 

さらに中景に描かれている、風で靡く三色旗がフランスの海沿いの景色を暗示。

 

 

▼部分

 

モネ《トルービル、ロシュ・ノワールのホテル》夏空に旗と建物

 

 

 

 

 

 

それに対して右側には、明るい陽光を際立たせるため、光が当たらないホテルの建物がコントラストとして描かれています。

 

手前に落ちる影がとても効果的ですよね。

 

 

また建物の直線が遠近法の表現で奥行きを表しているのがわかります。

 

 

見るからに明るく楽しくなる画面。

 

これってモネの中でもとても好きな絵の一つかも、、

 

 

 

🔳今回のモネの展覧会の記事です

 

よかったら読んでください

 

 

 

 

 

 

 

 

とっても混んでいる展覧会。

そして混むのがよくわかる展覧会です。

 

時間指定があるので、行かれる方は美術館のホームページでご確認を。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、東京都現代美術館で、梅田哲也さんと呉夏枝さんの展覧会を観て来ました。

 

場所は江東区の地下鉄の清澄白河駅から徒歩で10分ちょっとのところにあります。

 

 

 

 

🔳エントランス

 

梅田哲也 呉夏枝 Wetland 展覧会ポスター

 

東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は中堅アーティストを対象として「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」という賞を実施しているそうです。

 

この賞の受賞者は複数年の支援のあと、この東京都現代美術館で記念展を開催するようで、5回目の今回は、梅田哲也さんと呉夏枝さんの展覧会を実施することになりました。

 

この展覧会では、呉夏枝さんのプロジェクト「grand-mother island project」を中心とした展示がされています。

そしてその裏には、梅田哲也さんが導き出した導線等が相まった構成になっています。

 

 

展覧会のタイトル「湿地」ですが、これはお互いの最近の作品の共通するテーマが「水」ということで名付けらたものらしいです。そしてこれはダブルミーニングにもなっていて、深い意味がその裏にあるように感じましたね。

 

 

🔳展示風景

今回はコメントを控えて、展示風景を、、

 

 

現代美術館の展示風景、水中アート

 

 

 

梅田哲也 呉夏枝展 spherical light

 

 

 

梅田哲也 呉夏枝 展覧会 展示風景

 

 

 

 

 

 

 

梅田哲也 呉夏枝 展覽會 藝術品

 

 

 

 

梅田哲也 呉夏枝展 巨大ドラム缶と木製スロープ

 

 

 

 

 

 

美術館の展示空間、布が draped された廊下

 

 

 

 

 

 

梅田哲也 呉夏枝 展覧会 展示風景

 

 

 

 

 

 

 

東京都現代美術館 呉夏枝作品

 

 

 

呉さんは韓国や日本、オーストラリアなどの人々の記憶に寄り添った作品を作られている印象があります。

 

 

今回は特に、「呉夏枝の制作ノートより」という青い小冊子をいただき、その中の記述に大変興味ぶかいところがあります。

 

 

特にご自分の祖母の出身地の韓国の済州島や、釜山。そして対馬や大阪にまつわる話についてです。

 

今はそれらの地域が韓国と日本の二つの国に分かれてしまっていて、その間の移動にはパスポートが必要ですが、

 

戦前は、一つの国であり、簡単に移動できたことから、対馬海峡を挟んだ、日本と韓国の周辺の地域は今とは違う人々の意識と、人の移動と交流があったことがわかります。

 

このことはある意味で新しい日本と韓国の関係を作り出す一つのきっかけにもなるかもしれませんね、

 

 

その辺も含めて、深読みすれば、展覧会のタイトルの「湿地」が何重にも意味を持った展覧会のようで、知れば知るほど奥が深い展覧会だと思いましたね。

 

 

話は戻りますが、

 

この呉さんの青い小冊子は必読。

これを読むと、日本と韓国や、太平洋諸国との関係を新しい視点で見られると思います。

 

少なくても私はそうでした。

 

 

 

ともあれ、会期は3月29日(日)まで。

 

 

🔳呉夏枝さんについて書いた記事

 

よかった読んでください