今日の1枚のアート
東京国立博物館に先日まで展示してありました作品、
池大雅の書です
●《一行書 花開万国春》(はなひらくばんこくのはる)江戸時代 18世紀
池大雅は江戸時代中頃の、京都で大活躍した画家です、
絵だけでなく書も定評がありました
この前、有楽町の出光美術館で回顧展を見たばかり
このおおらかな書の作品を見て
自由な感じが、文人画を描いた人らしく、
大雅は面白い人だったのではないかと思った次第
というわけで終わってしまった、トーハクの展示作品ですが、、
ご紹介したいと思います
▼もっと近くで
「花開く万国の春」
春にふさわしい言葉ですよね、よく聞く言葉でもあります
唐時代の禅僧・臨済義玄の『臨済録』の一節らしいです
花と春、どちらも切っては切れない関係
花が咲くから春なのか、春だから花が咲くのか
なんか禅問答みたいです
さすが禅宗の一つ臨済宗を始めた僧侶の言葉らしいです
素人ながらも、感想としては
2文字目の「開」の文字の形から、実際に何かが開いたり、始まるイメージを感じます
それから3文字目の「万」と4文字目の「国」について
ひと続きにした筆使いで、廻るく文字を書くことで、柔らかな印象を受けます
これを楷書の「万」「国」と直線の組み合わせで書くと、
それはそれでありとは思いますが、
穏やかな春の感じとは違ってくるかもしれませんね
失礼ながら、
漢字を読めるとは思えない、欧米から来たらしい観光客の方々が
この作品の前で、写真を撮っているの多数見受けました
英語での解説キャプションはありましたが
この池大雅の書のもつ自由さと、春の雰囲気が
彼らにも伝わったのでしょうね
そういえば、1文字目の「花」も最後の「春」も美しく流れるような線で
文字が書いてあります
私だけでしょうか、春ってどこか、のんびりしている印象があるのは、、、
最後までお付き合いいただきありがとうございました
▪️池大雅の記事
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