子供たちの学びの保障「9月入学・始業論」は混乱するだけ　遠隔教育確立を最優先に

学校での情報化の日程計画表(出所：文部科学省)

この前倒しをどう実現するかを議論することが重要

「日々勉強！結果に責任！」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

　我が国を繋ぎ、護り、発展させるために、人づくりは最重要課題です。

　中共武漢発の新型コロナウイルス感染症対策に関連して、一部評論家や野党、さらに、地方公共団体の首長までが、子供たちの学びの保障のために、「9月入学・始業」を提案し始めています。

　私は、その話を聞いて、コロナ対策で学校現場が大変な時に、さらに混乱させるだけであり、将来の導入議論までは否定しませんが、この時期を考えると暴論に近いものがあると感じています。今は、官民一体となって、遠隔教育確立を最優先にして、子供たちの学びを保障すべきだと考えます。

　この時期の「9月入学・始業論」には、問題が多すぎます。

　今学ぶ1学年のことしか考えていないことであり、その影響は広範囲に及びます。

●出口と入口の問題

まず9月入学をいつから始めるつもりなのでしょうか。今困っている子供たちのことを考えると、今年9月からしたいということなのでしょうが、どう考えても準備が間に合わず、関係者が多いなかで、すぐさま合意が得られるとは思いません。4月入学は、学校教育法施行規則の明記されているわけですが、そこを9月に変更すれば、すべての学校がすぐさま9月入学に変更できると考えるのは乱暴な話です。4月入学には、明治以来の長年の慣行があり、関係者はもちろん、社会全体に影響が及ぶわけで、その合意が必要となってきます。

すぐに学校から社会への出口の問題が出てきます。幼・小・中・高・大・大学院と、それぞれの段階の学校の学期を全て半年間ずらすとすると、来年3月の卒業生をどうするのか。それぞれ進学する上での受験の問題、社会人となる高校生や大学生・専門学校生、院生は、就職や資格試験等の活動をしているわけで、新卒一括採用が大半の我が国で、卒業予定者や入社を予定している会社も混乱します。

出口だけでなく、学校への入口の問題も出ます。昨年10月から消費税増税を原資とした幼児教育・保育の無償化が始まりました。3歳児から小学校入学時まで、全ての子供たちを実質無償化を始めたわけですが、小学校入学を半年ずらすと子供たちを半年間延長して受け入れる幼稚園・認定こども園・保育園の施設や人員、無償化の財源が必要となってきます。現在、新型コロナウイルス感染症対策で未就学の子供たちをどうするかと現場がその対応に当たっている中で、とても9月入学の準備ができるわけがありません。

以上、「9月入学・始業論」は、学校現場を混乱させるだけで、実現可能性が薄く、問題の解決に繋がるとは思えません。

学校の休校が長引き、子供たちが学校に通えず、子供たちの学びを保障できないという問題を解決する方法は、9月入学ではなく、遠隔教育のハードとソフトの整備を官民一体で行い、それを少しでも前進させることだと思います。

今はそのための議論を行うべきだと思います。

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●中共武漢発新型コロナウイルス感染症対策　

中共武漢発の新型コロナウイルス感染症の国内外の感染拡大が依然続いています。政府与党では、一体となって対策に取り組んでいます。

　支援策一覧をまとめています。詳細は、リンクを貼ってありますので、ご確認ください。

　https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12591695637.html　

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●赤池ブログから

宇宙でも中露が侵出　自衛隊に宇宙領域専門部隊を新設

https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12590978774.html　